ハイエルフからしたら俺は赤子
──パンパカパーン!
このレベルアップの音にもだいぶ慣れてきたと思う。今回は多分建築物が20軒超えたからだ。
▽箱庭レベル4
【エリア】 平原 森林 鉱山 ※解放には100ポイント
【地形編集】
【畑生成】※拡張には100ポイント
今回のレベルアップは鉱山エリアの解放と畑の拡張か。鉱山は嬉しいけど畑は別にだな……スーパーがあるし。
アイちゃんこれって拡張して屋敷の裏じゃなくて他の家に畑を作ることも可能なのかな?
『可能です』
それならいいか。畑は今アルトに任せっきりでこれ以上大きくするのもあれだし、拡張だけしといて誰かが畑作りたいって言ったらエリア選択してそこを畑にしてあげよう。
鉱山は何が採取出来るの?
『最初のレベル1の状態ですと鉄と少量の銀のみです。レベルが上がる事にミスリルやアダマンタイトなどの希少な鉱石も出るようになります』
え、それって控えめに言ってやばくない?
現実世界だとミスリルですら結構貴重で、ダンジョンから見つかったりしたら高値で売れるって言ってた気がする。それが定期的に手に入る箱庭って…いやレベルアップが大変なのかもしれない。うん、きっとそうだろう。考えるのはやめておこう。
鉱山エリアにモンスターは湧くの?
『いいえ、湧きません』
これなら俺でも安全に鉱石を掘りに行けそうだ!いや、俺は家でのんびりしてたいんだった。
まあ、200ポイントで拡張と解放しておこう!
よし、ひとまずこんな所か。教会もアパートも設置し終わったしレベルアップも確認したしそろそろ屋敷に戻ろうかな。住民たちへの説明もそろそろ終わってる時間だろう。
「ここにいたのですね、あまり遠くへ行ってはいけませんよ」
「え?」
振り返るとそこにはハイエルフのエルディンがいた。
「マーサさんから話は聞きましたよ。まだこんなにも赤子同然だというのに貴方がここの領主なのだと。私はとても心配です」
え、今聞き間違えかな?俺赤子扱いされてなかった?
「あ、ああ。エルディンこれからよろしく頼むな。それと俺はもう24なんだが…」
「まだ24ではありませんか。つい先日歩き始めたと言っても過言ではありません。何かあればいつでも私に言うのですよ」
「さすがに過言では!?でも、助かるよ。そういえばエルディンはみんなと一緒のマンションでいいのか?それとも世界樹の近くにするか?」
「そうですね……世界樹の周りにお願いしてもいいでしょうか?その代わりと言ってはあれですが、世界樹の管理は私がしましょう。果実などが採取出来たら蔵に保管しておきます」
さすが大賢者でハイエルフだ、頼みたいことが言わなくてもわかるんだな。いや、おじいちゃんだからなんでもわかるのか?でも実際ハイエルフって何歳ぐらいまで生きるのだろうか…
「私は大賢者ですからね、考えてることが読めるのですよ」
「えっ!?」
やばい!おじいちゃんって言ったの怒られるか?
「嘘ですよ」
このイケメンクソジジイ!赤子だと思ってからかいやがって!
「顔に出てわかりやすいのです、ハイエルフは2000年ぐらいまで生きると言われているので私はちょうど半分ぐらい、人間でいうと40歳ぐらいでしょうか?」
こんなイケメンな40代がいてたまるか!羨ましい!
「ふふ、ハイエルフもエルフも亡くなる数年前から老い始めるのです。だから私はまだまだ現役ですね」
また考えていることがバレて笑われた…
「心を読むのはやめてくれ、ほら一緒に世界樹の所まで行くぞ」
俺たちは移動して元々設置してあった庭付き一軒家を世界樹の近くに設置し直したのだった。
「はぁ、疲れた」
俺はエルディンと別れて1度屋敷に帰宅した。まだまだやることはたくさんあるんだ、あれ?俺スローライフしたいのになんだかんだ忙しいのは気のせいだろうか。
いや、毎日始発終電で会社に行っていた頃に比べればホワイトすぎるぐらいだな。
「ご主人様、団長のジルヴェスターはヴァルグ様と一緒に狩りを、ハンスにはアルトと一緒に屋敷内の雑用などを任せております。今後人が更に増えれば騎士団を作るのもいいかもしれませんね」
セバスがすでに采配をしてくれていたみたいだ、助かる。
「それと田中様とアリアナ様には住民票の作成と今後、住民が増えた時の対応や家の案内を任せております」
うちのセバスが優秀すぎる件について。
「あとはスーパーが設置されたことにより硬貨が必要とのことでしたので既存の住人たちには働きに応じてお給金を渡してあります。今日増えた方についても前払いで払っており、ガンナー様に至っては硬貨よりお酒とのことでしたのでそのように取り計らっております」
……俺もう一生セバスについていく。




