33.ガジス・アルトパキア戦争6
「陛下!帝国海軍と一切の連絡が取れません!」
皇帝の間に治安維持部隊の連絡隊員が入ってきた。
「今すぐに大臣らを招集しろ!緊急で会議を行う!」
皇帝はそういうと会議室に移動した。
「このような結果になるとは・・・これは陛下の責任は免れませんぞ!」
「帝国海軍が全滅し帝国陸軍は司令部が全滅。これは開戦の決断が間違っておりましたな」
現状の結果を聞いた大臣らは皆一様に皇帝を非難した。
「ええい静まらんか!今は余の責任を追及する時ではない!はやく対策を立てねばこの国が滅ぶぞ!!」
皇帝が一喝する。
「しかし今の帝国にあとどれだけの選択肢が取れると御思いか!」
叫んだのは治安維持部隊の隊長である。
治安維持部隊は任務柄軍との距離が近いため、今回帝国が国際独立軍完敗したという情報だけで国際独立軍には敵わないと判断していた。
「このまま無抵抗で降伏しろと言うのか!」
「そうは言っておりません!ガジス王国単体であれば勝てる見込みはありましょうぞ!しかし国際独立軍は規格外!あれは一国で敵う相手ではありません。どうにかして国際独立軍をこの戦争からあきらめさせることこそがこの国が生き延びる方法と考えます」
「しかしどうやって手を引いてもらえというのだ!わが国はすでに国際独立軍に宣戦しており海軍だって派兵したのだ!今更国際独立軍とどう交渉できようか!」
皇帝が怒鳴ると同時に会議室のドアが開かれ治安維持部隊の隊員が入ってきた。
「なんだ!今は緊急会議中だぞ!」
大臣の一人が叫ぶ。
しかし治安維持部隊の隊員はお構いなしに大声で言った。
「報告します!敵襲です!ガジス王国騎士団と思われます!」
この一言で会議は一旦お開きとなった。
~ガジス王国本陣~
「国王陛下。騎士団が帝都付近に到着したとのことでございます」
「そうかそうか。いよいよ帝国も陥落か」
「そうですな」
ガジス王は国際独立軍が援軍を断ることなど一ミリも考えていなかった。
「では準備が整い次第帝都を攻撃しろ。あとから強力な援軍がやってくるからな」
ガジス王が言ったことにより騎士団の帝都攻略戦が始まったのである。
始まってから15分。
「援軍はまだか・・・そろそろ来ないと騎士団は持たないぞ!」
ガジス王が言う。
「国王!報告します!ただいま国際独立軍から連絡がありました!」
「おぉやっときたか。申せ!」
「この帝都攻略戦は不当な侵略行為であり国際独立軍は一切関与しない。とのことでございます!」
「はあぁぁぁ!?一切関与しないだと!そんなことになれば騎士団は壊滅するじゃないか!軍事同盟はどうした!」
「はい。それについては国家が危機的状況にある場合援軍は派遣するが今回は侵略戦争であり自らが招いたことですので関与しないとのことです!」
「至急騎士団を撤退させろ!」
国王は命令を下したがその命令を下すという判断に至るまでが些か遅かった。
騎士団はすでに帝国の治安維持部隊によって壊滅的被害を負わされていたのである。




