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すんませんっ!!コロナ渦とか関係なく、ただただサボってました(;´∀`)

「フゴフゴー! ウメちゃん! フゴゴー!!」

 エイリーク王子は敗北感に膝をついた。

 3ヶ月、3ヶ月だ。

 エイリーク王子がアンジェラに人間語を教えて3ヶ月。

 未だにエイリークの名前すらまともに呼んでもらえていないのに、ウメ嬢は再会した途端に名前を呼んでもらえたのだ。


「アンジーさん! 探していたんですよ! 無事で良かった。会いたかったですぅ~~! エイリーク殿下もご無事で・・・って、なんで睨むんですか?」


 まあ、何にしてもこれで帰れる。 そう思ったのだが、アンジェラ嬢はウメ嬢を小脇に抱え、「フゴー!」と、恐らくオーク族に撤退を命じたのだ。

 エイリークも襟首を掴まれ、引きずられて行く。

 いつの間にアンジェラ嬢はこんなに逞しくなったのだろう。


 拠点に戻り、速攻で簡易居室を畳み、移動を開始する。

 この素早さが、今まで彼らが討伐されなかった理由だろう。


 3日間歩き続けた。

 途中で獣を狩り、山菜等をオークの女性達と、アンジェラ嬢、ウメ嬢が採集していく。

「なぁ、ウメ嬢・・・・・・どうして私達は未だにこんな生活をしているのだろうか? アンジェラ嬢が見つかったのだから、もう全員で帰ってもいいのではないか?」

 ウメ嬢に問い掛けると、彼女はそっけなく答えた。

「エイリーク殿下がお帰りになりたいなら、お帰りになられればいいんじゃないですか? 私はアンジーさんといられたらそれでいいんです。 見てください、アンジーさんのあの幸せそうなお顔を」

 ウメ嬢はうっとりとアンジェラ嬢を見つめている。


 これはもうダメかもしれない。 私にはアンジェラ嬢やウメ嬢を力づくで連れ帰る腕力も無ければ、説得するだけの語彙力も無い。

 所詮私は、今まで権力を振りかざし、人のウソを見破ることが出来ると、他者を圧力で押さえつけ、いい気になっていただけなのだ。


 落ち込んでいた私に、アンジェラ嬢がカップを差し出す。

 受け取ると、彼女は魔力でカップに水を注ぎ込み、小首を傾げてニコリと優しく笑った。

 全てを許されたような気がして、情けなくも私は涙を零してしまった。

 アンジェラ嬢はそんな私を、優しく抱きしめてくれた。

 この瞬間から、私が人生を共に生きるのは、この人しかいない、そう思った。


 自分には何の力も無い。 そう自覚してから、エイリークは自ら働く事を意識した。 彼女のために。

 もちろん、力仕事は出来ない。

 狩りも出来ない。 山菜の知識も無い。 出来る事と言えば、地図を広げて今後の進路や、襲撃する村の選定。 あとは在庫管理。

 そこで、メガネを見つけた。 オークがメガネを掛けるなど、聞いた事も無い。

 ウメ嬢に聞いてみると、なんと、ウメ嬢はヴィリアーズ伯爵家子息と同行していたとの事だった。

 アンジェラ嬢は何故か、ウメ嬢を小脇に抱えた後、ヴィリアーズ伯爵家子息のメガネだけを奪ったのだと。

 彼は確か生徒会長をしていたはずだ。

 切れ者だと聞いている。

 私が想定した進路など、彼にはすぐに見破られるだろう。

 だが、それで困る事は何も無い。 彼が頼もしい援軍を連れてきてくれれば、学園へ戻る事も出来るだろう。


「何もかも人頼りだな」


 テントの外に出て、自分の無力さに膝を抱えて落ち込んでいると、アンジェラ嬢がそっと上着を肩に掛けてくれた。



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