近況報告87
うっひょ一週間、新しい一週間。 キバごんです。
社会人になってから、一週間がますますはやく感じられます。 勤務先でも座り続けて、家でも創作で座り続けて、おそらく僕のケツは痔、一歩手前でしょう。 骨盤かなにかが歪み始めているのか、座り続けていると背中も痛くなりますしね。 それでも筋トレをし始めて痛みは和らいできているのですが、急激に老いを感じる一週間となりました。
イラストも小説も、亀の歩みですがなんとか続けられております。 仕事によってやる気も時間もそがれるのかな、と一種の覚悟していたのですが、そんなことはなく、むしろ癒しの面となって、毎日パソコンのまえに座っております。
それでいまの段階で描けているイラストはこちらになります、どうぞ。
雲を描いているところで、いまは終わっておりますね。 はぁー......なかなか進まない。 この一週間なにやってたの? と自分で自分に問いたくなるレベルですわ。 キバごんマジで使えませんわ。
そして一発描きでいくよ? ほらいくよ? ってな気持ちで描いていたにも関わらず、下描きをしてしまっている始末。 雲と船の難しさに腰がひけたんですね......あらまぁ。
小説は小説で進んでおります。 女王救済編のほうが、ですけれども。 あとはもしまおの詳細な設定が。
ではそんな女王救済編の一部抜粋となります、ごらんくださいませ。
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城の廊下には、アイナ1人の足音だけがあった。むこうまで連なる窓から見える空は雨でも降り出してしまいそうで、時計はもうすぐ真昼間を語り出しそうなのに、太陽はいまも顔を出す気配はない。
廊下の壁に設けられた、ランタン形状のランプの蜜色の光がよく映えた。それはむしろまぶしいくらいで、ずっとさきにある廊下の突き当たりまでよく見える。比べて眼下にひろがる街はうっすらとしていた。碁盤の目の道を型づくるように並ぶ家々からは光などもれず、その暗さから、ここが空に、はさまれでもしたのかと思う。国外にひろがる草木や大地が、どれほど日々にいろどりを与えてくれていたのかを痛感する。たちこめる暗雲のふちを、遠雷がほのかにでも照らしてくれないものだろうか。
それに、この天気はもう1人の自分を見ているようでイヤなのである。普段、休みには本を読む。そこでは作者は競うようにして、物語だけでなく、読者にとってわかりやすい心情表現を編み出していく。天気にまつわるものは多い。気分を良くした人物の頭上には雲ふとつない晴天を、逆に悲しみにくれる者には曇り空か雨でおおう。
まさにいまがそれである。
──文字で感じる七色の感情は、身体に必要な栄養ばかりなんですよ。
剣の鍛錬だけでは、身体は息をつまらせます。栄養管理は、なにも食事だけしておけばいいんじゃないんです。
1日3行でかまいません、私とこうして図書館に来たときだけでいい......あなたがただ、直立不動で私の護衛をしているのが、あまりにも寂しい。
姫は、誰もいぬ夜の、国の図書館でそう言った。それから私の趣味は読書になった。
今日、その姫が、他国の王と結婚される。政略結婚である。いや、正しくはそう言わないのかもしれない。ただ、姫が、私たち国民を守らんとして結婚に臨まれるのは確かである。
姫は男どもから淫靡なそんざいとして見られている。姫は美しく、聡い。そういった女を、男は好み、とりあうという小説や史書を読んだことがある。私が在るこの現実でもそうであることを、いまだに私は理解できないが、それが一国の王となると、その欲はそれはもう強いのだという。求愛の手紙や贈り物が絶えることがなかったときもあった。姫はそれらをすべて断ってきた。どれだけ武力で脅されそうになろうが、媚びてこようが、姫も、私たちもそうはさせなかった。そのためにこの国の自警団である「三槍団」はあると思っていたし、そのために私は団長として率いてきたつもりだ。
出会いを求めてもいいのではないかと、手紙をゴミ箱に捨てる姫に行ったことがある。アリフトシジルは女人ばかりの国だ。男はあちらから来るのだから、一度会うなりして、好みの男を探すのはどうかと。しかし姫は首をふった。
──これまで、テーマが求婚でも、結果的に自分の国に来てくれという趣旨の手紙しかもらったことがありません。私はまだ、この国にいたいんです。
賑わう街を、窓から見下ろしながら姫は平坦な声で言った。
──みんなとの信頼や慣れ親しんだ土地。この国にある常識と常識のつながりは、他の国にはありません。私にはそれが怖くてしょうがない。
私をよく知らずに惚れた男性が、ただ私に好かれるためだけに用意する常識など......意味はありません。私には、自然体で、あなたたちが生み出してくれたこの常識たちにこそ、心地よさを感じるのですよ。
町から視線を外し、ベッドに腰掛け、手にしていた本を読み始めた姫に、なにかを言うことはできなかったが、その言葉に私は不思議なほどの納得を胸に抱いた。自分がこの国を離れる想像をすると、虚しさのような感情を抱いた。
心に筒状の穴があけられたような、なんとも言えぬ脱力感を抱いたのだ。姫も同じ思いなのならば、求婚を断るのも無理はないと感じたし、それからはそういったことを話すこともなかったし、変わらず、送られてきたものは全て処分した。
しかし、忘れもしない2ヶ月前の今日。大国、フェロスアニマの国王であるワイザからの手紙を、姫はすぐに処分することはなかったのである。武力をふりかざした求婚が書いてあり、それだけならば見るになれた内容であったが、なんと、求婚を断れば同盟国の力も借りると書いてあったのだ。だが、応じてくれれば戦争はしないし、国民には一切手出しをしないことを約束すると。
フェロスアニマの同盟国は10をこえる。口出しや無視の機会など、こちらにまわってくることはないと、姫は求婚を受け取る手紙をかえしたのだ。
流石に束になって襲い来る武力には、この国にもあらがう手段はなかった、腕に自信がある者は数多くいれど、数には圧倒されるしかなかった。だからこそ、姫は自分が犠牲になることで、国の将来をとったのだ。
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んー......以前と比べると、かなり事細かに書けているとは思います。 でもこれが読者にとって、「このあとも読んでみたい!」と思える文章になっているのかどうか、という視線で見れば不安が残るものであります。
......ダメですね、以前のものとは比べるな、と、とある方から言われたのに。
がんばりましょう、自分のレベル上げ。 ゲームではなく、現実の。 それでは、キバイバイ!




