92.アルトパキアの計画
「陛下。国際独立軍が国連総会を実施することを承認しました」
「そうかそうか。では本格的にガジス王国への要求を固めるとするか」
アルトパキア帝国。
皇帝の執務室にて国連担当の官吏から報告を受けた皇帝はうれしそうに返事をした。
「大臣らを会議室に呼んでまいれ」
「はっ」
皇帝は側近にそう命じると会議室へ向かった。
「さて今回集まってもらったのはほかでもない。ガジス王国への要求をまとめるためだ」
皇帝は集まった大臣らに説明する。
「国連が総会を開くことを承認した。よってガジス王国を正式に追求できる場が与えられたというわけだ。朕としては先の大戦で課せられた条約の撤廃はもちろんのこと、アルトパキアに非常に有利な条約を結ばせることが目標である。そのために話し合おうではないか」
皇帝はそういうと各大臣らに意見を求める。
アルトパキアは別にガジス王国と仲がよいわけでもない。
国連にも国際独立軍の強大な軍事力が金を支払うだけで手に入るために加入しているという意識が強く、特別仲間意識があるわけではなかった。
他国が隙を見せたのなら容赦なく噛みつく。
それが帝国のやり方である。
しかし国連に加入している以上武力行使は認められていないので話し合いで噛みつこう。というのが今回の帝国の方針であった。
「では意見をよろしいでしょうか」
会議が始まって真っ先に声を上げたのは外務大臣である。
「かまわん」
皇帝は話の続きを促した。
「今回のギルドの件でガジス王国を擁護する国家はないでしょう。中立を宣言する国家は少数あると考えますが、大多数の国が今回の一件でガジス王国に対して反感や不信感を持ったはずです。なので今回の一件の責任として多少無茶な要求を行っても黙認されるでしょうし反対を唱える国家もないと考えます。以上のことから会議開始後にふっかけた要求を提示するのが最善と考えます」
「なるほどな。確かに今回の一件でガジス王国は信頼を大きく損なったことは間違いないだろう。そこにつけ込むわけだな」
皇帝は外務大臣の話を聞きつぶやく。
「ほかに意見のあるものはおらんか?」
皇帝はほかの大臣にも意見を促す。
こうしてアルトパキアでの会議は進んでいった。




