↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

第四話 「騎士学院までの旅路」

ふいー、思い付いたので、即書き出して投稿です。

(少しは書けた…)

 この歳まで育った、生家と言える山の中にあるシークと十五年過ごした小屋を出発し、森の中を歩く事、約一時間、ようやく人の手によって作られた道へと出る事が出来た。


「ふぅ、案外と森の中にあったんだな…あそこって」


 小屋で暮らす様になって十五年の間、小屋の外に出ることはあったが、シークに勝とうと思い、ほとんど小屋の近くにしか出た事がなく、正直地図が無ければ迷っていたかもしれなかった。

 とそんな事を考えながら、地図を頼りに街道を歩き始める。


「にしても、野盗とか出てこないだろうな…」


 街道を歩いているとふと、フラグのようだがそんな事が気になった。『心装武装』があるから武器に関しては全く問題はないが、傍から見れば丸腰の旅人に見えているのかもしれなった。


「さて、何事もなく進めればいいな…」


 そんな風に考えながら特に誰と出会うという事なく、そして野盗に襲われるという事なく、休憩を挟みながら歩き続け、やがて陽が落ち始めたので、今日は野宿をする事にして街道沿いにあった七メートル程ある木の下で休息を取る事にし、まずは中央を空けて円形に石で竈を作った後、近場に落ちていた乾いた木や枝、木の葉などを集める。


「さて、それじゃあ次は食料の確保だな」


 火の燃料を集めた次は、夕食となる獲物の確保をする事にし、俺はその場で意識を風に溶け込ませるかのように集中し、耳を研ぎ澄ませて周囲を窺う。幸いこの辺りは一切の雑音が無く、時間にして十秒秒ほどだろうか、何かが微かに草を揺らした音を捉えた。


「‥‥あっちか」


 音のした方へと歩く事、数分。足音を立てない様にして音が聞こえた場所へと近づいて行くと、そこには草むらに身をひそめる様にして一匹の野兎がいた。


「悪いな」


 革袋を置きそう小さく謝った後、俺は『心装武装』を出すと、一息に接近し素早く兎の首を両断し、力の抜けた兎の足を持って逆さまにして血抜きをした次は解体だ。ナイフで兎の腹を裂き、内臓を取り出す。取り出した内臓と頭は事前に掘っていた穴に埋めた後、水筒の水で中の血を洗い流した後、毛皮を剥ぎ取る。

 前世ではした事がない事だったが、シークから教えてもらっていたので難なくこなすことが出来た。


(さて、それじゃあ戻るか)


 解体を終えて、今日野宿する木の下へと戻ると革袋の中から糸くずと火打石を取り出し、糸くずの近くで火打石を打ち合わせて火種を作り、息を吹きかけてその火種を大きくした後、簡易かまどの中に入れていた木の葉の上へと奥と、徐々に火は大きくなり、やがてパチパチとしっかりと燃えだし始めた。


「よし、それじゃあ次は、串を作るか」


 周りが夜の帳が降りて行き、闇に包まれるなか俺は水で洗い、布で拭いたナイフで枝の皮を削ぎ落し、枝も全体的に捕捉し、先端部分を槍の尖らせる。これで串の完成で同じ工程を何度か繰り返した後、そこに先ほど解体した兎の肉を刺して竈門の内側、火の近くへと突き刺す。これで後は焼きあがるのを待つだけだ。


「それにしても‥‥‥本当に、何も無かったな」


 肉の様子を見つつ、日中フラグの様なモノを立てたので、誰かしら出会えるのではと思ったのだが、まさかの全く出会う気配はなかった。


「この道って、あんまり使われていないのかな?」


 道を見つけた時に、馬車の車輪の様なモノを見つけていたのでもしかすれば、と期待していた分、人に出会う事が出来なかったのは正直痛かった。


「まあ、考えても仕方がないか」


 そうこうしていると焼いていた兎の肉がちょうどいい感じに焼けていい匂いがして来たので、地面に刺していた枝を手に取ると肉に齧り付く。


「…けっこう美味いな」


 香辛料などは一切なく、噛むと同時に、素材の味が口の中に広がる。脂の味としては何処となく合鴨のようなちょっと甘い脂が溢れ出すのを感じながら咀嚼し飲み込み、後は焼けた肉を黙々と食べ続けた。


「ふぃ~、美味かった。ご馳走様でした」


 甘い脂が良いアクセントとなり綺麗に完食した俺は、話し相手も居らずに退屈だったので、少しでも自分の体を意識的にコントロール出来る様にする為に体全体に、筋肉一つ一つへと意識を研ぎ澄ます。

 この訓練は、シークの元でもよくやっていた鍛錬の一つだが、かなりの集中力を擁するので、俺はどう頑張っても一分ちょっとが限界で、今日もそれは変わらなかった。


「‥‥はっ!‥‥はぁ、はぁ。くそ」


 実際、シークであればこの鍛錬を一時間、いや半日でも余裕で続けることが出来るだろう。しかし、シークから見れば俺はかなり飲み込みが良い方らしい。シーク曰く、『体を動かす人ほど、無意識の内に体は支配する感覚は掴める。けれどジーク。強くなるために君は、無意識に体を支配ではなく、意識的に支配しなければなりません』らしい。そしてその支配の中には心臓も含まれている。


 (まあ、シークが言いたいことは『不安定な無意識よりは安定した意識的な支配が出来る様になれ』ということなのだろけど)


 意識的に体を操れてこそ、ようやく俺の疑似的なモノでは無い【抜き足】が扱えるようになるという事なのだろう。とそんな事を考えていると思いの他時間が経ったのか、焚火の火は弱くなり、空を見れば月がかなり高いところにまで昇っていて、それに気が付くと自然と欠伸が出てきた。


「‥‥そろそろ寝るか」


 革袋から木製のコップを取り出してそこに水筒から水を注ぎ、何度かうがいをした後、コップの水気を払った後、水筒と一緒に革袋の中に入れる。そして、竈の火には足で砂を掛けて消火した後、俺は木の中へとジャンプした。


「よっ、っと」


 実はこの木の下で野宿しようと決めた理由は、背中を預けて寝やすそうだという、そんな理由だった。

 そうして、最初に見つけた寝やすいポイントに辿り着くと革袋を前で抱きかかえ、背中を木の幹に預ける様にして眼を閉じる事しばし、体は疲れていたのか、すぐに眠気が来て俺はそれに逆らわずに意識は眠りへと墜ちて行くなか、明日は人と出会えますように、と静かに願った。



 翌日の朝、朝日が差すと同時に目を覚ました俺は、荷物を持って凡そ五メートルほどの高さから地面へと飛び降りた。


「っと」


 地面に着地した後、荷物を下ろし体を解しつつ自分の体の状態を把握する。


(うん。全体的に体も軽く、足も腕も特に疲れている感じは無いな)


 体の調子に問題がない事を確認した後、いつもの様に準備運動をした後『心装武装』を振り、肺活量と足を鍛える為の緩急を付けた長距離ランニングに加えて筋トレなどをした後、朝食の確保へと向かったのだった。

 そして確保できたのは、近くに自生していた甘みと酸味が程よいベリー系の果実に気になっていた姿形はまんまリンゴの様だが味は梨という果実と、昨日の夜、竈の石で焼いて作った兎肉で作った焼き干し肉と言う朝食を食べた後、騎士学院へと向かって歩き始めた。

 そうして一人で歩く事、二時間。


「お、あれは…」


 まだ遠くにだが、馬車と何人かの人影が遠目に見えた。どうやら昨日の夜の願いがかなったようだった。だが、遠目から見てもある違和感を俺は直ぐに覚え、それは直ぐに分かった。


(あれは冒険者と野盗が協力して馬車を襲っているのか?)


 よく見れば、馬車側だけでなく野盗側にも何人かの冒険者の姿が見えた。


(恐らく、あの冒険者と野盗はグルなんだろうな)


 野盗と冒険者の動きは慣れた様子で馬車を守る冒険者達へと襲い掛かっていた。この世界には防犯カメラや衛星などはなく、あの場に居る冒険者や商人を皆殺しにさえしてしまえば証拠も残らず、後は自分たちだけが助かった、という冒険者の自作自演の声が通るのだろう。だが。


(なんというか、浅はかな悪知恵だな)


 そんな事を繰り返せば、必ず怪しむ人間が出てきて、最後にはギルドが動いて捕まるかもしれないだろうに、という事とと、そもそも周囲への注意が疎か過ぎると思いつつ馬車を守る為に戦っている冒険者を見ていると、馬車の最も近くに居た一人明らかに冒険者達とは装いが違った。


(あれは、旅人か? いやそれにしては若い気が…)


 どちらかと言うと今の俺の服装に近い同い年程だろう、髪の色は白に限りなく近い灰色で、目の色は分からなかったが、髪は動きやすさや掴まれない様にするためなのか、肩に届くか、届かないかと言うほどの長さだった。だが、遠目でもその顔色は青いということはわかるも、盾を構え持つ少女が目に入ると俺は直ぐに理解した。


(あの少女(子)が持っている盾。あれは『心装武装』だ)


 少女の持つそれは攻撃ではなく、『守る』事に特化した盾の『心装武装』で、この世界ではかつて『王』と共に魔神と戦ったとされる『円卓の騎士学』の一人、『盾の騎士』と同じ武装だったが、『盾の騎士』の伝承や文献が残っておらず、それも一因となり、今では最も冷遇されている『心装武装』だとシークが教えてくれた武装だった。


この話で少しはストーリーが前に進んだと思います。

次の書く内容は大雑把に決まっているのですが、少し迷っている部分があるので、その部分が纏まり次第書き出して投稿が出来ればと思います。

どうか、次話を楽しみにしていただけると嬉しいです。

それでは、失礼します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。