19 初コンタクト
魔導師のジョブもコンプすべく、
モンスターハウスの入り口付近で
相変わらずの作業攻撃をこなしていた時だった、
突然攻撃を受けた。
気配は感じていたが脅威は感じなかった、
というかスライムだと思っていた。
結界を張っていたお陰もあるが全くのノーダメージ。
振り向くとそこには冒険者らしい5人の人影があった。
この世界へ来て初めて出会う人間だった。
咄嗟に反応できず少し考えたが取り合えず挨拶をした。
「こんにちわ」
しかし言葉が通じないのか相手からの返事がない。
と言うより全員が何やら只ならぬ怯えよう。
どうしようかと思いながらももう一度声をかけてみる。
「え~っと、言葉分かりますか?」
すると冒険者の一人が首を縦に振った。
随分久しぶりの会話に
何を言って良いかが思いつかずにいると冒険者がしゃべった。
「お前が魔王か?」
ちょっと何を言っているのかが分からなかった。
「魔王?」
「そうだ、俺たちはその噂を聞いて討伐に来た。」
冒険者は大分落ち着いてきたらしくスラスラとしゃべりだす。
「魔王ってあの魔族の王様の魔王ですよね、この世界に魔族っているんですか?」
「そう噂されている。」
「取り合えず私は人間ですよ。」
「魔族は人間に化けて生息していると言われている。」
「証明しろと?」
久しぶりの会話だと言うのにまったく楽しくない。
考えてみたら濡れ衣で攻撃されたし、
何より作業の邪魔をされたのが腹立たしくなってきた。
「私は今とても忙しいんです、用がないなら帰ってください。」
「魔王じゃないと言うならその魔力はいったいなんだ!!」
「えっ???」
「お前が今放っているその魔力だ!」
「何と言われても・・・・・」
時間をかけて誤解を解いた。
私は魔力を放出させるだけだったのがいけなかったらしく、
体内にきちんと巡回させ
そして抑える工夫をすれば良いと教わった。
そのお陰もあって空間が歪むほどの魔力の放出は抑えられた。
そして魔力量+の装備を外すことでだいぶ良くなったと言われた。
他にもこの世界での常識やこの国この場所のことなど
少しばかりだったけれど色々と教わった。
お礼に薬やポーションを少しあげた。
冒険者たちはこのダンジョンでレベル上げと素材稼ぎをすると言うので、
ダンジョンの外に拠点用の小屋を作るのを手伝い、
需要があれば薬やポーションを売ることを約束しながら
独りモンスターハウスに戻った。
その後ダンジョンの外は気が付けば似たような冒険者が集まりだし、
少しずつ賑やかになっていたらしい。




