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冒険したくない冒険者〜生涯賃金を稼いだら冒険者辞めてもいいよね?〜  作者: 茄子の皮
第2章 王都編 ②新たな出会い
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店長の思惑

店長に興味ありますか?

 リール達が帰った後のゾロダロン商会の店内。


「ふぅ。凄いことになってきたな。」

 汗をかきながらサンクはつぶやく。


「お疲れのようだね。副店長サンクよ」

 店長のヨキムが話掛けてくる。


「お疲れ様です。ヨキムさん。どうかしましたか?」


「いや。ちょっとした噂なんだが、冒険者ギルドで大金を稼いだそうではないか。」


 サンクは冒険者ギルドでリールに賭けて、金貨7万枚を稼いでいる。

 金貨1枚=1000万円くらいの価値。




「そうですね。ありがたい事に」


「リールさんとはどんな人なんだ?」


「リールさんですか?そうですね、欲がないのに実行する力がある人ですね。自分や仲間の為に動く人だと思います。」

 サンクは悩みながら答える。



「なるほど。商売人には向かないだろうな。」



「いえ。やろうと思えばそれなり以上の結果は出せると思いますよ。貧困街を造り変えるみたいなんで。」


「貧困街を?」


「ええ、ゾロダロン商会が独占していた貧困街の権利書を持って先ほど話をしていきました。」


「もう意味がわからないな。なぜ貧困街の権利書がリールさんの手にあるんだ?」


「家が欲しいみたいで、土地があるから貧困街に建てるみたいですよ。明日は貧困街の家の建て替えと道の整備を始めます。」


「ん?責任者はサンクになったのか?」


「はい。雑用みたいなものですよ。」


「いやいや!貧困街が発展すれば王都の規模も上がるだろ!どんな店を建てるんだ?」

 ヨキムは声量を上げる。



「ミランダレ商会の仕事ではありませんよ。リールさんからの注文です。店はリールさん次第です。まだ詳しく分かりません。」

 サンクは淡々と話す。


「そうか。恐ろしいな、親しい内は良いが敵になったら勝てるのか?」


「無理ですね。敵になるタイプでも無いでしょう。その前に店でなく、個人に対してミランダレ商会が何かする必要ないですね。」


「だろうな。ゾロダロン商会と手を組む事はないのか?」


「絶対ないですね。」


「なぜだ?」


「リールさんの仲間の実家魔道具屋ココラーンにゾロダロン商会がギラン一味を使って潰そうとしたらしいです。」



「ギラン一味を!銀貨800枚の賞金首だぞ!大丈夫なのか!」



「ええ、もうギラン一味を潰したみたいです。なのでゾロダロン商会とリールさんが手を組むことは絶対にありません。」


「そうか。ギラン一味を。話を聞けば聞くほど意味がわからないな。」


「いや、リールさんは簡単ですよ」

 サンクは笑いながら話す。



「なぜだ?そんな人の事わかるのか?」

 ヨキムは不思議そうに聞く。



「俺の邪魔をするな。それだけですよ」


「そうだな。ゾロダロン商会は大変だな。」


「ええ、リールさんが言うには後2週間でゾロダロン商会は終わるそうですよ。」


「ハハハ!流石にそれは無理だろ!ミランダレ商会がどれだけゾロダロン商会を越せなかったと思っている!」

 ヨキムは笑っている。



「そうですね。だからこそ面白い挑戦ですよね?」


「確かにな。何で俺じゃないんだ!」


「ヨキムさんは、使われるタイプじゃないでしょう。だから店長として活躍してますから。」


「そうだな。欲を出して失敗するタイプだから無難に生活しているが悔しいな。それが俺の良さだと思うが。」


「そうですね。何かあったら助けてくださいね。」


「もちろんだ!任せろ。」


「「ハハハ」」


 2人は笑い出す。



「おい!2人して何してる!」

 ミランダが遠くから呼ぶ。


「サンク!出掛けるぞ!」


「分かりました。それではヨキムさん。行ってきます。」


「頑張ってこい。」


「はい」



 ミランダとサンクは店を出ていく。



「あの生活は俺には無理だな」


「店長〜」

 女性店員が呼んでいる。



「ここだ!どうしたんだ?」

 ヨキムは仕事に戻っていく。


 店長ヨキムとほとんど店にいない副店長のサンクか働く店。ミランダレ商会本店。

 ヨキムのリーダーシップによりこの店は維持できているのだろう。


 副店長のいない日々が続く。





毎日朝7時に次話投稿しています。


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