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第十一回 表紙イラストとキャラシート

 小さな波乱の後には、嬉しいこともありました。

 最初の打ち合わせの時に依頼を決めたイラストレーター様が、表紙イラストを引き受けてくださったというお知らせです。


 書き忘れていましたが、最初の打ち合わせの終盤に、表紙イラストを依頼するイラストレーター様についても、話し合っていたのでした。

 編集者様が事前に何名かの候補をピックアップしていて、サンプルイラストを見せてくれた上で、私の希望も聞いてくださったのです。

 こんなまったくの新人が、表紙イラストについて、希望を聞くだけでも聞いてもらえるなんて思ってもいなかったので、嬉しい驚きでした。


 そして、編集者様が候補に選んできたイラストレーター様の絵は、どれも、とってもとっても素敵で、どの方に決まっても、絶対嬉しいです。


 が、その中でも、一人、「これは……!」と、一目惚れした方がいました。

 すると、編集者様もその方が第一候補だったということで、後でさっそくその方に打診してみるとのこと。

 担当の方とたまたま好みが一致するなんて、とてもラッキーです。

 こんな素敵なイラストレーター様に表紙を描いてもらえるかもしれないなんて、夢のようです。

(もし本当に、この人に表紙を描いてもらえるのなら、改稿が無理かもなんて弱気になってるどころじゃなく、何が何でも頑張って書籍化してもらうしかない!)と、心のなかで拳を握ったのでした。


 そのイラストレーターの、庭春樹様が、本当に表紙を引き受けてくださった!

 その後、メール添付で送られてきたラフを見たときの幸せといったら……。


 そうそう、イラストを描いてもらうにあたって、担当様がキャラシートを作ってくれて(これは作者が自分で書く場合もあるのではないかと思うのですが、たまたま私だけなのか、ここはみんなそうなのか、担当様が書いてくれました※注)、これも楽しかったです。

 キャラの髪形や服装などの外見的特徴だけでなく、作中での役割や他のキャラとの関係性、長所・短所に趣味、口癖、将来の夢、大切にしているもの……等々、内面に至るまで、こまかく書き出していただいて……。


 なるほど、集合絵を描く場合、作中での役割や他のキャラとの関係性や組織内での立ち位置(そういう項目もあった)も必要になりますよね。

 この段階では、まだ原稿は完成していなくて、絵師さんは作品を読んでいないこともあり得るわけですから、例えばバトルもので武器を持ったキャラたちが集合しているような表紙の場合、ヒロインはヒーローの後ろに庇われているのか、それとも武器を持って並び立っているのか、他の仲間たちの誰がどういう表情でどんな武器を持ってどの位置にいるのかとか、そういうのを描くためには、たしかにこういう資料が必要だろうなあ……と、感心しました。


 最初のラフは二案あって、片方は図書館内のシーン、片方は庭のシーンで、こちらには木苺とスノーウィが描かれていました。

 どちらも素敵ですが、社内検討の結果、図書館案が採用されることに。

 司書モノらしさを優先してのことですが、図書館案で描かれたタンテイ氏があまりにもかっこよかったのも、その理由の一つらしいです。

 確かに、タンテイ氏が予想外に若々しいイケメンで、カラーラフが送られてきたときには、自分のキャラのはずなのに、思わずときめきました!

(同時に、本文を読んだ人に表紙詐欺と怒られないかと心配にもなりましたが、書籍版は年齢を四歳下げてありますので!)


 その後も、改稿作業のやりとりの合間に、帯の案が送られてきたりして、改稿作業の励みになり、本当に本になるんだなあという実感も、少しずつ湧き始めました。


※注:後で聞いた所、同じ担当様でも、キャラシートをどちらが書くかはその時々の状況によるということでした。作品が描き下ろしの場合は作者側に書いてもらうことも多いそうです。

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