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第五十二話(セシル・手紙)
ビンセント
神様は、何故私たちに意地悪をするの。
私はビンセントの傍にいるだけで幸せなのに。
他には何も要らないのに。
神様は、何故私たちから笑顔を奪うの。
願い事が叶うなら、あの頃に戻して欲しい。
お金も底をつき、今年の冬は越せそうにない。
天国で一緒になれるのならそれでも構わないけれど、きっと神様はまた私たちに意地悪をする。
この世の中は、お金が無ければ生きていけない。
ビンセントの才能も、お金持ちのパトロンがつかなければ認めてはもらえない。
それなら私がパトロンになってビンセントの絵を買い続ける。
二人が生きていくためには……。
それ位の方法しか、今は思い付かない。
もし私の考えが間違っているのなら、迎えに来て。
ずっと待っているから。
セシル




