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「とうとう起きてしまったか…」
「彼女と同じ魂を持つ子が近付いたのよ、元々崩壊しかけていた封印なんて容易く解けるわ」
「あぁ、しかしどうしましょう。私たちが向かうには余りにも遠すぎる」
「力はなんとか届きます。…私たちの力を、彼らに」
「ペルラ、ペルラっ!!」
「外傷は癒せました。あとは目覚めるだけ…」
「くっそ…!なんだあの瘴気の濃さ!!今まで見たことないぞ!!」
「あれをなんとかしないと燭台にゃ届かないって訳か…」
「その前にエリオットは?…まさかっ」
声が聞こえる。
その声に導かれるように意識を起こすと、必死な形相で私を見つめていたリュカの姿が目に入った。
「───っペルラ!!!!」
「リュ、ぎゃ、いたいいたい」
「リュカ、離しなさい」
「っ、申し訳ありません」
リュカが腕を解いたので、ゆっくりと辺りを見回す。
…あの階段は、来る時に下ってきたものだ。
「悪いな、ペルラの治療を優先させたくて、ここまで戻ってきちまった」
「それでもそう遠くは離れてないよ」
「あ、いえ…大丈夫です」
治療と言われ、手足を動かすと、確かに痛みや傷は無くなっていた。
ニコラスがほほえんでいたので、多分水の力の治癒能力で治してくれたのだろう。お礼を伝えると、当たり前のこと、と返された。
「ところでペルラ、エリオットは?共に来たのだろう」
「───っ!!」
その名前に顔が強ばる。みんなも、その表情に緊張を走らせた。
「あの、瘴気に乗っ取られました」
「っ!?!?!?」
「あんな濃い瘴気にか!?」
「そうか、だから姿が…」
「あの瘴気、意識があるみたいなんです。私のこと、マルガリータって…」
「マルガリータ…?」
「ニコラスさん?どうされましたか」
「…いえ、他にありませんか」
「えっと…ようやく会えたとか、知らないって言ったら忘れてしまったのかとか言ってましたが…」
「ふむ…」
ニコラスはマルガリータに聞き覚えがあるのだろうか。私は全然わからないんだけど。ゲームに出てきた記憶もないし…。
ん?そういえば…。
「多分ですけど、炎の力と水の力…あと、風もかな?も使えます。久しぶりだから力加減が上手くいかないって言ってました」
「っ、そんなに!?」
「それは…エリオットくんの力を使った訳では────なさそうですね」
「はい」
エリオットの力はとてもあったかくて、優しい心地がするのを覚えている。────私がそう感じるだけかもしれないけど。
でも、乗っ取られたエリオットの力は、力加減が出来ないとかいう問題じゃない。
なんか、冷たかったんだ。そして、禍々しい程の憎悪を感じた。
「────憎悪?負の感情…」
「ニコラスさん、まさかですが…っ」
「まだ、可能性の段階ですが…」
あの瘴気は、創造神ではないか?




