24 初唐揚げ
この街へまた来ることもあるかもしれないと
テレポートの拠点門をギルド裏に設置した。
もちろん結界と隠蔽を張り
他の人には分からないようにして。
テレポートは目視できる範囲内を任意での移動も可能だが、
門と門をつないでの空間移動が通常だ。
いわゆるどこ〇も〇アのようなものだ。
今回はゲルもあるし、
時間もあるので小屋までは歩いて帰ることにした。
そして街道設置予定コースが小屋の方角と同じだったので、
小屋の近くまで作業を手伝うことにした。
といっても木を魔法で伐採し
脇に避けて置いていくだけの簡単な作業。
本当は根っこも掘り起こし整地も必要だろうが
そこは作業員の皆さんに頑張ってもらおう
私はあくまでも素材採取のついで
小屋へ帰るまでのついでなのだから。
そんな事を思いながらいざ街道予定地を歩き出してみると、
以外にもその作業は簡単すぎた。
歩きながらでも余裕があったので、
ついでに根っこも掘り起こしておいた。
これで作業員さんたちの作業もだいぶ楽になっただろう。
そうして2日ほどかけて小屋の近くまで歩き、
そこで人知れず森の中に入り
1時間ほどかけて素材採取しながら小屋へとたどり着いた。
「ただいま~」
誰もいないのについ言ってしまう
やっぱりここが私の拠点なんだろうとつくづく思った。
小屋に入り少し落ち着くと
何か美味しいものが食べたくなった。
改めて手持ちの食材を確かめるが
むさ苦しいおやじたちが選んだ食材だけあって
やっぱりかなり適当すぎだ。
受け取った時はいろいろな野菜に感動したが、
小麦粉とか砂糖とかバターとか油とか
もっと応用の利く食材が欲しかったよね。
それともこの世界にはないのだろうか?
そんなことを考えていてふと思いつく
そうだラードだ!
やたら脂身の多い肉があったはず
あの脂を溶かして油にすれば唐揚げが作れる!
粉は芋を乾燥させて粉砕すればいいだろう
ニンニクもあるし生姜もある今はそれ以上の贅沢は言わない。
早速料理を始める。
何気に料理も作業のうちらしく称号のお陰で
元の世界にいた時より
随分と手際よく手早く作ることが出来るようになった。
鍋に肉からそぎ落とした脂身を入れて熱し
徐々にゆっくりと溶かしていく。
その間に鶏肉を一口大に切り
すりおろしたニンニクと生姜を塗し寝かせる。
急いで芋を粉砕し油の様子を見るといい感じに溶けている。
油の温度を確認したら
寝かせていた鶏肉に芋の粉を塗し揚げていく。
揚げている間にキャベツを刻み皿に敷きトマトも切って置く
そして揚がった順に皿に乗せてトマトを飾ったら出来上がり。
「うん、唐揚げだ」
久しぶりに食べた唐揚げ
この世界に来て初めて美味しいものを食べた気がする。
外はサクサク中ジューシー
ふっくら柔らかな揚げ加減ホント感動の美味しさだよ。
油と熱でしなっとなったキャベツも良い感じ
これでマヨネーズなんかがあったなら最高なのに。
夢中になって食べた一人黙々と食べた。
そしてちょっと寂しくなった。
美味しいものは誰かと食べたい何となくそう思った。
そうだ王都にでも行ってみよう。
幸いなことにお金ならたんまり持っている。
いろいろ買いこんで
誰かが作った美味しいものをたらふく食べて
そうして英気を養おう。
次の予定が決まったので、
久しぶりに露天風呂を設置してゆっくりと浸かったのだった。
読んでくださりありがとうございます。
しばらくは1日何度かUPさせて頂きます。




