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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 2節 クラノスはやっぱりD、Fクラス
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第26話クラノス編11 ムラサキと目的地


剣を交えるクラノスと希樹。化物を倒すために。


「なんのつもりだよ!希樹姉!」

「見てわかるでしょ。クラノス。」

クソ、クソクソ。見てわかるだと、わかるわけないだろ!

ふざけやがって。希樹姉さん。


右手を振り上げる化物ネネ。


「ダメだわ。やめてお願いだから……。」

右手を叩きつけるネネ。

それを剣を左に押しながら蹴って避けさせるクラノス。

ゴン!

あっぶねぇ。けどかすっちまった。イテぇ。


「そいつを何とかするために協力しろよ。希樹姉さん。」「…………。」

「そいつを止めないとここにいるやつ全員が殺されるかもしれないんだ!それでもいいのか。」

「……わかったわ。お願い、するわよ。」

どうするのクラノス。強いよ、この子。

壁伝いにクラノスの隣に行き協力することを誓った希樹姉さん。


「希樹姉さん…………そ、その……どうやって拘束すればいいと思う……。」

「はぁ、2年経ってもわからないことなのよ。わかるわけないじゃない。……当たって砕けましょ。」

「砕けるか。それは嫌だけど……俺が言ったことだ。やってやる。」

でも、本当にどうやればいい。

できるだけ傷つけずに拘束したいけど無理だ。


「関節狙うのが基礎……ね。」

「大きいからカテェんだよだからムズいんだ。そこをどうすればいいかだ。」

「そうなのよね、固さよね。」


固いなんて当たり前なことじゃない。なんて言えないわね。

弓矢隊の弓矢、後は何百回でもやればいいことね。


「私は一時離脱するわ。あなたは関節潰しをしっかりやっていきなさい。」

「希樹姉さんどういうことだ。」

「まぁ、気にせずやりなさい。」

あなたはそうやるのが性に合ってるわ。

何とかするでしょあなた頑丈だから。

でもやられ役なのよねクラノスってそこが不安だわ……。


「わかった。やってやる。」


まだまだ、みたいね。向こうはヤル気満々だからどんどん攻撃来るけどかわしてるわ。フフッ。おかしい。


いけないいけない、クラノス見てるのが面白くてクラノスに集中させる意味を忘れてたわ。


折れてない弓矢探さなくちゃね。


・・・


うーん。弓は全部血が被ってるわね。

でもなんで横に並んでるの。見たところ横一列並んでる所に横に飛ばされたのよね。ならなんで、壁に横に並んでるのかしら。まぁ、いいわ。


弓はあることはあるけど、使いずらいわね。

矢はほとんど折れてるわ、折れてないのは二本だけ……。どうしようかしら。


『当たって砕けろ!って知ってる。希樹姉さん。』

『なにそれ、当たって砕けろってダメじゃない。砕けちゃ。』

『なにいってんだよ。砕けてもいいのは当たり前だろ。』

『意味わからない。』『だって、石は砕かなきゃ使い道ないだろ。』

(それもそうね。)


当たって砕けましょ。

クラノスから久しぶりに聞いたわ。当たって砕けろ。そして、喜ぶんだ。喜ぶって言いたいけど言っちゃだめだって教えられたみたいで言わなくなったみたいなのよね。



『大丈夫じゃ。作戦なんか立てたってその通りになることなんて珍しいのじゃ。

じゃから何個も立てるのじゃがな。

そんなに立てずとも簡単なものだけでいいのじゃ。攻撃はじゃがな。それ以外はしっかり立てることじゃ。そしてじゃ、─────のじゃ。』


人を操る時は立てすぎなぐらい作戦を立てて、戦争や喧嘩はシンプルにどこを攻めるかだけ決める。



問題だわどうしよう。クラノスに頼むべきネネを止めるの。

ネネ……。




「なに迷ってんだ。希樹姉さん。」

あんた、こういうのには鼻が利くの何とかならないの。

なんて、以外とこの子は回りをみるのよね。

クラノスにネネを頼めば役目果たすために奔走するわよね。


問題は……倒されることは絶対よね。

そして、気絶されるに決まってる。

最悪……殺されるわ。


「希樹姉さん!」

びっくりした……。「クラノス。大丈夫なの。」

「今のところはなんとかやってる。作戦あるなら教えて欲しい所だ。」

作戦があるなら……ね。

「弓矢で射れば止められるかもしれない。でも、矢が二本だけなのよ。」

「矢がないんだ。それなら大丈夫だ。貫通すればいいだけだ。」

それが難しいんじゃない。


「それで貫通したとしてどうやって回収するわけ。」


「大丈夫、大丈夫。当たって砕けろだ。」

貫通したら、壁づたいに取りに戻る。

もし体に詰まったなら押し込めばいい。

問題は……拘束具がないことだけだ。


「大丈夫なの。」

「こいつは俺がやるから大丈夫だ、希樹姉さん。やることがあるならやってきていいぜ。」


ーーーーーー


助けてと呼んでるわ。行かなきゃよね。

クラノス……。

クラノスが大丈夫って言うときってやられる時なのよね。でも頼むわ。死なないでよ。



「ごめんなさい、クラノス。

私、行かなきゃ行けない所があるから行くわ。絶対戻ってくるわ。死なないでよ。」

もう一つ行かなきゃ行けない所があるから行くわ。死なないでよクラノス。


「頑張れ、希樹姉さん。」俺も頑張れ。


窓を開けてどこか行った希樹姉さん。

よし、希樹姉さんから任されたんだ。この化物を捕まえる。それが俺の役目だ!


そして、元に戻す!


「クラノスじゃったかのぅ。もう大丈夫じゃ。」


パキン!


凍った。

「え、どういうこと。なんで凍ったんだ。」

「ふふっすごいじゃろうなのじゃ。」

「そうですね。」

なぜ凍ったんだネネだけ。

いや麻痺を起こしたのか。すごいな本当にムラサキさん。

「今までどこにいたのですか。」

「弓矢を持ってる人達がおったと思うのじゃ。その……怖くて逃げたのじゃ。」

「弓矢が怖い。」……「そうじゃ。」

そんなの嘘ですよね。どこかに行ってましたよね。それで今帰ってきた。希樹姉さんに頼んで。

すごいな希樹姉さん。


「こんなことになるとはすまなかったのじゃ。」

「いいよ、そんなの。なにか起きてるんですか。ムラサキさん。」

「そうじゃのぅ。世代交代っていうのがこの洞窟にもこの星にもやって来たということじゃ。」


「え、星が世代交代。どういうこと。」

「それが目的なんじゃないのかのぅ。二人は。」

「は、そんなわけないだろ。なんで俺と希樹姉さんにそんなことができるんですか。」


「そうかのぅ。それでクラノス。おぬしはここにプニカに会いに来たと言うたのぅ。」

「はい、プニカに会いに来たんだ。」

そうかのぅ。

「連れていって欲しいかのぅ。」

「え、マジ。じゃあお願いするわ。」

やったぜ。これでやっと……。

まだいいんじゃないのか。


「どうしたのかのぅ。行かないのかのぅ。」

「プニカのところまで頼むムラサキさん。」

「わかったのじゃ。では、出発なのじゃ。」

どうやっていくのだろう。


「着いたのじゃ。」

「え、もう着いた。というかここ執務室とかじゃないだろ。」

「そうじゃ。ここはプニカのプライベートルームじゃ。」

プライベートルーム、って俺入っては不味いんじゃないのか。


「キャーー。な、なんで私の部屋に人、人がいるんですか。」

「すまないのぅ。わしが連れてきたのじゃ。」

「ムラサキ様が。どうしてなのですか。」

「え、聞いてないの。シルヴァスからなにも。」

「……シルヴァスさんから。そうね、人がくるかもしれないからその時はこれを渡して欲しいって言ってたわよ。」



巻物。なんだよ、これ。どうやって開くんだ。

「そうかのぅ。それを渡すためということじゃ。それはのぅ。ここの前の主が使っていた能力を使うことができるものじゃ。」


いいのか、それをここで話して。

プニカの目付きが変わったぞ。


巻物開かないぞ。

「どうやって使うんだ。」

「筒があるのじゃ、それを開けて中にある巻物を取るのじゃ。」

筒にある巻物巻物なのに。あれ、取り出し口がある。

パカッ、開いた。

チラッとプニカを見た。気にしてないみたいだ。

中には……巻物があった。


「巻物が出てきた。」

「読めるのですか。クラノスさん。」

巻物を開く。

うん。読めない。

「お願いしますプニカさん。」

「はい、静かにただ佇み心を無にして風を切り、氷を作り出す秘術のヒュキ。それを作り出すには風を切るほどの実力を持った剣士でなくては使うことはできない。だそうです。」

はぁ、それでこれをなぜ持ってくるように頼んだんだ、シルヴァス。


「これを持って外に出れば頼み事は終わりだ。それで、二人はなにを企んでいるんだ。」


「へー、良い読みしていますね。」

「そうじゃのぅ。わしらが企んでいるといつ気づいたのじゃ。」

「それは、この洞窟に入るときにこっちに入って。あっちは危険だよ。っていう看板を目にしたことですかね。」

「それで危険な方にいったのは驚いたよ。」

「そうですか、あんなあからさまな誘いにはのれないんだよ。」

教えてもらったのは石だったから。危険って石が置いてある方にはいけるわけないだろ。


「なるほどのぅ。」

「それで、なにを企んでいるのですか。」

「それは、ここにアカネが来たときに教えてあげる。」

なぜクラノス君連れてきたのです。ムラサキ様!と怒ってるみたい。かわいい。


「怒ってるんだからニヤニヤしないでください!ムラサキ様!」

かわいいし微笑ましい。ムラサキ様はニヤニヤが止まらないみたい。ずっと笑ってる。


「そうじゃのぅ、すまなかったのじゃ。プニカ。しかしじゃ、アカネにするにしてもじゃろう。違うか。」

「そうですね。」


なに言ってるんだろう……この二人。

アカネにするってなんの話だ。


「そうじゃクラノス。去らばじゃ。」


カチカチ……カチカチ……カチカチ 。

青い横線の扉に押されて入れられた。

ムラサキがパキパキを作ったってさっき描いてあったけどここってこの星の歴史がわかるのか。


クラノス編、やっとプニカに会えました。

長かった。まだまだやるけど……。


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