〘☩〖92〗☩〙
______コトッ……………_______
「おっ、おお……………凄っ」
「私も美紅に負けてからは、自分の非力さを本当に思い知ってさ。常に自分との戦いを繰り返している毎日よ。自分のことを決して強いなんて過信しないって………自信過剰こそ、自分を殺す一番の凶器だと思っているから」
「その気持ち、すごいわかるっすわ」
「綾音もそういうところもあるもんね。私が生きていた時よりも今の方がヤバいみたいなのは色々と情報として入ってきているけど。U-Worldの時と比べて明らかに段違いにステータス上げてきてるもんね」
「いやいや………そんなことないですって………私なんて、まだまだ…………お兄ちゃんにも遠く及ばないような存在ですし」
「アレは桁違いなの。U-monster神創種でもないのに、なんで幻魔術使えるんだよ。その時点でブッ飛んでんだって。しかも、見様見真似でFGOxo-01211王家の術式までも使うじゃん。なんで遺伝子が直接関係する術式や異能までも扱えるのかが分からん。歩く異次元だよ、アイツは」
「普通にクババに勝てちゃいそうっすもんね。お兄ちゃん」
「勝てるでしょ。だからこそ、美紅が寿命で確実に死んでるであろうタイミングを見計らった結果が、50年以上後の世界って事でしょ。うちら世代が完全に消えてる頃合いを見計らってるあたり、うちらには軽くビビってんだろ」
「ヤバい神様ビビらず人間のお兄ちゃん………この世で1番ヤバい説」
「その説、私も推すわ」
「綾音と刹那さんがヤバいって言うんなら、本当にヤバいんだな。美紅パイセンは」
「ヤバいなんてもんじゃないですよ。マジで」
「ヤバいで済むんだったら、今頃私はこんなことになってないよ。死んだ時に死にっぱなしになってるよ。わざわざ現世に呼び戻されるなんてことは無かったよ。大人しく死なせたままにしてくれよっていうのが本音だったよ。大人しく輪廻転生を待ってたっつーのによ………なんで釘生刹那として2度目の人生を歩まなきゃいけないんだって。釘生刹那は享年17歳で終わったんだよ。享年が享年にならなくなっちゃったじゃんって。どうしてくれんねん」
「私に言われても知らないっすよ」
「そういう気持ちもあって、あまり総督府にはからみたくはないのによぉ………クババの動きっていうのを色々と追えるような状態にしているから、そうなると、クババの行動に大きな影響を与えている美紅の動きっていうのも把握しないとだし、その周りにいる綾音達の動きも同時進行で見ておかないとだし………でも、美紅とは直接話したくないから、とりあえず話しやすい綾音や佳織と繋がっておくのがベストかなって」
「頼りにしてくれることに関しては、嬉しいのか何なんのか………自分でも気持ちの整理がつかないところではあるんすけどね」
「私も、仮にも裏切った組織の権力者である綾音達に対して、こうして普通に話しているって、本当に神経図太くなったなって思うよ」
「それは元からだったじゃないですか」
「うそー?えー、自覚なかったー」




