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「ペルラ。条件達成により、貴女を次代女王に任命します」




最期の戦いが、始まる。










玉座に女王、傍らに聖騎士団団長、そして2人を守るかのように並ぶ四聖剣。

……おお、スチルで見たことがあるぞ。やっぱり並んでいると圧巻だな。特に今日は、いつもの団服ではなく、礼服なのか、動きづらそうなロングコートに重そうなマント(ジュリオはいつもか)なのも、圧倒される一因かもしれない。


私もいつもの動き易いワンピースではなく、この日のために用意されたドレスに袖を通した。

シンプルながら、真珠が映えるようにとデザインされたダークブルーのドレスは、私好みだった。裾引きずるのが難点だけど、深めのスリットが入っているから、思ったより動きづらさはないかな。




「このティアラには、私の残りの力を全て注ぎました」



このティアラを戴いた瞬間、現女王から私へと力の書き換えが3日もの間行われる。

その間、女王が不在となるため聖なる力が薄まり、魔物が出やすくなる。

だから、1番外側に位置するエリュシオンの大神殿の燭台に炎を灯し、書き換えが終わるその日まで仮の結界──とでも言えば良いだろうか──を張る。

各所の灯台に炎を灯していたのは、書き換えのための下準備、ということだ。宇宙にも、私たちの力を馴染ませるため。これをしなかった頃は30日もの間、書き換えが終わらなかったらしい。…よく、大丈夫だったな。当時。




──そういえば、エリオットの姿が見当たらない。

試験が終わったから、聖殿に入れない、とか…?可能性はある…。



…でも、いいかもしれない。後味悪いけど、今日逢っちゃうと、決心鈍りそうだし。



私、女王、アスカと聖騎士団のみんなで、エリュシオンへと向かった。





「それでは、これより継承を行います」



湖のほとりに着き、ティアラを頭に載せられたと同時に、なにか弾ける音がした。

以前、感じたことがある女王の力が流れ、爪先まで届く。



「あ゛ぁっ…!!!!」



ビリビリと電流の様なものが流れる。

強い、余りにも強大すぎる。

血管を隅々まで流れる力に苦しめられるも、少しずつ、痛みが和らいできた。



ふーっ、ふーっと唇を噛み締めながら荒く息を吐く。

…なんとか、耐えた。



「立派よ、ペルラ。さぁ、急いで」



各地に聖騎士団を配置しているとはいえ、早く終わらせるに限る。

立ち上がらせてくれたリュカの手をそのまま繋ぎ、大神殿の正面に立った。



「──?」



こちらの焦りとは反対に、水面は凪いでいた。

何一つ変わることなく、静かに。



「あの、橋は」



「やはり、僕ではダメか」



ひんやりとした指先が、離れた。



「エリオット」



「──────え、」




その姿は、スチルで見た天地の神に似ていた。




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