いきなり騎士団長直属の団に入団が決まりました 6
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「じゃじゃじゃじゃーん!」
ドンッとダイニングテーブルに革袋を置いたわたしは、にやにやが抑えられなかった。
「姉様それなに? なんか重たい音がしたけど……」
「ふっふっふ……」
わたしはきっちり結んであった革袋の紐を解くと、ばらーっと中身をテーブルの上にばらまいた。
……ふぅ、ここまで持って帰るの、重くて結構大変だったんだ~。
でも、重さなんてちっとも苦にならない。何故なら――
「金貨、二百枚で~す!」
「「「おおおおおおお‼」」」
わたしを除く家族全員の声がハモった。
金貨二百枚。日本円で計算すると二千万円。かなりの大金ですよ!
「マルガレーテ、これ、どうしたんだ?」
「ほら、わたしのポーションのレシピを国が買い取ってくれたって言ったでしょ? その買取金額なの」
「金貨二百枚ももらえたのか⁉」
お父様は驚いているけど、ディートリヒ様はポーションの価値からすればかなり安い金額だと言っていた。
兄である国王陛下にもう少し出すように交渉してくれたそうだが、最悪王都の民二万人に無償提供することになるポーションにそれ以上は出せないと言われたらしい。二万人分作るだけでもかなりの大金が動くからだ。
ほかにも、このポーションが本当に効くのかどうかのデータがないからだとも言っていた。
わたしはまさか金貨二百枚ももらえるとは思っていなかったので充分なのだが、どうしても納得いかなかったディートリヒ様が、今回王都の民に無償配布する分以外で製造する場合には、別途レシピ使用料を払うという方向で交渉してくれているという。
……優しいよね、ディートリヒ様。ああ、カッコイイ。
交渉がどうなるのかは、今回無償配布した後のデータ次第にはなるが、国が買い取ったレシピに対して、別途使用料まで支払われるとなると異例の待遇だと思う。
ディートリヒ様はそれだけこのポーションに価値を見出してくれていると言うことだろう。ありがたいことだ。
「借金返済には程遠いけど、足しにしてね? あと、エッケハルトのために美味しいお菓子を買ってあげてほしいんだけど」
「姉様大好き‼」
エッケハルトがぱあっと顔を輝かせて、わたしの腰にぎゅうっとしがみつく。ああ、可愛い! わたしの弟は天使よ!
あと、エッケハルトの家庭教師を呼び戻してほしいのよね。
家が没落したために家庭教師も解雇せざるを得なかったって聞いているけど、このお金があれば家庭教師くらいなら雇えるはずだ。
……エッケハルトは将来ハインツェル伯爵家を継ぐんだもの。勉強が滞ったらそれだけ苦労することになるわ。
ただ、お菓子で喜んでいるエッケハルトに勉強の話をして落ち込ませたくないので、これはあとでこっそり父に話しをしておこう。借金返済が急務だけど、エッケハルトの教育を後回しにはしたくないもんね!
聖魔法騎士団でのポーション製造は三日前からすでに取り掛かっていて、できた分から病院を中心に配られている。
同時にディートリヒ様の指示で市井調査を行い、結核の症状がある人がどの程度いるのか調べている最中だ。
……無事に感染が防げますように!
わたしの祈りが天に届いたのか――まあ、実際のところはディートリヒ様の素晴らしい采配の結果なんだろうけど――、最終的に王都の民全員にポーションを配ることになったおかげで、結核の感染拡大は未然に防ぐことができた。
わたしのポーションの価値も認められて、十本製造するごとに銅貨一枚がもらえることになったよ!
微々たるものですまないとフリードリヒ様が言っていたけど、わたしとしては棚から牡丹餅が出てきた気分だね! やったね! これで借金返済に向けて一歩前進だよ!
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