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【完結】刻の檻刀シリーズ②偽りのsânge ー赤き薔薇が示すものー  作者: 慧依琉:えいる


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第4話:初めての衝撃!敵は……………吸血鬼とその眷属!



夜の暗闇の中にある不気味な雰囲気醸し出す公園で、満流一人に対してケルドアの僕であり、眷属のバモアスとココシアの二体が相手となる。




「お前らも吸血鬼か。なるほど、最近ニュースを賑わしてるのはお前たちか。」




満流がそう言うとココシアが答える。




「あー。違う違う。アレは私達じゃない。あんな残忍なやり方はドライトの眷属たちだろう。」




その言葉を聞いて満流は察した。






「あぁ、仲間がいるってことか。」




満流の言葉を聞いた時、バモアスも何かを感知したようだった。




「あんたも仲間がいるんだろ?段々こっちに向かう者がいるようだ。」




〝────?!まさか輝夜か?〟




輝夜と合流するのは心強いが彼女を巻き込むことになる。満流は複雑な気持ちなった。出来るだけ早く決着をつけなくては……………!そう思った。そして気合を入れた時、






「ほんじゃ、そいつが辿り着く前に片付けてしまおうぜ?ココシア!」




そうバモアスが言うと満流に向かって鋭い爪を伸ばしてきた。だが満流もそのままその場に立ち止まる奴ではない。もちろん、瞬時に逃げる!






満流はニッと笑って、




「すまないな。俺はすばしっこいのが特徴なんだ。ほんじゃ、こっちから行くぜ?!」




そう言ってバモアスとココシアの双方へと霊札を放つ!






「────はぁ?方向が違うのに一度で?」




器用な攻撃に驚き感嘆の声を上げるココシア。きっと油断していたのだろう、バモアスが心配して声を掛ける。




「大丈夫か?ココシア!」




「えぇ、何とか…。」




「クソッ、ココシアを傷付けやがって…!」




ココシアの腕に満流は投げた霊札がかすり、血が滲んでいた。わずかだが霊力により、傷口は塞がらずにそのままだった。出血しているのはわずかだがこのまま放置しておくわけにはいかない。バモアスはココシアを早く巣窟へと連れ帰る為に決着を急いだ。








グワッとバモアスが満流に迫る!






────その時!鋭い閃光が満流とバモアスの間に走り抜けた!────






「────そこまでよ!」






その声を聞いて満流は安心したのと同時にまた輝夜を巻き込むことへの恐怖を感じた。






「輝夜……………。」




「満流ったら戻ってくるの遅いと思ったら、変な気配がするんだもの…。思わず飛び出して来ちゃったわ。」




責めるでもなく淡々と明るく言う輝夜に満流は救われた。






「あぁ、すまない。変なのに絡まれちまった。」




「うん、満流…。」




「ん?」






満流が顔を上げた時、輝夜は満流の唇にそっとキスをした。まるで時が止まったかのような感覚…。


満流はいきなりの事でびっくりするが輝夜は真剣な眼差しで言った。




「白のキング…。私に力を与えて。」






満流は輝夜の瞳が揺らめいて、その中に映るのが自分だけだと認識して思わず口角が緩んだ…。


「ああ。いくらでも。お前が望むだけ…。」




再び満流とキスをする。一瞬、〝ポワッツ〟と二人を青白い光が包んだ。




輝夜が立ち上がる。

瞬時に輝夜の霊力によって時空結界を張った。これで周りを気にせずに戦える。




「………………な!横やりで入って来た癖に何いちゃついてんだよ!?」




ココシアが輝夜たち二人に向かってそう言う。だが、輝夜は挑発には乗らない。










「さあ、覚悟はよくて?


  ────出でよ!神刀〝影切!〟」






そう言って輝夜の左手の平から影切刀を取り出した。霊力溢れる刀は青白い光の霊力が刀を包んでいる。その様子を見てバモアスが感嘆した。




「逃げ回るアイツとは違う…。この国は女の方が強いのか?ハン!何だっていい、早く決着をつけようぜ?!」




次の瞬間、輝夜に切りかかる。だが輝夜は影切刀で受け止める。




〝────バシッツ!〟




攻撃をかわす度に輝夜は確かに手応えを感じていた。それは以前悪鬼を退治する時にもこの影切刀を使ったが、創造主が満流とのキスで威力が跳ね上がると言っていたが、ここまで違うとは思っていなかったからだ。




〝だけど、毎回アレをするの?しかも人前で…。〟


ちょっと恥ずかしい輝夜だった。だが、表情には出さずに、ただバモアスの攻撃に集中している。






攻撃を受けては流してを繰り返しているが、倒す為にはどうしたらいいのかわかっていなかった。


悪鬼の場合は妖力に対して毒である霊力を流せば良かったが、今回の敵は?


輝夜は戦いながら考えていた。




「輝夜っ、ソイツら吸血鬼の眷属だ!」




満流の声に輝夜は吸血鬼の弱点を考えた。テレビのドラマや映画とかだとニンニクとか十字架とか銀の剣とか、太陽とか言うけど、現実(本物)は果たして何が駄目なのかわからない…。




輝夜は無意識に影切刀を両手で持ち、自分の胸の前で立てて持ち、剣先にキスをした。すると影切刀は十字架を飾った銀で出来た剣に変わった。




輝夜自身、驚いた。無意識の行動が多分、最善の武器へと変えたからだ。




「────そう、これが答えなのね。」




輝夜はそう言って近くにいたココシアに向けて剣を突き刺した!狙ったわけではなかったがその剣先はココシアの胸を正確に貫いていた。輝夜はそれに気付き手が震えた。




〝おかしい…。確かに身体に当たった感覚があるのに貫いた?何故…!〟






油断していたココシアは




〝────グ、ハッ…………!〟




呻き声と共に黒い血が辺りに飛び散った。




「バ……………モア…ス…。」




双子の片割れの名前を呼びながら彼女は息絶え、サラサラサラ……………と砂に変わって消滅した。




自分の目の前でココシアの命を奪われてしまったバモアスはその場で絶望の悲鳴をあげた。




「ココシア!ココシア────ッツ!うわぁぁぁぁーっ!!」




彼の声は例え敵であったとしても輝夜の胸に悲痛に響き渡った。




〝もしこれが私達だったとしたら…。〟




輝夜はそう思わずにはいられなかった。そのせいで輝夜の瞳からは涙が溢れて頬を伝った。






だがバモアスはそんな輝夜の心境など知らずに責め立てる。




「許さない…!ココシアの命を奪ったお前の事を俺は許さないっ!!」




バモアスの言葉に対して満流が言い放つ。






「お前たちが先に仕掛けてきたんだろう?こういう事も覚悟の上ではなかったのか?!」




満流の言葉にバモアスは冷静さを取り戻し、




「ああ、覚悟はしていたさ。だけど、実際に目の前でココシアを亡くしたんだ、そんな綺麗ごとで片付けられない!!」




バモアスは震える声でそう言い切った。




「だよな。俺たちだって同じだ。覚悟しててもいざ、その立場になるとそうなるさ。それをわかった上で言ってるんだ。帰ってお前の上司に言ってこい!お前たちがやって来ても俺たちが阻止してみせる!ってな!」




満流の覚悟はバモアスに伝わったのだろうか…。




「クソッ。」




そう言葉を残してバモアスは消えた…。








輝夜は満流のそばに駆け寄って満流に抱き着いた。




「満流…。」




輝夜の手が震えている…。


「ショックだったんだな。今までは影相手だから感じなかっただろうが、今回は敵とは言え命を奪ってしまったから…。」




「うん…。」




輝夜は短く返事をした。






「だが、輝夜が立ち向かったからこそ、俺たちは皆無事だったんだ。戦いとはこういうことだ。ずっと平和である事を願っていたんだがな…。どうやら俺たちはゆっくりさせてもらえないようだ。」




そう言って満流はハハッと笑った。




「うん…。そうだね…。」




輝夜はそう言って満流の腕の中に顔をうずめた。




〝俺は白のキングだというけど輝夜のように強い神力があるわけでもない。霊力だってしれている。それに妖力なんて皆無だ。どうやったって輝夜の負担が大きい…。一体どうすれば輝夜の力になれるのだろうか…。〟




輝夜を胸に抱きしめながら満流はそう考えていた────





ご覧下さりありがとうございます。今回初めて輝夜は敵を「殺す」ということを行いました。衝撃が大きいようです。書く私も避けて来た部分ではありますが、今回相手が相手なので挑んでいきたいと思います。

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