第九十四話 重傷
「大丈夫!」
私は傷だらけで倒れている三人に駆け寄った。
「こんなになるまで痛めつけるなんて」
サラも悲痛な表情を浮かべていた。
「それより何があった?」
私は倒れている一人に訊いた。
彼女は今にも消えそうな声で答えてくれた。
「私たちが待ち合わせ場所に向かう途中・・・突然アンナたちが目の前に現れて・・・そしたらいきなり襲われて・・・」
そこで彼女は気を失ってしまった。
「私、急いでホワイト先生を探してくる」
サラは走っていった。
私はその場所に残る。
ここで私の白魔法を使うべきか・・・。
でもそうしたら私が二色の魔法を使えることがばれてしまう。
それは避けなければならない。
ここは心を鬼にしてでもサラを信じて待つことにしよう。
しばらくしてサラが戻ってきた。隣にはホワイトがいた。
「この子達ね。ひどい傷だわ」
ホワイト先生は白魔法をかけた。
「試合までに間に合いますあか?」
サラが訊いた。
「残念ながら、試合には間に合わないわ。それほど彼女たちは重傷なの。完全に回復するまでには少なくとも一日が必要よ」
「サラどうする?棄権する?」
「いや、私は出る。たとえ二人でも決勝に行くチャンスを捨てたくはない」
「わかった。じゃあ行こう」
私たちは二人で会場へと向かった。




