26 黒龍
ティンバの街まで門を使って転移した後、
山頂目指してひたすらテレポートの繰り返し
だいぶ空気も薄くなってきた頃
ワイバーンに交じってドラゴンも飛んでいるのが見える。
ここのドラゴンは飛行型なのだ。
襲い掛かって来てくれれば撃ち落とすのに
無抵抗な奴はやっぱり攻撃しづらい。
ここからは歩きながら襲われるのを待つか
そう思うも
崩れた山肌が砂利のように足元に転がっていて歩きづらい。
歩きやすそうなところを選んではテレポートして
少し歩くを繰り返して見つけた大きな洞窟。
入り口もとにかく大きい
高さにして10m位はありそうか?
何処からか滝の流れるような音もしている。
それほど深い奥行きは感じないけれど
どうする入ってみるか?
自分に結界を張り恐る恐る入っていく。
奥に行くにつれ滝の音が大きくなる
きっと洞窟内に滝があるのだろう。
暗くなりつつある洞窟内に目を慣らしながら
さらに進んだその先で見つけた大きな影。
「龍だ。」
体長はどのくらいあるのだろう太さは私の身長ほどで、
とぐろを巻くようにしてたたずむその姿はまさに圧巻。
しかしこれほど近づいていると言うのに何の反応もない。
さらに近づいてみると
とぐろを巻いたその体で守るようにして隠された小さく動く影。
龍の子供か?
親龍はすでに息絶えている感じだ。
念のためにリザレクションをかけてみたけど反応がない。
どうしたらいいのだろう?
悩みながら龍の周りを歩き回っていると何やら光る球を見つけた。
これってもしかして龍の宝玉ってやつか?
宝玉を拾い子龍のそばに寄る。
「言葉は分からないだろうがお前私と一緒に来るか?」
そう言って餌になりそうな肉を子龍の傍に出す。
すると子龍の体が青白く光りだした。
いったい何が起こっているのか分からずにいると
子龍が動きその体が宝玉に触れる
するとその瞬間子龍の体が神々しい光に包まれ
見る見るうちに大きくなった。
とは言っても、親龍の三分の一ほどの大きさだったけれど。
そして思念が送られてきた。
「助けてくれて感謝する」
「いえいえどういたしまして、
それでいったい何が起こったのでしょう?」
「お前と契約をした。」
「契約って?」
「お前に力を貸すと言う事だ。」
龍はそう言うといろいろ説明してくれた。
そもそも龍は自分の肉体が滅びる時
新たな生命を産み記憶と力を継承させるそうだ。
その媒体が宝玉だったのだが宝玉が変な方に転がってしまい
力を取り入れることが出来ずに困っていた時に
私が現れたと言う訳だ。
普段はこの辺りを縄張りとして
ドラゴン種の統率やこの山脈地帯の守護をしているので
この地を離れることは出来ない。
なので必要な時に召喚すれば力を貸すという
とってもありがたい話だった。
そのうえ親龍の屍を素材にして持って行って良いと言うし、
龍の加護もくれると言う信じられないほどの好条件。
お礼に私に何かできないかと尋ねると
私の魔力を少しくれと言われた。
何やら私の魔力は特別らしい
時々この地を訪れて少し分ければいいらしい。
早速私の魔力を満足するまで分け与え、
親龍の屍を素材へと分解してしっかりとアイテムポケットに入れ
ステータスを確認してみる。
名前 橘 葵
称号 怒涛の作業師 噂の魔王?
ジョブ 錬金術師★★★9
召喚術師★★★1
格闘家complete
レベル 229
ジョブ候補
固定スキル 生活魔法 鑑定 染色
スキル 栽培★ 調薬★ 鍛冶★ 分解★ 付与★ 製布★ 縫製★
採取★ 精製★ 錬成★ 調合
火魔法★ 水魔法★ 風魔法★ 土魔法★ 雷魔法★
回復魔法★ 間接魔法★ 聖魔法★ 闇魔法★
無属性魔法★ 時空魔法★ 重力魔法★
闘魂★ 格闘術★ 召喚術 精霊契約
加護 龍の加護
ちなみに龍の加護ってどんな効果があるのか聞いてみたら、
なんとレベルやスキルの成長速度が上がるらしい
要するに経験値UPって事ですね、ハイ分かりました。
やっぱりココにきて良かったよ~
龍の鱗や龍の髭、龍の爪に龍の牙などの武器防具素材や
龍の血や龍の内臓などとっても貴重な調合素材も頂けたしと
ホクホクしていると
「そうだ忘れておった、我に名前を授けよ」
「えっ?普通に龍じゃないの?」
「それは名前ではない」
「じゃあ、幻舞なんてどう?
何となくイメージというか思いついただけなんだけど」
「幻舞だな、あい分かったこれからもよろしく頼むぞ」
「こちらこそよろしく、
それでついでに聞きたいことがあるんだけど良い」
「なんでも聞くが良い」
「幻舞の他にどこかの土地を守護している存在っているの?」
「ああ、私を含め5体いる、
ここよりはるか北にフェンリルそして東にアダマンタイマイ
南にフェニックス西にギガンテスアントラーの存在がある。」
「それって会いに行っても大丈夫?」
「どうだろうな、それぞれに考えがあるだろう」
「そっか~、行くだけ行ってみようかな」
「好きにするが良い」
「それから最近この山脈にダンジョンが出来たでしょう
あれの他にこの辺にダンジョンってあるの?」
「未開の森の中央付近に精霊を守護するダンジョンがある」
「精霊を守護するって精霊のダンジョンって事?」
「そうではない、
大精霊ドリアードを守護するために作られたダンジョンだ
最下層にドリアードがいる。」
「大精霊がいるダンジョンってなんか不思議だね
今からちょっと行ってみるよ」
「そうかまたいつでもこの地に訪れると良い」
私は転移門を設置してから洞窟の外に出た。
折角来たのだからやっぱりドラゴン素材も欲しかったのだ。
襲い掛かってくれるドラゴンを探しながら山脈を下りて行った。
読んでくださりありがとうございます。




