第十三話 総員、第一種戦闘配置!!(切実)
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m(*_ _)m
〜 冒険者ギルド ブリンクス支部 〜
無事に実技試験も終え(戦ってないけど!)、1階のメインフロアに戻って来た俺達。
早速依頼の張り出されている掲示板を確認しようと、担当受付嬢となったらしいフィーアさんと別れて、移動した。
ふむふむなるほど。
パッと見て討伐系の依頼だけでも、ランク毎にバリエーションが豊富だね。
ゴブリンの討伐から、果てはワイバーンの巣の駆除まで、選り取りみどりだ。
採取系は薬になる薬草や、素材となる鉱石、あとは迷宮産の特定のアイテムの納品などがある。
奉仕系には、ギルド支部の警護番や、教会の荷物運び、下水道のドブ攫い、商隊の護衛など、か。
「主様!儂はこの【クラッシュボアの群れ討伐】をやりたいのじゃ!彼奴等の突進は、去なしの鍛錬にちょうど良いからのう」
「アザミは【キラーホーネットの巣の除去】が良いです。ダンジョンで追い掛けられた恨み、忘れません……!」
いや、俺らHランクだっての。
クラッシュボアの群れはBランク、キラーホーネットの巣はAランクの依頼ですから。
「ダーメ。俺らが今受けられるのは、Gランク依頼までだよ。討伐系は……ゴブリン、コボルト、ホーンラビットとかの小物だな。討伐というよりも、害獣駆除って感じだなぁ」
そうして3人であーでもないこーでもないとワイワイ掲示板を観ていると、急に声が掛かった。
「あ、あのう……マナカさん……」
うん?
振り返ると、さっき別れたばかりのフィーアさんが、何故だか申し訳無さそうな表情で、傍らに立っていた。
「あれ、フィーアさん?どうかしたの?なんか伝え忘れとか有った?」
残念ながら俺には心当たりは無いので、素直に訊ねる。
すると彼女は、更に申し訳無さそうに、言い難そうに、おずおずと目的を語った。
「た、大変申し訳ありませんが……ギルド支部長が呼んでいますので、ご同行願えないでしょうか……?」
支部長が?
ギルド支部長ってことは、このブリンクス支部で一番偉い人なんだよな?
「えぇ……?俺達、なんか支部長に目ぇ付けられるようなことしたっけ……?」
皆目見当もつかない。
もしや、正当防衛だったあのガラの悪い3人組に手を出したことか?
それとも、受付嬢のフィーアさんをイジメたことか?!
「ぜ、絶対とは言えませんが、特に悪いお話をする様子ではありませんでしたよ。恐らく、皆さんの強さに関するお話をされると思います」
あ、そなの?
まあレベル的にも高いみたいだし、試験官には逃げられちゃったしで、それなりに異例だったかもしれないけどさ。
「OKだよ。フィーアさんに迷惑は掛けたくないからね。案内よろしくね」
「は、はい!では、2階に上がりますので、ついて来てください」
支部長さんなら、迷宮に関する有益な情報を持ってるかもしれないし、話すだけなら問題無いでしょ。
そんなことを考えつつ、俺達3人はフィーアさんの先導に従って、ギルドの2階へと昇って行ったのだ。
〜 冒険者ギルドブリンクス支部 支部長室 〜
「失礼します。マナカさん達をお連れしました」
「……入りたまえ」
ノックからの短い応答で、入室を促される俺達。
若干の緊張を覚えつつ、フィーアさんに続いて扉を潜る。
部屋に入った俺は、その部屋の奥、執務机の向こうで大きな窓に向かって佇む1人の偉丈夫を確認した。
コイツ……とんでもねぇな。
強さだけなら、マクレーンのおっさんと同等……いや、それ以上か。
敢えて例えるなら、マクレーンのおっさんは覚醒前のブ〇リーで、コイツは覚醒後って感じだな。
その顔は背を向けているため確認できない。
しかしその広い背中が。
レザージャケット、レザーパンツを内側から破らんとするほど張り詰めた筋肉が。
人と対峙しているというよりも、魔物や魔獣を前にした時のような、一種張り詰めた、戦闘前の緊張感にも似た雰囲気を醸し出している。
「かけたまえ」
言葉少なに着席を促される。
俺達は指示のままに、応接用のソファに腰を下ろした。
「それでは、わたしは失礼します」
そう言って退室しようとするフィーアさん。
しかし。
「構わない。担当官であるフィーアちゃ……フィーアにも同席してほしい。アナタ……君もかけたまえ。それと、遮音の術具を起動してくれないかし……くれないか?」
依然後ろを向いたままで、フィーアさんを引き止め、指示を出す。
遮音の術具って、俺が王様と秘密会談やった時に使ったのだよな?
なんだ?
一体何を話そうってんだ?
それにさっきから言葉の節々に感じる違和感。
何故だか分からないが、さっきから俺の生存本能が警鐘を鳴らしている。
このままここに留まって話すのは、不味いかもしれない。
「起動確認しました。支部長、もう大丈夫です」
そう考えている内に、フィーアさんが術具を起動し終え、俺達の横に置かれた1人掛けのソファに腰を下ろしてしまう。
不味いな。
もし戦闘になったら、フィーアさんを護り切れるか?
『アザミ、シュラ。何が起きても良いように気構えだけしておいてくれ。もしもの時は、全力でフィーアさんを保護しろ』
『……承知しました、マナカ様』
『分かったのじゃ』
念話で2人にも警戒を促し、俺自身も気取られないよう、身体の奥底で魔力を練り始める。
そして、俺達が警戒と共に注視していたその男が、此方に向き直った。
「ああんもうっ!支部長っぽい口調って、ホントに疲れるわねぇ!アナタ達が例の新人さんね?アタシはこの冒険者ギルドブリンクス支部の支部長の、コルソンよ♪気軽にコリーちゃんって呼んでね♡」
「………………………………」
「あらぁん?もしもーし?……どうしたのかしら?まるで怪奇生物にでも遭遇したような顔で固まっちゃったわねぇ?」
いや!
そりゃフリーズもするでしょ!?
振り返った大男の服装は、レザージャケットにレザーパンツだ。
正確には、それしか身に付けていない!!??
パツパツのレザーパンツから生える上半身は、筋骨隆々な見事な裸体!
そこに直接レザージャケットを羽織っているのだ!!
レイ〇ーラモンさんとス〇ちゃんを足して2で割ってから10乗したみたいな人(?)だ。
しかも、オネエ様だよ!!??
顔はメッチャハンサムだよ!?
筋肉ゴリマッチョなイケメン。
な・の・に・オネエ様!!??
「はっ!?もしや突然の持病か何かの発作かしらっ!?いけないわ!すぐに人工呼吸を……!!」
「い、いやあああああああああああっっ!!!???」
俺、高速再起動!
すぐさまソファから飛び退き、それでも飽き足らず部屋の隅の角の天井に四肢を張って取り付く。
いかん。
心臓がかつて無いほどに、鼓動を激しく打っている。
呼吸も荒れ、顔からは自分でも判るほど血の気が引いている。
「よせ!?マジで近付くなよ!?俺はこう見えてちゃんと女の子が大好きな、健全な男の子なんだからな!?」
「あらぁん?凄い身のこなしねぇ?ますます気になっちゃうわぁん♡ほらボクぅ?こっちへいらっしゃいな♡」
ひいいいいいっ!!??
な、なんなんだ、このバケモノは!?
「し、支部長、マナカさんが怯えていますので、そろそろ本題に入ってはいかがでしょう?」
フィーアさんから頼もしい援護射撃だ。
いや、正直今すぐに帰りたい!
お家帰ってマナエに癒されたい!!
「んもぅ。フィーアちゃんは相変わらずマジメさんねぇ。分かりましたぁ〜。ほら、アナタもいつまでも天井に張り付いてないで、ソファにお座りなさいな」
そう言って自身は執務机に腰掛け、俺からの距離が離れる。
俺は恐る恐る天井から降りて、シュラの左側に座る。
うん、何か有れば右腕でシュラを引き込んでの、【全力シュラガード】だ!
『おい、主様……』
『いやだって、マジで怖いんだもん!?』
『マナカ様、アザミがお膝の上でお守りいたしましょうか?』
『うん、アザミさんは落ち着いてください』
「あら?念話でナイショ話ぃ?アタシを差し置いて、嫉妬しちゃうわぁ」
うげ、バレテーラ……
「はぁ……それで?支部長のコルソンさんが、俺らみたいな新人冒険者に何の用なの?」
やっぱ只者じゃねえわ。
俺達の極近距離の念話を感知するとか、ある程度魔法に精通してると見て間違いないな。
ゴリマッチョの肉弾系な見た目だけど!
「そんなに警戒しなくても大丈夫よぉ。アタシがアナタ達を呼び出したのは、聞きたいことがあったからよぉ」
バチコン!っと幻聴が聴こえそうなウィンクをかまして、そう切り出すコルソン支部長。
「単刀直入に訊くわ。冒険者ギルドに何の用なの、迷宮の主さん?」
コルソン支部長から闘気が漏れ出す。
先程までの騒ぎで弛緩した空気が、一気に張り詰める。
「まさか偽名も使わず、堂々と登録しようとするなんて、よっぽど自信過剰なのかしら?まあ、それでも種族を誤魔化すくらいはしてるみたいだけど。王国の動乱を鎮めた悪魔が、一体何のつもりなのかしらん?」
あー、俺のことを知ってる奴だったか。
まあ王国内のギルドだし、辺境領はウチのお隣さんだからね。
支部長ともなれば、知っててもおかしくないよな。
「そこまで分かってるならしょうがないね。ご明察の通り、俺は迷宮【惑わしの揺籃】の主だ。角や耳、ステータスは、俺の魔法で隠蔽してる」
うん、フィーアさんが凄く驚いた顔をしてこっちを見てるね。
驚かせてごめんよー。
「あら、アッサリ白状するのね?知らないでしょうけど、アタシは元Sランクの冒険者だったのよ?そのアタシに捕縛、若しくは討伐されるとは、思わなかったのかしらん?」
闘気の圧力が増す。
その圧は、戦闘狂のシュラが、思わず身構えるほどだ。
でもさ。
「それは無いね。アンタからは殺意も、それどころか敵意すら感じない。それに確信した上で戦うつもりが有ったなら、さっき、俺が硬直している時を狙わなかったのはおかしいだろ?」
それに。
「それに、見たところ俺とアンタが現時点でほぼ互角。その上こっちにはアザミとシュラが居る。相手の実力も測れずに無謀を晒すような奴を、ギルドの支部長になんかさせないだろ?」
「やだわぁ。そっちもお見通しってわけね。その通りよぉ。アタシにはアナタと敵対するつもりなんか、これっぽっちも無いわよん♪」
途端にコルソン支部長から発せられていた闘気が収まる。
彼は机に頬杖を突いて、ニコリ(俺の主観ではニマァッだが)と笑って見せた。
「試してごめんなさいねぇ。もし疚しい事を企んでたり、アタシの詰問で本性を出して暴れるようなら、それこそ刺し違えてでも殺すつもりだったのよん。そういう意味では、何事も無くて良かったわん♪アナタとアタシ、仲良く成れそうねぇ♡」
やめてください!?
うわぁ、鳥肌がぁっ!?
「……で?俺がギルドに登録した訳を聞きたいのか?」
相手のペースに呑まれるなよ、俺!
主に俺の精神的ダメージを減らすために!!
「そうねぇ、差し支え無ければ聞かせてほしいわねぇ。それだけの力を持つアナタが、どうして冒険者ギルドで登録する必要が有ったのか、表も裏も、手取り足取り教えてほしいわん♡」
やめれ!?
誰が手を取り足を取りするか!!
「差し支えは、正直有るな。アンタが邪魔をしないと確約してくれなきゃ、とても話す気にはなれないよ」
「あらぁん?それはぁ、話を聞かなきゃ分からないわよん♪」
ダメだなこりゃ。
最初からほぼ黒だと断定してるわ。
こうなりゃ正直に話して、味方になってもらうしかないね。
「……降参だ。まあ、偽名は、使わなかったというか、使えなかったんだよ。俺が絶対にボロ出すから。それに悪い事する訳じゃないのに、偽名を使ってコソコソすんのもどうかと思った、ってのもあるな」
「ふぅん?ただの力自慢って訳じゃ無さそうね?続けてちょうだい?」
そう言うアンタもな。
俺は苦笑しつつ、冒険者登録をするに至った理由を話し始める。
「まず大前提として、冒険者になって迷宮へ入りたい……これは、手段だ。目的は、孤児などの身寄りの無い子供達の保護だ」
そうして、俺の迷宮に創った街のこと、移民を順次受け入れていること、孤児の保護が芳しくないこと、王国を頼ることはできないということを、順を追って説明する。
「分かりませんね。それで何故迷宮が必要になるのですか?」
今まで大人しかったフィーアさんも、話に参加してくる。
まあ、「正体を知られたからには!」なんて言うつもりも無いけど、ここまで聞いちゃったら立派な当事者だもんね。
ホントごめんよー。
「迷宮を踏破すれば、ダンジョンコア――迷宮の核を俺が支配できるんだ。そうすれば、俺の本来の迷宮とのパスが繋がって、転移することが可能になるからだな。ネックである関所も、これで誤魔化すことができる」
「なるほどねぇ……王宮を頼れないのはどうしてなの?アナタ、あの【名君】フューレンス王と、オトモダチなんでしょう?」
やっぱり来たか。
まあ、フリオールの受け売りだけど、ちゃんと理由は有るよ。
「確かに俺は王様と友誼を交わしたけど、だからってなんでも頼れる訳じゃないんだよ。俺と王国は、対等な同盟関係だからね。それに、『迷宮を支配して回るから許可証くれ』なんて言ってみろよ。痛くもない腹を啄こうとして、また煩い貴族共が騒ぎ出すじゃねえか」
そんな訳で、孤児に関しては王国は頼れない。
「だから、他に合法的に迷宮に入るには、Dランク冒険者になる必要が有ったんだよ。納得したかな?」
コルソン支部長もフィーアさんも、黙って考え込んでいる。
俺は既に言いたいことは言ったので、気楽なもんだ。
ついでとばかりに無限収納から、お馴染みのティーセットとお菓子を取り出す。
「まあ、事が事だからな。菓子でも食いながらゆっくり考えてくれ。これでもし、アンタが俺の邪魔をするとしても、俺は別に恨んだりしないからよ」
そう言ってアネモネブレンドの紅茶のカップと、マナエの手作りお菓子(今日はシフォンケーキだ)を小皿に取り分け、2人に差し出す。
「俺の仲間……家族が作ったお菓子とお茶だよ。良ければどうぞ」
実のところ、俺はコルソン支部長とフィーアさんは、味方になってくれると、ほぼ確信している。
前世でも、オカマやオネエ、ニューハーフの人達は、みんな優しくて良いヤツらだったし、創作の世界でも、漢女族は大体良い奴だったからな!!
まあ冗談はさておき、人と違うってことは、それだけ虐げられる可能性が高いってことだ。
そんな環境で生きてきた彼等(彼女等?)は、その分他人に優しく、強い。
だから信じられるってのも、理由としてはどうかとは思うんだけど、この支部長の漢女からは、どこかフリオールと似た匂いを感じるんだよな。
フィーアさんも真面目で一所懸命で……あんなに怖がってた俺達の担当まで任されたってのに、嫌な顔のひとつも見せないんだ。
この人達を信じられなきゃ、他に誰を信じれば良いんだろうね?
「美味しいわねぇ……お茶からも、ケーキからも、アナタへの深い愛情が伝わって来るわぁ。アナタ、家族からとっても愛されてるのねん♪」
「そりゃどうも。出来れば美味しいってのは、アンタが直接俺の家族に言ってやってくれよ」
決まり、だな。
俺は立ち上がって、コルソン支部長に近付く。
……ホントはまだちょっと怖いけど……
「わたしは、子供達を救けるお手伝いをしたいです。マナカさん達には、それを成し遂げるだけのお力が有ると、そう思います」
ありがとう、フィーアさん。
俺からも、是非お願いするよ。
「そうねぇ。アタシも子供を持つ親だもの。やっぱり、子供達には、笑顔で居てほしいものねぇ」
え"っ!?
アンタ、子供居るの!?
ということは嫁さんも!?
…………この世の神秘、ってヤツだなぁ。
「決めたわ。アナタの仕事、アタシ全力で応援しちゃう!冒険者ランクも、もうこの場でCランクまで上げちゃうわ!!」
…………は?
いや、力になってくれるのは非常に有難いけど、何て言った?
「いや、何言ってんの?!登録初日にCランクまで上げるとか、そりゃいくらなんでも無茶だろ?!」
「無茶なもんですか!アタシ達支部長には、その実力が充分と判断できる者に対しては、特例でランクを上げることができるのよぉ!その折角の特権、一体いつ使うの!?」
今でsy…………って言わねえよ!?
あっぶねぇな!?
なんでそんなネタ知ってるんだよ!?
「ホントはアナタの実力ならAランクすら飛び越えて、Sランク以上なんだけど、残念ながら支部長クラスでは、中級上位のCランクまでしか上げられないの。でもこれで、中層級以下の迷宮だったら何処でも入れるわよ!」
おおう、コイツ、本気だ。
いや、俺としては嬉しいけどさ、そんな無茶したら……
「いや、本当に有難いんだけど、そんな無茶してアンタは大丈夫なのか?報告の義務とか、本部との兼ね合いとか……」
「任せときなさいよぉ!この元Sランク冒険者のコルソンが認めたオトコなのよ!?文句は言わせないわよぉ!……それにね?」
おわっ?!
急に真面目な顔になんなよ!?
ビックリするわ!
んで、なんだよ?
「それに、アナタ達に、初級冒険者達の仕事を荒らされないためってのもあるのよ。アナタ達、ランクアップのために依頼を根こそぎにしようとしてたんじゃない?」
うぐっ……
確かに、最短でのランクアップのために、討伐系も採取系も数をこなせば良いやつを狙ってはいたけど……
「やっぱりねぇ。子供達のためだから悪い事とは言わないけれど、その初級の依頼で食い繋いでいる人達が居るってことも、忘れちゃダメよん♪」
何も言い返せないな、こりゃ。
初級冒険者達の生活か……
正直、全く考慮の外だったな。
それを態々教えてくれた上に、Cランクまで飛び級させてくれるなんて、やっぱり良いヤツだな。
「分かった。好意に甘えさせてもらうよ。よろしく頼む」
遂に自分から、コルソン支部長の目の前に立ってしまった。
そして、意を決して右手を差し出す。
コルソン支部長は、その手を両手で優しく包み込んだ。
ひいいいいいっ!?
「こちらこそ、よろしくねん♡言っておくけど、このアタシとフィーアちゃんが手伝うんだから、途中で投げ出したりしたら承知しないわよぉ?」
お、おうとも。
それは、俺の一世一代の我儘だからな。
言われなくてもやり遂げてみせるさ。
「さあ!そうと決まれば、アナタ達のギルドカードは一旦破棄しましょう!やっぱり最低限偽名は使わないと、目立っちゃうわよ。それで新たに、Cランク冒険者として登録しちゃいましょう♪」
こうして、俺は冒険者ギルドの組織の内部に、心強く物理的にも強い、強大な味方を得た。
「先ずはオトモダチから始めましょうね♡」
何を始めるんだ、何を!!??
友達までだからな!?
それ以上は、有り得ないからなっ!!??
真日「ところでコルソン?」
漢女「コリーちゃん」
真日「……は?」
漢女「コリーちゃんって呼んでくれなきゃ、イ・ヤ♡」
真日「ぐぶっ…………!!」
シュ「ぬ、主様あああっ!!??」
漢女「もしかして、【火竜の逆鱗】のコリーちゃんを気にしてるのかしらぁ?」
アザ「そうですね。知り合いにその名の者が居るので、呼び辛いのではないでしょうか?」
漢女「もう!アタシという者がありながら、他のオトコのことを考えるなんて、イケナイコねっ!オシオキしちゃうわよぉ?」
真日「げふっ……!!」
シュ「主様よ、しっかりせい!?お主ら、もうやめるのじゃ!?」
漢女「大丈夫よぉ!アタシの方が先に生まれたオ・ネ・エ・さ・ん♡なんだから♡」
真日「…………(ビクンッビクンッ)」
シュ「ぬ、主様が……主様が死んでしまうのじゃああああっ!?もう、もうやめておくれえええっ!!」
フィ「…………(ドキドキ)」
アザ「こんな所で同士に会えるとは……!」
シュ「アザミ!?お主、女子が絡む時と態度が違い過ぎじゃぞっ!!??フィーアも(ドキドキ)でないわっ!!??」
漢女「決めたわ!アタシ、今日からアナタのこと、【マナカきゅん】って呼ぶっ♡」
真日「(ビクンッ…………パタリ)」
シュ「ぬ、主様あああああああっ!!!???」




