061_現実と虚構の間は広いようで狭い。
シーン:嘘と実、真実と錯誤、本当と偽物、その違いはかなりの隔たりが有る場合と薄皮一枚程度にしか違いがない場合と、その大きく開いた間に落とされる無数の点の場合とさまざまであるけれども実のところその差が意味をなさないこともこれまた頻繁に観測されるわけであり余人にとってみればそれが本当であろうと偽物であろうと関わりのないことでござんすと三度笠を斜めにして視線を切る所作を見せることが普通にあるわけであり当事者でなければ必要がない真贋の見極めを趣味的に第三者が行うのでなければ思考の埒外価値の外に置いておいても問題ないものであるはずであるわけではあるがなぜか真実そのものに絶対の価値を見出す層がどの時代どの地域どの文化にもある一定程度存在すことはこれはまことに不思議な感触を覚えるものではあるけれどもそこを普通のことである共通の認識であるとするからこそ誠実さというものに価値が出てくるという見立てがしやすくなるのであろうかな要は信用資源の省略化省資源化をする仕掛けであり対話やら意思の疎通やらへの対価支払う資源の削減につながりそれはつまりは時を稼ぐことになるのではあるもののそこに拘り過ぎる方向性に行きがちであるが故に省力化を図る仕組みがかえって無駄を生むことにもなりかねず相剋を生み出す結果になっていると観察することができる。嘘の世界を実としている存在にとってどうここは認識されているのかを念頭に置いて状況、始め。
「どうしろと?!」意味不明さに動揺する、見た目は幼女実年齢は大人、女武芸者にして迷宮探索者、斧野小町(20)。
「どうにでもしたらいいんじゃないかな?」肩をすくめるそっくり幼女に見える男の娘、小町の双子兄、無駄に色っぽく見せている肌面積が広い衣装な斧野小角(20)。
「かかかかか!たぎるたぎるぞ!」返り血返り臓物返り体液肉片を小さな体いっぱいに浴びながら状態を逸らし両手を広げて手のひらを天に向けてこう笑する気狂い巨斧使いの凶戦士、小町小角双子の実父な斧野小鉄(36)。
見た目は幼児其の実狂戦士まっこと其の血は争えないというか源流であること間違いなしな性活が生き死に直結している武芸者親父。
小町、ぐるんと大笑いしてたぎっている実父に向かって斧を振り下ろす。小鉄すらりと自らの斧、石突をそこにかち合わせてピタリと止める。
「いきなり何をする、まいどーたー」笑うのをやめ真顔で尋ねる父小鉄。
「うるさい素直に殴られろ、まいふぁーざー」きっちりと致命てきな一撃を喰らわないかななどと思いながら、道場に入るや否や血まみれになった小町が、淡々と罵る。
「なんで血まみれなんだ?」小町の惨状を見かけて、首に引っかかっている人間の小腸を握って外しながら、小鉄。
「親父殿とボビーの、巻き添えだよ!気軽に臓腑を撒き散らすんじゃない!」まあ妥当な文句ではないかと小町。
「黒いのが柔いのがよくない、斧の一撃くらいは弾くか捌くか受け止めろと、口を大にして言いたい!」俺は悪くない、社会が全部悪いんだというような体で言い放つ小鉄。
「基本は肉体再生へ傾けているけれど、筋肉やら皮膚やら骨もそこそこ硬くなるように形質をいじってはいるんだけれどもねぇ」ちょいちょいと板張りの床に落ちているボビーの肉体を足でつつきながら小角。
「とりあえず、ひまわりー、臭いし汚いから初期化よろしくー」くるりと天井、隅にある間に向かって言う小町。
「そうだねー、それに合わせて蘇生再生再構成もするから頼むねー」こちらは床間に飾られている鏡を覗き込んで小角。
「りょー」間延びした女性の声が天井済みの間から放たれ、空間が歪むぶれる振動する、そして一瞬の後、血溜まり肉片臓物皮が蠢き集合、臭気と汚れが消え去り小町小鉄の返り血なのども綺麗になる。
「うー、ひどい目にあった」再誕再生蘇生蘇り起き上がり衣服も修繕ある特定の時間点に巻き戻り黒い巨躯をぐりんぐりんと動かしつつ立ち上がる母方の従兄弟なボビー(22)。
「お疲れさまーだーりん」てとてと歩き抱きつき頭をぐりぐり股間あたりに小さなお手てもさわさわ淫靡な小角。
「疲れも吹き飛ぶぜはにー」かいぐりかいぐりボビー。
「元気だな、もういっちょ開きになるか?」怒気怒気小鉄。
「せっかく綺麗にしたのだから止めるのだーさ」天井から向日葵の声。
「そうですよ親父殿、道場の仮想化だって結構な術力必要なんだから。あとそろそろ夕食です」つっこみ小町。
「おー、確かに腹が減ってきたわ」ガハハと小鉄。
「ミーもですね!ハラワタ全部ぶちまけたので胃腸の中がエンプティーね」HaHaHaとボビー。
「あー、なるほど、未消化のやつやら腸にあったものやらは、汚物判定になって初期化状態に戻すときに消えるんですね」納得小町。
「いや再生時の補助材料になるように調整しているからそっちの仕組みで消えているのよね」と小角。
「あーだからりぼーんするとはんぐりーなのですね、始めて知りました」能天気に笑うボビー。
「その肉体を自分が知らない間に改造されてこの反応?!あー、頭もいじられているんですねそうですね、そうに違いない、そうであって欲しいなぁ」つっこみ淫魔。
残念ながら頭は天然物なボビー。




