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9 呆れる世界 煙草編

 いや、目論みを掲げる前に、整理しておかねばならない大切な心得について、紹介せねばすべては始まらない。

 禅宗で言うところの公案に準えて紐解いて行くとしよう。

 

 では先ず「パチンコ」とはいったい何なのか……改めてこれを問う。

 勘違いしてはならない。

 パチンコは、混沌とするストレス社会に現れた、ココロのオアシスではあり得ないのだ!

 ただ金を、店と客が際限なく奪い合う、そんな刺激悪かつ危機的快楽に他ならない。

 これは悪しき快楽なのだ。


 パチンコにおける金の奪い合いは、警察も含め業界全体が娯楽だ遊戯だと認め、その下に客が大手を振って集まるのだ。

 これはどんな客でも知っている非常識なる、いや純然たる常識であろう。

 もちろん客はその本質を知った上で、その娯楽場であるパチンコホールに集まるのだ。

 そして、我こそが勝者なりと勇んで金を得るために金を投じ、果てるまで遊戯台と闘い続けるのだ。


 また一つ忘れてはならないことを伝えておこう。

 

 業界では、遊戯の過程が楽しめるような台作りをしつつも、結局のところニーズに合わせハイリスク・ハイリターンの色濃い志向台に仕上げていることを忘れてはならない。

 

 故にパチンコの実践は、確率論を用いれば千載一遇のチャンスに大金を手にするか、或いは連日の如く大金を失うかの二択であり、ただそれ以外に適切な表現が見当たらない。

 これこそが現代パチンコの本質となっている。

 

 次に、読者の皆様には誤解がないように伝えておきたいことがあります。

 

 この物語「オワコンだって? 喧しいわい!」は、冒頭話にあるような社会派小説家でも推理小説でもない。ただ心の赴くままに遊戯に人生を賭けているパチンカーたちの心理や行動を、主人公が紐解きながらパチンコ旅を続ける、言わば旅パチ小説と化していきます。

 

 

 旅パチでの主人公・粕谷が本気で挑む熱いバトルをお楽しみください。

 計画で言えば今日は初日。

 旅パチの行方を占う重要な、言い換えるとすれば「関ケ原の戦い」に匹敵する初陣である。

 社畜生活で培った早起きのお陰で、朝一の抽選はお手のもの。

「見てろよ!」

 電子抽選ボタンを「えい」とタッチしたら、なんと三番ゲット!

 これはもう制圧同然の狼煙だろう!


 まず、パチンコホール全般について触れてみたい。

 

 打ち手への健康配慮の欠如

 

 横浜駅付近には片手ほどのパチンコ店が西口に集まっているが、イチパチ専門店を除けばどこのホールでも加熱式タバコを全フロア喫煙可としている。

 

「これはいったい何事だ?」

 タバコを辞めた口の私が声を露わにするのはいささか()()()()()とも取られかねないが、健康増進法はどこへ行ってしまったのだ?


 確かに2020年3月まではタバコを吸いながらパチンコを打つのが常識であったことを知らない訳ではない。

 2020年4月からは全国のパチンコホールが禁煙となったため、客もある意味、進化を余儀なくされたのだ。ホールでタバコが吸えなくなっても遊戯が辞められない輩たちは、屋外や分煙室まで移動してでもタバコを吸い続ける健気なお客に様変わりしたのだ。

 ここでタバコが果たしていた役割について顧みる。

 かつては熱いリーチがかかると、それの展開を見守るようにタバコを箱から取り出し、紙タバコを口に加えたもんだ。そしてクライマックスに近づき当たり演出を見ながら、加えタバコに火をつける。そして大当たりを引けば、大きく吸った煙をスーッと吐き、周りに当たりを誇示するようにドヤ顔をみせつけるためのアイテムか。

 或いは、当たりがこないストレスとか、サクッと隣の台に座った輩にいきなり当たりを引かれてしまう、まさにパンデミックに陥った時とかに、ストレスを抑えるためのアイテムか。 

 また、煙で輩にストレスを与えるアイテムか。

 

 そう、タバコは輩のお供だったのだ。

 

 でも今はそんな時代じゃないはず。

 本当、パチンコ経営が厳しくなったくらいで、全フロア喫煙可だと?

「ひよってんじゃねぇ!」

 と敢えて軟弱なホールを私は鼓舞したい。


 中小ホールは淘汰される?

 

 まぁ、確かにホール側の経営面での苦労は、並大抵のものではない。

 この先2027年規制では、六年を経過した台、いわゆる「みなし台」は違法となる見込みである。

 検定台として三年、認定台として三年までの六年間がパチンコ台としての寿命となるだろう。

 新台価格がリゼロ2以降百万円を超える時代を迎え、大手以外のホールは新台購入を控えざるを得ない事態に陥った。中古台ですらかつての新台価格とあっては、ホール側に経営戦略もあったもんじゃない。体力勝負に負けたパチンコ業界の受難者たちは、次々と後を絶ってしまう。

 次はメーカーが生き残りをかける番だ。

 私も育休を取っている場合じゃないが、それはさておき、メーカーだって命懸けなんだ。

 ホールが消えれば新台が売れなくなるからな。

 今、若者のパチンコ離れも進み、メーカーは人気アニメの版権で巻き返そうと企むが、やはりパチンコがオワコンである以上、焼石に水なのかもしれない。

 

 話を煙草に戻すとする。

 そもそもこの話、電子タバコのホール喫煙が保健所で許可されてしまうことにある。

「いったいどうなってしまったんだ!」

 電子タバコなら健康増進法に抵触しないと言うのか?

 

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