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悪役令嬢な魔王の娘と優等生生娘な女聖騎士の板挟みになり、町長の息子の気苦労が絶えません  作者: ヘラジカ
第十章:追放と復讐の暗黒騎士

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追放と復讐の暗黒騎士 その4

「アイスくんは次期領主の貴族。そして私はその正妻にして影の支配者ってところかな?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ! 貴族に正妻とか唐突過ぎて……」

「政略結婚だって言ってたでしょ? そうする事で、魔界は人間界に干渉するんだよ」


──政略結婚。

魔王の娘がこの町に来た当初から言っていた事だが……。

まさか、ここら一帯を支配するためのものなのか!?


「い、いや。こんな田舎町を支配してどうするんだよ!?」

「国にするって言ったでしょ? 魔界側が支配する八つの国で、アイスくんたちの言う中央を取り囲むの」

「つまり、既存の国を滅ぼしたり乗っ取ったりするんじゃなくて、自分たちのための国家を新たに作ると?」

「うん、そんな感じだと思う」


この国の中央を滅ぼさずとも、新たに魔界側に都合のいい国を地上に作ればいい。

そして、ダンジョンから産出されるアイテムが欲しい中央は、それに逆らう事ができないと。


この町自体は元より魔王の支配下みたいなもんだからな。

今更、魔王の娘が影の支配者になろうが何も変わらない。


しかし、中央を囲む形というのは……?


「ま、まさか、その八つの国を足掛かりに内側にある中央を間接的に支配する気なのか!?」

「それもあるのかな? 後は外側にある別の国に干渉する足掛かりにするってのもあるかも」


色々と目的があるのだろうが、魔王の娘の言い方から察するに全容を知っているのは魔王だけの様だな。

その娘であっても魔王の真意までは分からないか。

俺が町長である父上の全部を知らない様に。


「そういう事なら分かったよ、エイラムさん」

「よかった」

「だけど、やっぱり腑に落ちないことが一つあるんだ」


これは聞いていいのかどうか悩んだ。

もしかすると、聞かない方がいい事かもしれない。

だが、やはり気になるし知っていおいた方がいいと判断して聞いてみる。


「な、何? まだ何か疑問があるの!?」

「俺を貴族なんかに祭り上げなくても、エイラムさんが直接この町……いや、国を支配した方が効率良くないか?」

「えっ……何だ、そんな事か」


そんな事だと断言するのならば、少なくとも触れちゃいけない事ではなさそうだ。

よかった。


「ここを……地上をできるだけ魔界色で汚したくなかった。それだけだよ」

「……? よく分からないんだが」

「魔界のやり方で地上のいいところを壊したくなかっただけ。私がここを無理やり支配する事もできるけど、それじゃあ今まで通りって訳にはいかないでしょ?」


確かにそれは分かる。

酒場にメイドを投入した一件もあるので、下手に表に出てぐいぐいやるよりは、裏で地上の人間を自発的に動かした方がいいのかもな。


「あくまで地上は地上らしく生活して欲しいかな? これからも美味しいものが食べたいし」


そこかよ!

だが、確かに知らない人間が無理に何かをしようとすれば、農作物や畜産物にも影響が出るかもしれないからな。

それもまた一理あるか。


「でも、アイスくんの言う通り直接支配するなんてやり方をしている兄弟姉妹もいるかも。やり方は自由だし」

「そ、そうか」

「あっ、でもアイスくんの事が気に喰わなかったら、町長さん諸共殺して支配する方針にしていたかな?」


ひぃー!

俺の行動次第で即殺されていたのかもしれないのかよ。


よく考えるも何も、政略とはいえ結婚だからなあ。

選べる立場だからこそ、相手の事が気に入らなければ実行に移さないか。


「それで、アイスくんの疑問は解けたかな?」

「ああ、ダンジョンの存在意義とかエイラムさんがこの町にやってきた理由とか全部分かってスッキリしたよ」

「よかった。これで安心して貴族になれるね」


はぁ……貴族か。

凄い身分になるわけだが、実際のところ町が大きくなるだけで本質は変わらなそうだ。

どうせ、如何にも貴族な感じの仕事は魔王の娘が行う事になるだろうし。


「それから、私は正妻ポジだけど、暗黒騎士には側室になってもらうから、よろしくね」


……は?


「あ、あの? 側室って……?」

「側室って言うのは、私が認める二人目の妻の事だよ」

「い、いや、言葉の意味じゃなくて、どういう事!?」

「えっ、だって、約束しちゃったし」


そう言って、魔王の娘は暗黒騎士の方を向く。

あの時、女聖騎士相手に俺の事を好きにさせてやるとか言っていたが、まさかその約束の事か!?


「愛人とか不倫とか、正妻の私を蔑ろにする中途半端な関係は許さないから」

「わ、私は、アイス殿が嫌だと言うなら、無理には……」

「駄目だよ、これは褒美なんだからちゃんと受け取って。アイスくんも貴族になるんだから、これくらいの甲斐性は持って!」


俺に選択権は……元より無いか。


「いいのか? 俺なんかで」

「わ、悪かったら政略結婚なんてしないんだからッ!」

「わ、私も、気に入らない人間の騎士にはなりたくありません!」


聖騎士討伐に魔界の進出と、これから時代が動いて慌ただしくなるな。

それに、この町も小国に格上げとなると、俺も色々と忙しくなりそうだ。


だが、少なくとも魔王の娘と女聖騎士の間で無駄に気苦労を重ねる事だけは、もう二度と無いだろう。


これで、町長の息子を主人公とした話は一旦完結します。

ですが、次に暗黒騎士を主人公とした復讐もう遅いの話を書こうかと思っています。

(予定は未定です)


最後に本当に余談ですが、ブックマークというものは作品に対する評価基準の一つになるらしいです。

ですので、私以外の作者さんを応援したい場合は、例え完結済みの作品であってもブックマークを付けたり残しておいてあげた方がいいです。

加えて、ポイントも入れてあげると私以外の作者さんは喜びますので、応援したい作者さんにはブクマとポイントを入れてあげてください。


それでは、ご縁があれば次回作で。

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