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真の平和への道 1

ヤハル王とドラルド国王、そしてドルファとドーランが玉座から下にある階段の所で共に座り、今後この国を回復させていく為の相談をしていく事になった。


「…そうか、ヤハル王が即位する前はこの国の騎士だったのだな?」


「はい。ロウガ神官様から私に国王として民を先導するよう仰せつかりまして、今に至ります

一昨日なったばかりで全く何をすれば良いのかわかりませんでした。なのでまず、王様らしい口調だけは練習してはみたのですが…」


「ははは!良い良い…ワシがこうして来たのだから十分王の役割を教えてやれるぞ?もっとも…辛い選択を余儀なくされることばかりになるだろうが、決して挫いたりはしないと約束できるか?」


「……‼︎」

気さくに笑いかけて相談に乗っていたかと思えば、すぐに真剣な顔つきに変わり相手の意志を聞こうとする父・ドラルド王を見て、身が固まっているヤハル王の姿がそこにあった。


父が見せるその凛々しくも強い意志を真横で見ていた息子のドルファは、本来は自分はこのように向き合わなければならない立場だったのだと、心を締め付けられる思いに駆られていく。


「民を助けるのが私の役目…それは騎士として生きていた時と同じ思いではありました!ですが、以前はそれが叶いませんでした。

なので今後は民達を悲しい目には二度と合わせないように誠心誠意尽くす所存です‼︎ですからどうか知恵をお貸しください、ゲラルドの王よ!」


「…ふふっ、良い目だ!よろしい、早速行動に移すぞ!……っと、その前にドルファとドーラン。念の為二人に問うが、この国にワシがお金だけをいっとき援助したとしよう。

その後は、流通が完全に止まってしまっている状態で、無事に生きながらえると思うか?」


「いいえ、全く思えません」


「外交の機会を増やせるのならば、物流が滞る事なく行えるかと…

ですが父上、この国ならではの生産物という需要がない限り、どこの街や国とも交流を図れないのでは?」


「その通りだ…ふふっ、以前は曖昧な発想の発明で毎日叱っていた息子が、なかなか良い答えを出してくれるようになったわ!

やはりナルガスと共に出たきっかけというのは大きかったか…」


「ち、父上‼︎昔の事は良いじゃないか…コホン、失礼しましたヤハル王様。まずはこの国にいる民にお腹いっぱい食事を取らせてから、探索隊と冒険者志望者を募って周辺を探る事から初めてはみませんか?恐らくそれで、良い掘り出し物が見つかるかも知れません」


「食事と言われましても…民から既に聞いた通り、在庫は尽きているのですよ?見た所あなた方もそれほど保存食を持っておられていないご様子ですし、どうお考えなのですか?」

ヤハル王も空腹を我慢しながら会話している為か、若干苛立ち始めてきた…


「こんな時こそ、そなたらが言う救世主:ナルガスがちゃんといるのだよ!今から非常に巨大な食料を出してもらう為、一度合流したい。

どうか一度、ワシらについてきてくれんか?必ずこの国にいる民達は腹が満たされるはずだ!」


「…良いでしょう。あなた様がそこまで豪語されるのであれば、是非見せていただきたい」

息子達と意気揚々に立ち上がってヤハル王の手を引いて立たせてから、そのままの足で皆王城を後にした。



一方、ナルガス率いる一行は教会を出て、近くに見えている冒険者ギルドに立ち寄っていた。


ナルガス達「……」

見るまでもなく、受付役も冒険者も不在のままさびれようとしていた建物内を見た俺達は共に言葉を失う。


「…こりゃ、本当壊滅的だね?依頼書ボードも誰かに攻撃されたのかボロボロで読めないや」

エリオルは落ち着いた口調でそう語りながら、周りをしばらく見渡していた。


「本当ねエリオル。まずは受付スタッフとかの募集をかけるべきだと思うけど、皆空腹で力がでない様子だものね?」


「そこはナルガスの持ってるミール肉をまた調理してあげればいいんじゃない?でしょナルガス!」


「まあ、余分に狩ってきたからその辺は問題ないけど、彼ら自身が自発的に動いていかない限り、良い方向には変わってはいかないだろ?」


「ナル兄ぃ、さっき別れた王様達が誰かを連れて向こうの道から戻ってきてるよ?」

ラーナが教えてくれた場所を見るため外に出てみると、国王様とドルファにドーラン。

更に、少し立派な服を着ている犬族の男性が一緒に来ていた。


「おーいナルガス、一つ頼みがあるのだ!」


「どうされたんです?ドラルド王様」


「うむ、実はな…」

王様はこの国の王、ヤハル王様との対話により救済措置としてまずはしばらくの間、食事とお金の援助をする事になったらしい。


資金援助については後日またここに来るらしく、食事だけは急を要するため俺の持ってるミール肉を提供する運びにしたいとのことだった。

その後はこの国民の中で探索班と冒険者達などを募り、周辺で地元にしか採れない物を探すとの事。


「そう言う事でしたら構いませんよ?

じゃあ一旦国内から出ますので、誰か運搬できる人達を集めておいて下さい……今回は地面に置く格好で外に出すけど、刃物を使って切り取りやすくできる方がいたら誰か手伝って欲しいかな」


「それでしたら、我にも試し切りさせてもらえまいか?どんな風に切りつければ良いのか知りたいのです」

ライさん、大物を見て目が爛々になってる?まあ、食べやすい大きさに切るだけだから大丈夫だろう。


国民の十数名が共にきてくれる事になったので、早速キリング・ミールを一匹分切り取り出す。

俺は真ん前の大きく開けた道に向けて投げつけ、空間を拡張し元のサイズに戻した。


国民「んぎゃーー⁉︎」


「ほほう、見るのは二度目ですが本当に切りごたえがありそうですな!では、失礼して…」

ライさんの神速による斬撃で、皆が切り取りやすいサイズに変わっていくキリング・ミール。


「ひぇぇ…オイラ達、今日初めてライさんの戦い方を見たけどナルガスとは違う意味ですごい動きするんだなぁ」


「そうねー…まあ、ライさんは昔[サムライ]だったって話よね?あの動きはちょっとやそっとじゃ真似できないわ。ナルガスは別だけど…」

そんな話をしていたルネーガ達とは別の所で、ラオーガはライの動きを見て密かに憧れ始めていた。


「僕も、あんな風に動いてみたい!」


「そうかラオーガ…じゃあ後でライさんに修行をつけてもらってみるか?かなりきついぞ」


「うっ!うーん……今までは鑑定ってスキルをよく使いながら、薬草取りしかしてないんだ。

だからまだモンスターと一度も戦った事ないし、武器だって持った事ないよ?兄ちゃん」


「お兄ちゃん?ラオーガにいきなり無茶をさせちゃダメだよ!まずは野良スライムを倒すところから始めさせたいの…」


「あはは…ごめんごめん」

そうだな、俺の時みたいに出鱈目な出来事とは無縁な生活をラオーガは送ってきたんだ。同じに苦労をする必要は無いか…


俺達はグラゼンドの国民とともに、ライさんによって切り分けられた重い肉を運ぶ事にした。


…もちろん、空間操作で!


最後尾にライさんが着く形で国の中へと戻る俺ら一行を、先頭を歩いていた彼らはこっちを見て呆けながらまっすぐ帰路についていたのだった。

俺達はグラゼンドに戻り、国民達やヤハル王にスキルとステータスの扱い方を手分けして教えていった。

なぜならば、それだけで生活水準の幅が一気に広げられるからである。


「ドラルド王…我らの国に新たな生活を教えてくださり、なんとお礼を言っていいか分かりません。

今後私達は、前王達のような愚か者が出ない国に変えて行く所存です!

まだ始めたばかりで正直まだ政策等は分かりかねますが、今後ともどうか知恵と力を貸してください‼︎」


「言われるまでもないぞヤハル王よ、元より国交する為にワシはここまで出向いたのだ。

お互いわからぬ事を教え合わねば、己の立場に溺れて思慮を欠いたその前王達の二の舞だからな?わっはっはっは!」


「ドラルド王様?俺達でよけりゃ、三日ほどここに滞在して冒険者育成の基礎くらいは教える事はできますよ?

ナルガス達はゲラルドに一度戻って、この事を伝えてきてくんねぇか

なんたって足の速さなら言うまでもなく…お前がダントツだろ?ナルガス」


「ああ、任されたよヴォルス!でもルネーガとサラティはゆっくりしてていいのか?次は二人が結婚だろ?」


「その事ならご心配なくナルガス様!私がちゃんと送り届けますから。2時間もあれば十分ですし!」

そうか、ドーランがいるんなら大丈夫そうだな。


「うむ!そなた達なら適任であるな?ではナルガス達よ、ひとまずゲラルドに戻ろうではないか」


「かしこまりました!その前にドーラン、空間ボールってどう使えば良いんだ?」


「お任せくださいナルガス様!」

俺はドルファから空間ボールの作り方から扱い方までを一通り教えてもらい、国王様とライさん。そしてレダ、ラオーガ、ラーナが乗れる大きさにしたボールの中に入ってもらった。


「じゃあ先に帰るよ皆。あとはよろしく!念のために…はい!空間に入れておいてるけど、長距離用空間転移用のポインターだ!それに触れて念じれば一方通行ではあるけど、皆が知ってる場所へ思った場所に飛ぶことまではできるよ?

この5年間試してやっと完成したスキルだから、大事に使ってくれ。一応ゲラルドでもこれを作っとくよ」


ヴォルス達「おお!」

彼らの答えに満足した俺は、今度こそ出発した。


「うわぁ、綺麗な(おび)…」


後日談でサラティ達から聞いた話なのだが、白く輝いて見える俺の体によってできた補色残像のせいなのか、走った所が白い帯で繋がっているかのような、綺麗な光景が見えたと言う…


「お兄ちゃんのさっきのスキル、私も作ってみよっと!あれならどんな所に住んでる種族でも、一瞬で移動できるもんね?」


「はぁはぁ…レダ、作るのは良いけどね?あれはまだ…この東西南北の土地がある大陸にしか効果は出せてないんだ!

ふぅふぅ…だから、もし国同士で使うとなれば…空間操作スキル保持者の熟練度をSSSにしないと!ゼェゼェ。」


「ナル兄ぃ、全力で走りながら喋らなくたって現地で言えば良いと思うのはあたしだけかな?」


「右に同じく!」

レダも同意してきた。


「って、兄ちゃん!もう着くんじゃない?」


「おっととと⁉︎」

ルードス前に繋がる道を通り過ぎると間もなく到着するので、急ブレーキにならないようゆっくり速度を落として歩く速度まで落としていった。


最早ゲラルドまでは目と鼻の先なので、俺は空間ボールを真ん前に優しく投げて皆を外に出す。

ポゥン!っと軽くボールがはねる感じの音と共に、まるでシャボン玉が消えるかのように空間ボールの膜は消えていった。


後に残ったのは、周辺を覆う為のリングだけ。


「ははは‼︎流石はナルガスだな?ここまで来るのに30分も経っていない…では皆の者よ、ゲラルドに戻るぞ」


全員「はい!」

国王様と共に俺達はゲラルドに到着したので、早速ギルドに向かう。


道中に噴水広場が見えたので、ちょうどいい広さだと思った俺は国王様にも許可を取り、ここに向こうで作ったポインターをセットした。


「王様、ナルガス達もお帰り!」


「おっ!息子達がもう帰ってきたか。意外と早いな」

入り口を潜ると、ちょうど両親が依頼ボードの前で仕事を探していた。


「お母さん‼︎すごく大きな国に行ったよ!でも、お金も無くて冒険者もいない国だから困ってるみたい」

ラオーガはしゃぎながらも、あの国が直面している出来事を心配そうに語る。


それを近くで聞いていたギウルさん達が、俺達に声をかけてきた。


「おいおい、どうやってその国は生きてこれたのかは知らないがそいつは厳しい生活だな……王様、一体何があったんです?」


「うむ…その事でここにいる全員にも聞いてもらいたい!誰か、ミアギルド長を呼んできてくれ。」


「あっ、はい!私が呼んできますね」

カウンターで会話を聞いていたロアさんが、急いでギルド長室に行って…そして何故かすぐ戻ってきた。


「?ど、どうしたのロアさん」

心なしか、顔を朱色に染めている気がする?


「…中で今イェルガー族のルガース様とミアさんがイチャイチャしてて、とても入りづらいんです〜」


「あちゃ~!猫族の発情時はかなりお盛んだからなぁ…こう言う時は[アレ]をしてあげれば少しだけ気は紛れるんだけれど」


「お兄ちゃんお兄ちゃん!私が行ってやって来るよ?ふふふ!」


「レダだけでか?今は二人ともかなり敏感に反応すると思うから、まず不意打ちできる者がいないと…うひゃあぁお⁉︎」


「ふぇ!お兄ちゃんどうしたの⁉︎」

誰だ‼︎俺の敏感な背中をねっとりと撫でてくるのは⁉︎感じすぎておかしくなる所だったぞ!


「にひひひ‼︎お困りみたいだね?ナルガス兄さん♪」


「はは!ナルガスはそこが弱点だったのか」


「「コルナにゴーフ‼︎」」


「ちょうど買い物が済んで、仲間達が待ってる平原まで帰る所だったんだけどね?何やら面白そうな話が聞こえてきたから気になって来ちゃった!」


「相変わらず、コルナはイタズラ好きねぇ~?」

レダの顔に、やや薄い青色の血管みたいなものが浮かんでいるんですけど……


「まぁまぁレダ♪怒らないの!どうする?」


「…むぅ、確かにコルナとなら絶対上手く行くけど確か裸にならなきゃいけないんでしょ?どこでなるの?」


「ふっふっふ!大丈夫、その心配はいらないよレダ…今や服を着たままでもできるようになったのだから!」


「そうだな、でもオレは毎回冷や冷やさせられたよ。あいつらを仲間に入れる為とは言え、何度もそのスキルを使って仲間になってくれそうな連中を危険から救ってきたんだ

まあ、その都度脱ぎ捨ててる服を俺が拾わなければならなかったから、いつもいろいろと我慢してたよ…」


「ゴーフ、お前は偉い‼︎」

俺は、ゴーフへ尊敬の意を表した‼︎

本来ならゴブリンは女体を見ると見境なく襲う。

だが彼は違ったのだと気づき、とても嬉しいとさえこの日感じていた!


「えへへ!ありがとねゴーフ…ひと段落着いたらまた今夜も一緒に、寝よ?赤ちゃんもそのうち生まれてくるんだけどね♪

じゃあレダ早速行こう!やり方を教えてくれる?」


「あ、うん。じゃあ見せたげるね……えへへへ!じっとしててね?お兄ちゃん」


「あ、やっぱりこうなるん……あーー⁉︎」

俺はレダの凄テク(?)に昇天し、その場で気を失ってしまった…



その後透明になったコルナとともに無音でギルド長室に近づく為、前世の癖が抜けていないのかパンツ丸見えなのを一切気にせず、お尻を振りながら四つん這いで移動していくレダ。


「おおお、お姉ちゃん⁉︎」


「ちょっとレダ!流石にそんな格好はダメでしょ‼︎」


「レダ姉さんたら、エッチなお尻♪」

気絶していたナルガスを除いた周りの者達は、その綺麗な曲線を描いているお尻に目が釘付けとなった…


そして、二人が扉の前にたどり着きコルナが静かに侵入…その後ろから気配を殺したレダがついてくる。


二人「「(頷)」」

目で合図し合った直後、コルナはミアギルド長へと向かいレダはルガースに突っ込んだ‼︎

そして、二人による甘美なソフトタッチを受けたルガースとミアは…


「「アーーー⁉︎」」

イってしまった。



「…ハッ!なんだ、一体どうした⁉︎」


「…気にしなくて良いわよナルガス、コルナちゃんとレダがミアさん達を呼びに行ってるだけだから。」


「母さん?そうなんだ。…ん?どうしたんだゴーフ、その鼻血は!」


「すっ、すまんナルガス~‼︎(お、俺にはコルナという嫁がいるのに~⁉︎)」

何故か俺に謝りながら、荷物を持ったままここを出て行ったゴーフ。……何故?


間もなく、ギルド長室から(ほう)けた顔して出てきたミアさんとルガース。そして、後ろからニコニコ顔のコルナとレダが姿を現した。


コルナ、なんだか楽しそうだな?レダのはいてるスカートがめくれてるのは気のせいということにしておこうか…


「お楽しみ中のところすまないなミア達。実は、大事な案件を伝えに来た!その事で是非相談に乗って欲しいのだよ」


「…ハッ!国王様⁉︎お早いお帰りで!いかがなされましたか?」

相変わらず切り替わりがはえぇ…


ドラルド王様は、グラゼンドが直面している出来事を余す事なく全て伝えた。


「…分かりました。では向こうでギルドマスターをしてくれる方をこちらで選別すると共に、各分野の指南役として探索班と、後は協力可能な冒険者さん達を十数人派遣致しましょう!」


「助かるよミアちゃん!それとルガース君、だったね?君の家族は海を渡って来たはず!良かったら、船造りを我々にも教えてはくれまいか?

そうすればワシらも、まだ見ぬ新天地で更に価値のある素材などを手に入れれば、今後の外交に更なる拍車がかかる気がするのだ……どうだろう、お願いできないだろうか?」


「全然問題ないですぜ?船の基礎とかは俺自身は全く分かりゃしませんが、ルガートならなんとかなると思います。」


「是非、頼みたい‼︎」

今こうして、新たな世界の外交貿易と新体制が決定された。


この手の政策は王様達の方が詳しいので、俺は家族やライさん達と共に一度教会まで戻ると、二人の娘と母達が暖かく出迎える。


「「おとーさんおかえり!」」


「お帰りなさい、あなた」


「お早いお着きでしたね?」


「ああ、ただいま戻ったぞ!…して二人とも、この尋常ではない数の薬草はどうしたのだ?」

なんと目の前には、沢山の薬草が会堂の机に所狭しと並べられている最中だった。ホントすごい数だな…


「うふふ!実はこれ、全部アイカとメイナちゃんが採ったのよ?規定の20本分は先にギルドに渡して来たけどね!」


「「えぇーー⁉︎」」


「アイカとメイナが⁉︎」


「し、信じられん…」

俺とレダ、ラオーガ、ライさんはそれぞれ驚きつつ自分の目を疑った。


「「えっへん‼︎」」

小さい体で胸を張る二人を、俺達は呆然と立ちすくんで眺めていた。


「ライ様も驚きますわよね?私達もまだ驚いていますもの!」


「どうもアイカとメイナちゃんは共に、鑑定とサーチを生まれつき持ってたみたいなのよ…探し物に困らなくて済むわね」


「そうかそうか!二人が外で動き回ってくれる事ができて、我も嬉しいぞ!」

ライさんは二人の娘の頭を優しく撫でながら、優しく微笑んだ。


「「エヘヘヘ‼︎」」


「アイカとメイナ、嬉しそうだね!」

ラオーガも、彼女達の顔が嬉しそうに笑っているのを見てつられて笑う。


「私も少し安心したよ…この子達だけ外の授業に全然参加してくれなかったから、ずっと困ってたもん!

お兄ちゃんも明日から実技の臨時教師になってもらおうかな?

せっかくお兄ちゃんの言ってた通りの学校になったんだもの!もちろん来てくれるよね?」


「ああもちろん!楽しみだな…でも、今朝みたいに女の子達に追いかけられない事を願うよ」


「任せて‼︎お兄ちゃんは男の子を見る先生の手伝いをしてくれたら良いから! …絶対あの三人娘だけは合わせないようにしないと‼︎」

鼻息を荒くして気合を入れているレダを見て、俺も他の女子生徒に捕まらないようにしないとなと心の中で決心した。


「あはは、ありがとう……とは言えこりゃ、冒険者稼業と並行して進めるしかないかもな」


「大丈夫!毎日勉強って事はしないもの。生徒達は皆基本的に、森の中で遊びながらモンスターを倒す子ばかりだし時間も昼過ぎで終わるから!

正直お兄ちゃんみたいに勉強嫌いな子達が多くてだいぶ苦労はするけどね?ふふふ!」


「うっ…なんかグサっと心にささるものがあるけど、ここに来る子達が元気に過ごせるのならそれ以上の幸せは無いな?うん。今日はもう疲れちゃったし、明日からよろしくな?レダ!」


「うん!」


「おーい、ナルガス~!」


「ジグルさん!どうしたの?」


「ああ、実はあのキリング・ミールってモンスターの入った空間をこっちに渡してもらいたいんだよ。

なんでも本格的にその肉を仕入れていこうって話が上がり始めてな?

その肉を市場にも出して、その売り上げの一部をお前にも必ず渡すって話だから、譲ってくれるか?」


「もちろん良いよ?元々はお土産のつもりで持って帰ったものだったんだけど、それでこの国が潤うのなら大歓迎だ。」


「ありがとよ!6日後の結婚式は豪勢にやり過ぎない形でするらしいから、気楽にしてくれや。

俺は今日一日、ゲラルドに泊まって政策の手伝いをするからまた明日な!」

ジグルさんは町長として、ゲラルド王達との話し合い参加の為、去って行く。


「また明日~!…じゃ、俺たちもルードスに帰ろうか。久しぶりの我が家かぁ!」

俺達家族もライさん達と別れ、ゲラルドからルードスまでの帰路へと着く。


彼自身の提案した学校がこの世界ではどんなものに変わっているのか…明日見るのを楽しみにしているナルガスの為に、ジョギング感覚で走ってラーナを連れて帰る家族。

明日がとても待ち遠しいと心の中で喜びながら、ナルガスは走り続けた。

ふひぃ〜……もう少しで、完結できそうだ〜!

見てくださっている方々へ、最後まで是非とも見てってくださいませ。そしてささやかでも構いませんから、ポイントも分けてください!俺に元気を分けてください⁉︎


次回は10月11日の夜21時頃に更新します〜。

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