第27話:神喰異世界群―クラックワールド・カオスエンド―その6
エイハブ船長の言葉に周囲の空気が一変する。
神喰異世界群。
ツルギ達“神殲組”の面々が抵抗している邪神勢力の総称。
個としての存在として確立ている邪神がその根を広げて世界そのものに侵食を仕掛け、世界を己の望む在り方へと書き換える。
テクスチャの貼り付けではなく、世界そのものを己が絶対的な存在として塗り潰し、置き換えていく。
自身を“神核”として安置し、生命も存在も全てを邪神の支配下として据えて全てを弄び。
道徳も尊厳も意思も全てを邪神が支配し管理し、必要不要問わずに“神核”たる邪神の影響が全てを物語る。
まさしく邪神の為の邪神が行い、律する世界なのだ。
ヨハネス:
「―――――詳しくは知らないがある程度のことは何とかな」
マナ・ケミア:
「結論からすれば邪神が自分の好き勝手に世界を弄くり回しているってことだよね」
エイハブ船長:
「まあ、要はそんな感じだわな」
マナ・ケミアの返答にそう応じるエイハブ船長にだまって頷くレディAとクロノス。
続ける様にエイハブ船長は二人に向けて言葉を掛ける。
エイハブ船長:
「そんな神喰異世界群の中でもより強大な存在としての邪神もいる。そいつらは邪神達の中でも所謂リーダー格に当たるとも云える連中だ」
ヨハネス:
「やはり、そのような連中はいる可能性が先ほどのアバドンを見て察していたが・・・」
マナ・ケミア:
「所謂ボスキャラって訳だね」
クロノス:
「そうですね。ストーリー根幹に関わる大ボスキャラという立ち位置ですね」
レディA:
「一部の人以外は困惑する会話はやめましょう・・・」
咳払いをしてレディAは仕切り直す。
レディA:
「大ボス、というよりも神喰異世界群の中心とも云える8柱の邪神達を私たちは【ウロボロス8(エイト)】と呼んでいるわ」
ヨハネス:
「ウロボロス・・・無限を象徴する己が身体を喰らう蛇か」
マナ・ケミア:
「8なのは?8人だから?」
クロノス:
「それもありますが8の文字を横にすることで“∞(無限大)”になるということでそうらしいです」
ヨハネス:
「そのことを知っているということは何度かヤツらと接触を?」
エイハブ船長:
「まあ、その辺は長くなるから追々だ。今は連中の大元がそう呼ばれているとだけ知っといてくれ」
ヨハネス:
「了解した」
船長の言葉にヨハネス先生は頷く。
それを見たエイハブ船長がシートから立ち上がる。
エイハブ船長:
「まあ、いきなりで色々知るのも大変だろうが今回はとりあえず当面の相手があのアバドンと考えて動いてくれ」
ヨハネス:
「質問になって済まないがヤツその【ウロボロス8】なのか?」
その問いに答えたのはクロノスとソロモンだった。
クロノス:
「ソロモンから現在攻略している神喰異世界としての神喰汚染度の比率は極めて高いとの検出が為されています」
ソロモン:
『以前、出現していた際の汚染度がおよそ92.8%――――ほぼあの神喰異世界の“神核”ではあるのですが、それ以外にも異質なほどの濃縮度合いの【神喰波動】も検出されました』
ヨハネス:
「神喰波動?」
クロノス:
「神喰異世界を構成出来る邪神の中でも特に異質な存在として確認されている存在が有している波動で枝分かれる神喰異世界群の大元となる邪神が有していることが多く、その波動は世界そのものの存在規模をいとも簡単に書き替えるぐらいの汚染率を一気に行えるほどです」
―フラグメント・マテリアル―
神喰波動
「神喰異世界群となる邪神がごく稀に有しているとされている波動。邪神達の中でも上位とされている存在のみに付与されているとされているが詳しい詳細はわかっていない。しかし、この波動を有している邪神こそ神喰異世界群としての根幹に位置する存在としているのは確かである」




