『86』 虫!!虫!!虫!!
_____キチキチキチキチ…………_____
「ひゃっ!?はぅぅ……………」
「い、いかがなさいましたか!?アヤヒ殿!!」
「居る居る居る居る居る居る居る居る居る居る………!!」
「お、おぉ………お前、顔真っ青だぞ…………何か良いことでもあったのかい?」
「嫌、何で良いことがあって顔真っ青にする必要があるの。普通に嫌なことがあったから真っ青にしてるんだよ」
_____キチキチキチキチ………パキッ______
「いやぁぁぁぁ!!!!マズいマズいマズいマズいマズい………!!これは………これは…………!!ヤツの臭いがする………!!これは絶対にヤツだ………!!」
「本当に焦ると、同じ言葉を連呼するタイプの子なんだね。ようやく、年相応の反応が見れたというか何というか………」
「ヤツ?ムカデのことか?」
「えっ………?何で分かったの………?もしやエスパー?」
「てか、アヤヒの後ろにあるデケぇマツタケから頭出してるし」
「えっ……………のぉぉおおおお!!!!ゲホッ……!!ゲホッ……!!叫び過ぎた………」
出てきたしまった私の天敵!!思わず叫んで噎せまくった。
…………今の私に、後ろを振り向く勇気なんて無かった。だって、ムカデが居るんだもん。しかも、めちゃくちゃデカいのが。ラークさんが言ったデカいマツタケって、あの木みたいなキノコでしょ?それより大きいって………何?
自分の体の何倍もあるようなムカデが迫ってきているなんて…………いくら何でも最悪すぎるよ!!噛まれたら痛いどころじゃないって!!噛むどころか食べられちゃう気がする!!
あぁ~、良い感じにパクパクモグモグされて美味しく頂かれちゃうんだろうなぁ…………って、違う違う違う違う違う違う違う違う!!そうじゃない!!そのムカデを何とかしないと!!
でも、見れないんだよぉ………倒したくても見れないんだよぉ………このパキパキって音が嫌いすぎて死にたくなってくるよ。
どうしよう………どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう………!!!!体が凄い寒いんですけど!!これって私だけなのかな?
『何だ、お前らは……何しに来______』
「ひゃぁぁぁぁあああ!!!!喋ったんですけどぉぉぉ!?気持ち悪い!!本当に気持ち悪い!!半径100万キロメートル以内に入らないで!!近寄らないで!!ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ………!!」
『えっ?ちょっ………何で?凄いヘコむんだけど…………』
「女の子に気持ち悪がられて落ち込むムカデ。シュールだな、おい」
「焦りすぎて言ってることが滅茶苦茶なアヤテト、好きですねぇ………」
はいぃぃ!!アウトォォ!!アウトアウトアウトォォォ!!
はぁ………何で喋るの?喋らなくてもよくない!?虫が喋ってるってどういうこと!?そしたら、ドラゴンさんも何で話しているのかっていうことにもなっちゃうけど。
喋るムカデ、ムカデってどこから声出すの?口が横に開くじゃん。ドラゴンさんは人と同じく縦に開くからまだしも………何で横に開いて話せるの?無理じゃない?分からないけど。
ムカデが喋るって嫌だね。会話する気すら湧かないよ。てかもう、このムカデ倒してもいいかな?今さっき、直接見ないでも倒せる方法を思い付いたからさ。ちょっとそれを試してみたいんだよ。
『あのなぁ………俺の質問に答えてくれな______』
「はぁぁぁああああ!!!!!」
_____キィィィィン!!______
『うぼぼぼぼぉ………!!ぐへぁ………!!』
「うほっ!?見ないで、ピンポイントでスキルを当てにいっただと!?嫌、割と普通なんだよね」
「じゃあ、紛らわしいリアクションしないでよ。ただただ五月蝿いだけだから」
「いやん、冷たいのは嫌いよん」
「うっさい。って、うわぁぁぁ………!!ムカデの破片が盛りだくさんだよぉ………ねぇ、どうにかして」
「あっ、うん」
(ありゃま?意外と簡単に引き受けてくれた?)




