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その夜、健一は自宅で日記を書いていた。一年前から始めた習慣だった。
『今日は瑞希と母校を訪れた話をした。友人たちとの約束を守っている。人生を大切に生きている。そして、愛することを学んでいる。
もう、孤独ではない。愛されている自分を、ようやく受け入れることができた。
孤独で愛されていないと思い込んでいた自分は、もういない。愛されている自分は、いったい誰なのか。
その問いに対する答えが見つかった。
俺は、優子に愛された田村健一だ。
雄介に友情を向けられた田村健一だ。
美香に美を教えられた田村健一だ。
誠に正義を示された田村健一だ。
絵里に真の愛を教えられた田村健一だ。
そして今、瑞希に愛されている田村健一だ。
友人たちの愛は、俺の心の中で永遠に生き続けている。それが俺の記憶保存であり、心の遺産であり、デジタル追悼なのだ。
彼らの魂は、俺の生き方の中に息づいている。』
健一は日記を閉じて、ベッドに向かった。明日も、友人たちの愛を胸に、精一杯生きるつもりだった。
ベッドに入る前に、健一は窓から夜空を見上げた。星が美しく輝いていた。
「おやすみ、みんな。今日も一日、君たちの愛を大切に生きることができた。明日も頑張るから、見守っていてくれ」
静かに目を閉じると、健一の心に友人たちの笑顔が浮かんだ。優子の優しい微笑み、雄介の人懐っこい笑顔、美香の芸術的な表情、誠の力強い眼差し、絵里の上品な笑顔。
彼らは確かに、健一の心の中で生き続けていた。




