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妖精リリアナ、発見さる。

お試し執筆です。

契約書


第一条 この契約は、□□□が、○○○に対し、その身分および存在について保証するものである。□□□は、契約発効当日より○○○を妖精として、契約の範囲内においてその魂を保護する。


                                                                                     
























■妖精リリアナ、発見さる





 大きな目が、じっとこちらを見ていた。ヤバい。これは見えている。確実に凝視されている。どーすんの、これ。

 リリアナは、とりあえずその場から撤退を試みた。ゆっくりと、足音を立てないように(とは言っても、リリアナは妖精なので足音なんかまったくしないのだが、そこはそれ、気分の問題である。)そろそろーっと後ろに下がろうとしたのだ。

「待って」

 びくっ、と小さな身体を震わせて、リリアナは停止した。間近に聞こえる人間の声は、存外に大きい。それが子供のものであっても。

「怖がらないで。ぼく、なにもしないから」

 花壇にしゃがみこんで、リリアナをのぞきこんでいるのは、幼児である。サラサラの金髪を肩の上で切り揃えて、濃い青色の瞳を持っている、五歳の男の子だ。なぜ年齢が分かるかと言うと、生まれたときからリリアナが見守っているので、一方的によく知っているんである。だから、気がやさしくて、乱暴なんかしない子なのは、リリアナにも分かっている。のだが、やはり、この状況はまずい。本人に知られることなく、穏当に見守りを完遂するつもりだったので、どうしたらいいのか分からない。

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