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カメオ3

家族がいない寂しさから、ペットをいっぱい飼った。


小学生なのに親の口座から好きに使えたこともあり、時間ができた時にはよくペットショップに行っていた。


地元の汚い個人のペットショップで、管理も杜撰だった。

売られているペットたちも、ほとんどが売れ残り、大きく成長してしまっている子たちばかりだった。

ゲージの中は汚く、どの子もみんな汚れていた。


そんな不憫な子たちの姿が自分と重なり、行くたび誰かを連れて帰ることになった。


亀だけでもうちには3匹いて、名付けセンスのないわたしは、「カメオ1(いち)」「カメオ2」「カメオ3」と呼んでいた。


父は仕事が嫌いなのか、母が家にいるのかいないのか気になっていたのか、時々仕事を早退して、早い時間に家にいて、不機嫌な態度でわたしたちを怯えさせた。


その日も、母がいないことに不安とストレスで怒りに震えていた父は、わたしに当たらずにはいられなかったようだ。


わたしが学校から帰ってくると、わたしのペットたちをぐるっと見た後、一番近くにあったプラスチック水槽からカメオ3を掴んだと思ったら、何も言わずに団地の5階から、カメオ3を叩きつけるように捨てた。


わたしは絶句して、慌てて地面に叩きつけられたカメオを探した。

カメオ3は、すぐに見つかった。甲羅が割れて、中身が飛び散っていたから。


わたしは、カメオ3に謝りながら泣いた。

わたしが飼ったりしなければ、死なずに済んだ命だった。

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