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ユニークスキル『箱庭ガチャ』でハーレム&スローライフ!〜集まったのはなぜか子供と老人とおっさんでした〜  作者: 砂糖


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地獄絵図

プール場での出来事があった翌日、俺はガンナーに説教をしていた。


「ガンナー、セバスからプール場の片付けを手伝ってくれたと聞いたが本当か?」


「うむ、場所の提案をしただけとはいえ1ヶ月も酒が禁止とはわしには無理じゃ!だから少しでも手伝いをして期間を短くしてもらおうと思ってだな」


「そうか……ついでにもう1つ報告を貰っている。ガンナー、お前ローレンスが浸かった日本酒を樽に保管しているな?」


 俺はセバスからこの報告を聞いた時、怒りを通り越して呆れていた。

 まさかいくら酒が好きとはいえ、おっさんが浸かった日本酒をわざわざ保管するか?


「む、なぜバレたんだ?ローレンスの魔力が流れて美味くなるかと思ってな。実験のために何樽か確保しておいたんじゃ」


「おい、実験ってなんだ……」


「ほら、これじゃ」


 そういうとガンナーはアイテムバックから日本酒入り瓶を取り出した。

 よく見るとラベルが貼ってあるが……


「まさかとは思うが熟成させる気じゃないだろうな」


「そのまさかじゃ」


 俺は問答無用で全ての瓶を没収した。

 ただでさえおっさんのエキスが入った日本酒を何年も熟成させるなどあってはならない。


 それにガンナーのことだ、きっと何年後かに貴重な熟成物として誰かに振る舞うかもしれない。

 そんな犠牲者が出る前に責任をもって俺が処分しよう。


 俺はガンナーに手伝ってくれたことの感謝はしたが、余計なことをしようとしたので期間の減刑はなしだと伝え工房を後にした。


 そんな俺が次に向かった場所はエリーの服飾店である。


 マリーとのデスゲームが開催され、俺は本気で隠密スキルの習得を目指しているのだが、万が一のことも考えて服に隠密スキルを付与してくれないだろうかとエリーとエリオットに頼んでいた。


 それの試作品が完成したらしく俺はエリーのところまでやって来たわけなんだが。


「エリー、なぜ全身緑のタイツで股間部分に隠密という文字の刺繍を入れたんだ」


 全身緑タイツなのも気になるが、付与はエリオットだ。わざわざ隠密などと刺繍を入れる必要はない。


「まず隠密ということで外の草むらなどでも隠れやすい緑にしたところ、おしゃれやユグドラシルらしさがどこにもないことに気が付き1番目立つところに刺繍をいれたのですわ」


 隠密は隠れるためのスキルなんだ…目立つようなおしゃれさなどは要らなくないか?

 隠密スキル発動しているときはいいが、解除したらただの変態で捕まったりしないだろうか。


 ……はっ!マリーから逃げきれたとして、可愛いメイドにも逃げられたらどうする!


 いや、その頃に可愛いメイドが居るかはわからないが、逃げられないように普段から男らしさを存分に発揮していこう。

 そうすればいざ領主が全身緑のタイツを着て、股間に隠密と書かれていても息抜きに遊んでいるとしか思われないだろう…多分。


「それより領主様、もう1着試作品を考えたのですが見ていただけませんか?」


「もちろんいいぞ、どれだ?」


 そう言うとエリーが後ろからでかい着ぐるみを抱えて持ってきた。

 まさかとは思うがその着ぐるみが試作品だなんて言わないよな?


「こちらです!」


 そのまさかだった。


「エリー、これは一応うさぎの着ぐるみだよな?怖くて聞きたくない気もするが効果を教えてくれ」


 このユグドラシルの住民は割と動物が好きだったりする。カチューシャの時も嬉々として着けたり、スレイやプニルたちとも交流したりしているのを時々見かける。


 だがさすがに着ぐるみは……


「カチューシャの時より性能を良くしております。超感知といって半径1キロ先までの殺気や音など全てを感知できる効果に、回避の効果を付与してもらっています」


「回避?」


「はい。この着ぐるみの1番懸念するところは普段より動きづらく敵からの攻撃を受けてしまうことです。ですので、予め回避の効果をエリオットさんに重ね付けしてもらうことで回避率100%になり、この着ぐるみを着て敵地に潜り込んだとしても敵の行動を感知でき、攻撃は受けないという素晴らしい性能になっております!」


「お、おお…凄いな」


 本当に1番の懸念はそこかどうか疑問ではあるが回避率100%は凄い。

 これなら俺がこの着ぐるみを着てダンジョンに潜ったとしても攻撃すら受けずに無事だということを意味している。


 ……『領主様、うさぎの着ぐるみでダンジョンアタックか!?』という箱庭新聞のネタになりそうだから遠慮しておくが。


「どうでしょう、こちらを売りに出しても売れるでしょうか?」


「そうだな。見た目はともかく性能は間違いなく素晴らしい。うさぎ愛好家がいるかもしれないし、厨二病シリーズファンもきっといることだろう。試しに何着か作って売ってみてもいいのではないか?」


「ありがとうございます!ところでその厨二病シリーズとはいったい……?」


 おっと、何でもない。気にないでくれ。


 まさか自分が作った作品が、現実世界では厨二病シリーズと呼ばれているなどとはきっと思いもしないだろう。


「あっ、でも忘れていました。この着ぐるみ効果が強すぎて副作用があるんです」


「副作用……?それはまずくないか。効果によっては売れなくなるぞ」


 着た後に体調が悪くなったりするぐらいなら最初からカチューシャでいいってなりそうだしな。


「語尾がぴょんになるっていう副作用なんですけど…」


「それエリオットが面白がって付けただけじゃないだろうな?」



 これが後に現実世界で着ぐるみを着た男たちが語尾にぴょんをつけながら敵地に突っ込むという地獄絵図となり、周りから『ピンクの死神』と恐れられていると知ったのはかなり後になってからだった。


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