第8話:機械仕掛けの神殺し―アンチデウスエクスマキナ―その8
何もない真っ黒な空間。
静寂と闇黒が支配する深淵の世界。
何も無く何も見えないただただ虚無が存在している漆黒の境界。
そこへ1つの存在が唐突に現れた。
白い輪郭線を伴い、全身を黒いスーツに着込んだ人間らしき存在。
黒い山高帽子を目深に被り、笑みを彷彿とさせる不気味な仮面を被る奇怪な存在。
性別は男に思えるが女にも思えるそんな背格好の怪人物は誰かに向けて声を掛けてきた。
????:
「皆さん―――――ようやく始まりました。世界を喰らい尽くす世界そのものと化した邪神の一群。それに立ち向かうは機械仕掛けの魔神を有する神殺しを使命とする一団。世界の脅威となる邪悪なる存在に挑む正義を称さない正義の味方たち。甘くも苦く、辛くも甘く、溶けあい絡みあい混ぜり合うコーヒーとミルクの様に――――甘美な中にある辛酸たる旨味。――――おっと、失礼、自己紹介を忘れておりました。失念をお詫び申し上げます。」
謝罪の姿勢を取る。
だがその謝罪には感情の類はなく、いわば形式的なものでしかなく、その者には本心での罪悪感を持っていないからだ。
形だけの謝罪を取ったその者はそのまま何事も無かったの様に己の名を言葉として出力する。
????:
「ワタクシの名は―――――そうですね、便宜的なものではありますが【笑う男】とでもお呼びください。」
そう言うと笑う男と名乗った存在は再び会釈する。
笑う男:
「さて、新たな神喰異世界群の出現ポイントを発見した彼らではありますがここで一つ。彼らに立ちはだかる“壁”が出現します。その壁は彼らが戦った端末の如き邪神たちとは比べ物にならないほどの“暴虐性”と“侵食力”を有しております。無論、彼らにとってもチカラとなり得る存在はおります。果たして彼らの結末は如何になるか――――」
そう雄弁する笑う男に声を掛ける存在がいた。
????:
「いつまで1人で舞台俳優の様な語り口をしているのだ?」
声に呼応する様にピタリと笑う男は動きを止めた。
そして声の主の方向へと身体全てを向ける。
同時に笑う男を中心にドーナツの輪の様にぐるりと円卓を思わせるテーブルがその姿を現す。
ちょうど笑う男の正面に担う様に1人の人物が席に着いていた。
笑う男:
「おやおや――――お気に召さなかったですか?」
????:
「はぐらかす様な言い草はおまえの悪い癖だぞ」
笑う男:
「これは失礼――――ワタクシの性分なモノでしてついつい・・・」
????:
「まあいい――――“計画”に対して支障はあるまいな?」
笑う男:
「その点に関しては抜かりなく――――彼らもまた“鍵”なのだから―――――」
????:
「――――で、あればいい。我々が単純に邪神に世界を渡している訳ではないということを失念はするな・・・我々の大望成就の為に必要であることをな」
笑う男:
「勿論でございますよ議長殿。我々の大望大願【聖杯計画】成就の為にも」
笑う男はそう言いながら議長と呼んだ男に会釈をする。
仮面の下の口元は邪悪で狂気を交えた笑みを浮かべながら・・・・
―フラグメント・マテリアル―
ライカ・ラヴクラフト-1
「本作の主人公である少年少女の片割れ。金髪巨乳のメガネを掛けた美少女であり、ギャル風の恰好をしているがこれは当人が選んだというよりもロンロン博士始めとした女性陣のコーディネートをべースに彼女がアレンジしたもの。やや砕けた口調などしているがこれもメイド達から喋り方を習った結果である。また異常に大食いではあるがこれはデモンデウスを動かすのに彼女の魔力を燃料としている為である。鐵ツルギのことは【クロくん】と呼び、好意を抱いている訳ではないが彼に対しては意識はしている模様」




