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刻の檻刀シリーズ②偽りのsânge ー赤き薔薇が示すものー  作者: 慧依琉:えいる


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第1話:平和が崩れていく音がする…


このお話は「刻の檻刀」シリーズとして第一弾「偽りのチェックメイトーチェスのカードが導く断罪の儀ー」の続編となっております。よろしければそちらも併せてご覧下さると嬉しいです。



日本のとある町

静まり返る夜の町────


女性が一人で歩くのは危険視されてきていた。何故ならば………







ここは夜月神社(よつきじんじゃ)の社務所だ。今も変わらず神凪満流(かんなぎみつる)は見習いとして幼馴染である夜月輝夜(よつきかぐや)の家、夜月神社で寝泊まりしている。。


テレビから流れてくるニュースも不可解な事件が多くなってきたからだ。




「昨日の未明、〇〇地区の路上で変死体が発見されました。被害者は〇歳位の女性で全身から血が抜かれている状態で発見され……………。」



「何だ?物騒な世の中になってきたな。……………。」


お風呂から上がってきた満流がニュースを見てしかめっ面をして一言漏らす。


「風呂、お先ッ。」


ジャージ姿に髪をタオルで拭きながら満流は居間でテレビを見ていた輝夜に言った。


「満流…。うん。」


満流はそのままタオルを肩にかけてニュースを横目に見ながら輝夜のそばの席に着いた。


「ゲッ!この地区って俺たちの学校の近くじゃないか。危ねぇなー。」


「うん…。そうだね、私達も気をつけないと…。」




やっと俺たちは平和に過ごしていたのにまさかこれがまた俺たちの平和を乱すことになるとはこの時、俺も輝夜も思っていなかった────







翌朝の学校

賑やかに生徒達が登校してくる。今日の話題は昨日からのニュースのようだ。被害に遭った場所が学校の近くという事で生徒達は興奮していた。それは興味半分、恐れ半分といったところだろうか…。


「おはよー!ねえねえ、昨日のニュース見た?」


「見た見た!あれってこの近くだよね。怖いよねー。」


どこの教室でも昨日のニュースで持ち切りだった。



輝夜と満流は共に登校しながら周りの話に耳を立てていた。


〝確かにおかしい…。全身の血が無くなってるだなんて、吸血鬼でもあるまいし…。

俺にも輝夜にも白のキングとクイーンとしての力がまだ残っているから、そんな事件に巻き込まれることもないだろうが、一般の人はそうはいかない。〟


満流はそう考えていた。ホームルームが始まり、担任が教室にやってきた。



「あー。皆も昨日のニュースを見たと思うが、変な事件が多発している。しかも我が校の近くでも発生している為、暫く部活も早めに終わるか、休止して事件に巻き込まれないようにしてくれ。」



担任がそのように説明をする。きっと他のクラスでも同じだろう。学校始まって以来の出来事だろう…。


担任の説明を聞きながら満流は思っていた。



〝担任も相当慌ててるな…。そりゃそうだ。万一学校の帰りで~なんてことになったらそりゃたまらんからな。



さて、それよりも…だ。〟



満流には世間で騒がれているこの事件よりももっと気になる事があるようだ。教壇では担任はまだ事件について説明をしている。だが満流にはその声は遠くで何かを言ってるな………程度となっていた。





〝俺と輝夜って…両想いだよな?なのになんでアイツは今までと変わらねぇんだよ?キスだってあれ以来全然だし…。手すら繋げてないんだぜ?あのキスは幻だったのか?〟



満流は悶々としていた。輝夜と両想いになったのに進展しない、昨日だってそうだ。あれだけ近くにいたのに全然恋人らしい雰囲気にすらならない、ずっと幼馴染のままだ。高校を卒業したらお互いに大学は違う学校へ行く予定だし、今のようにずっと一緒に行動することもなくなるだろう。満流からすれば輝夜はモテるので近くにいないと心配でたまらないようだ。



そんな輝夜は


「そろそろちゃんと進路決めないと…。大学、どうしようか…。満流と同じとこに行きたかったけど満流は神職進みそうだしなぁ…。私もソッチ目指そうかなぁ…。」


輝夜なりに悩んでいるようだった。高校三年、5月だ。そろそろ進学先の大学の目星をつけて資料を集めたり、大学への見学をしたりする時期だ。


「んー、お父さんは神社を継ぐことは気にするなって言うけど…やっぱり私は神社の娘だし、満流のように神職へ進むべきじゃないのかな……………。そうすると日本だと……………ここ國學院大學(東京)とここ皇學館大学(三重)か……………。」


輝夜はスマホを片手に調べていた。近いのは東京だ。だが三重の方に何故か心が惹かれてしまう…。土地柄だろうか…。神社で産まれ育ったせいか、やはり三重の伊勢というと伊勢神宮だろう。主神天照大御神様だ…。輝夜の半分は神聖な霊力だ。意図せずに惹かれてしまうのだろう。



そしてふと、その調べる手が止まった。


〝満流…。あれ以来、何もしてこない……………。私達恋人になったんだよね?まさかプロポーズまでしておいてやっぱり幼馴染がいいだなんて思ってたりしないわよね……………。〟


輝夜は輝夜で態度に表さないだけで気にはしているようだ。ずっと近くにいすぎたせいで二人はお互いに二人のの距離感が難しいようだ。







放課後────

担任たちが説明したようにほとんどの部活は当面活動休止となった。



「ちぇっ、部活がないと身体が訛っちまう…。」


部活に励んでいた満流にとっては不満のようだ。




「確かにね。流石にマットはそこら辺にはないしね。」


「まあ、体力付けるために走り込みはしてるけどさ…。」


そう、満流は〝走り高跳び〟の選手だ。小学校の授業でやった時にバーをヒラリと飛び越えた時に胸の高鳴りが凄くて自分にはこれだ!と思ったようだ。



「でも!こうしてゆっくりする時間が増えたんだから、たまにはいいんじゃないの?」


輝夜は満流の顔をひょこっと見つめた。



「………………。」


満流が照れてる。満流は予期せぬ行動に戸惑いを感じるところがある。だから輝夜は時々満流にわざとそういう行動を取るのだ。


「だから!そういうこと、他の男の前でせってーすんなよ!」


そう言ってぷぃっと向こうをむいた。輝夜はポカンとしていた。


〝あれ?満流のことだからもっと突っかかってくると思ってたのに……?〟


輝夜は予想外な行動の満流にちょっと驚いていた。




だが満流は


〝危っぶねぇぇぇぇ~~~~~!アイツ自覚なさすぎなんだよな。もうちょっとでつい、キスしちまうとこだった。〟


と、理性を保つようにしていたようだ。







ご覧下さりありがとうございます。前作の終わりでは4月頃のお話でした。今は5月。あれから約ひと月過ぎたということになります。が、二人の仲はそれほど進展していないようです。幼馴染二人の恋は中々距離感が難しいようですね。

今回で初めて満流の部活が何なのかを明かしました!前回では明かさずに想像してお楽しみ頂けたでしょうか。

さて、また輝夜たちの戦いの日々が戻ってきます。今度の敵はどんなものなのか?!お楽しみに!


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