表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オリジナルスキル:Military baseは強すぎる!  作者: 近衛瑞
ギルド動乱編
95/132

95.カイラの決意

「それじゃあ今から国際独立軍が置かれている状況を説明していくよ」

俺はカイラたち四人をモニターの前へ連れてきて言った。

「今現在国際独立軍と敵対している組織はない。だが今回のギルドの一件でガジス王国がある大陸は混乱している。帝国は先の大戦で敗戦国となり、ガジス王国に対して五年間の関税の撤廃や物資補償などの敗戦処理がなされている。そして帝国から国連総会開催の申請があった。今回の一件で帝国はその制度に何らかのケチはつけてくるだろうと思う」

こんな感じで国際独立軍関連の国際情勢を話した。

「なるほどね」

話を一通り聞き終えたカイラは目を閉じて考え込む。

「それで私たちは何をすればいいのかしら?」

黙り込んでしまったカイラをよそにムルが話しかけてくる。

「まずはこの情報作戦室でひたすら国際独立軍の日常になれてもらおうと思う。なので勤務時間中はここで座って見学しておくように」

もちろんこれには裏の意味がある。それは誰がどういう役目に向いているのかを把握することである。

これの目的はスヴェートにのみ伝えてあるので、俺が勤務時間外の時はスヴェートがカイラたちを見る事になっている。

「わかったわ」

「りょーかい」

「承知いたしました」

カイラ以外の他三人は俺の指示に対して返事をした。

カイラは相変わらず黙り込んでいる。

「カイラ。上官からの命令なんだが」

俺はカイラに向かって言う。

「え?あぁ。わかったわ」

カイラは我に返ったように返事をする。

「じゃあムル。シル。セルアータは作戦情報室に待機。何かあれば館内放送で呼んでくれ」

俺はカイラ以外の三人に声をかけた。

「カイラはちょっと俺についてくるように」

カイラにも声をかける。

カイラはうなずいた。


「カイラ。国際独立軍に入隊したんだから、俺の指示には従ってもらう。それに反応が遅すぎるぞ」

俺はカイラを会議室に連れてきて注意していた。

ギルドメンバーとしては先輩だったので、命令口調で話すのは抵抗があるのだが軍隊の司令官として上下関係はしっかりとしておかなければならない。でなければ軍隊としての規律が保てない。規律が崩れれば、それは軍隊ではなくただの暴徒である。

そこはしっかりとしておかなければならなかった。

「それはごめんなさい。それはそうとして聞きたいことがあるの」

「それはそうとしてじゃないだろ。軍隊としては結構大事なことだぞ」

俺は若干語気を強めて言う。

「ごめんなさい」

カイラはちょっと反省したのか素直に謝った。

「はぁ。今後は気をつけてくれ。で?聞きたい事ってのは何だ?」

俺はカイラに聞いた。

「国連総会が開かれると言うことは国際独立軍からも代表者が出るということですか?」

カイラは口調を丁寧にして聞いてくる。

ちょっとはさっきのことを反省したらしい。

「あぁ。俺が代表者で出る」

俺は答えた。

「その代表者に私を入れてほしいの」

カイラは意を決したように俺に言った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ