☣⚣︎༆::::::❮❴❪七十二❫❵❯::::::༆⚣︎☣
「えーと………………急にバカップルになるの、止めてもらっていいですか?私がものっそい気まずくなるんで?」
「シャゼラちゃん…………空気読んでよ」
「シャゼラのそういうところが"昔"から駄目なんだよなぁ…………だから、友達も信頼してもらえる人間も少なくなるんだよ」
「あ、姉様……………そこまで言わなくても………」
「えっ?別に事実言っただけだろ。何が言い過ぎなんだよ」
う、うん…………シャゼラちゃんの言う通り、ちょっと綾音ちゃんの言い方は、シャゼラちゃんのやったことへの説教にしては攻撃力が高過ぎるよ。
軽口を言っただけなのに、本気でメンタル殺しに行くような文言を並べていくのは可哀想。
もっとソフトな言い方をしてあげた方がいい。
美紅さんからも何か言ってほしいところなのに、こういう時に限って美紅さんは関わらないようにする。狙っているかのように、状況によって自分の存在を綺麗に隠そうとする。
喧嘩は止めないスタンス…………喧嘩はやらせっぱなしのスタイルっていうのは、前世からしっかりと受け継いだ風習なんですね。
ある程度シャゼラちゃんのメンタルを削いだ綾音ちゃんは大人しくなり、スマホをいじりながら新しくタバコを咥えて火を付け始めた。
シャゼラちゃんは暗い表情のまま喫煙所から出ていった。この2人も気付いたら仲直りしているから、別に喧嘩した後のお互いのケアは要らない。
心配だからって余計なことをする方が後々拗れる可能性もあるから、第三者は介入せずに本人達の判断に任せるのが一番よ。
シャゼラちゃんが出ていった後、僅かな間だけ無言の空間が訪れていた。そこの沈黙を破ったのは綾音ちゃんだった。
「そういえばなんだけど………ちょっと今更過ぎることを聞くことになっちゃうかもしれないけど」
「ん?なに?どったの?」
「何で鉄砲使おうと思ったの?鉄砲………っていうか、ハンドガン?って言えばいいのかな?」
「あー、そうだよね。何でわざわざ飛び道具系の武器を使っているのかって事だもんね。そういえば、軽く話したことある程度の人達からなら聞かれていたけど…………同じ最前線組や身内から特に聞かれたりしなかったもんね」
「確かに、珍しいよな。というか、ある程度の実力のあるクエストバーサーカーや同等の力を持つ魔術師やらってなってくると、素の身体能力で銃弾避けられるのが当たり前になってきているから………そもそも、効かない武器を使うだなんて、どんな素人でも考えない事だしな。世音南の、世の中の認識の真逆を突いているところは凄ぇなって思ってた」
「避けられて、大した威力を見込めないのが無能と言われる部分だったら、そこの問題を無くしちゃえばいいだけじゃん?それを無くした結果が今の私の戦い方だよ」
「その通りなんだけど、実際にその戦い方を確立できるっていうのが凄いんだよ。言うのは簡単な事なんだけど、実際には世音南みたいに多元時空錬成術式で座標を細かく指定出来る術式に、その状態で複数の術式やスキルを組み合わせられる程の技量が無いと無理だから…………世音南だから出来る最強の戦法よ」




