誕生日と万引き
波乱の合コンから数日過ぎ、6月に入った。
暦の上では夏であり、衣替えの時期である。
暗く重い基調だった冬服が衣替えによって軽い爽やかなイメージに変わり気分も軽く感じる。
「むっちゃん見て?スカート少し折って見た。」
「おー、丈が長いスカートより可愛さが倍増するなぁ、」
「むっちゃんはボタンダウンのYシャツかあ、」
「女子と比べて野郎の学生服は華がないよなー、」
「大丈夫だよ。むっちゃん格好良いから。」
そんな感じでキャッキャウフフ・・・と話す・・・・
雨降って地固まるじゃないが、合コンの件からまた仲が深まった気がする。
当日は地獄だったが・・・・
そして、合コンは何故か好評で色々な所から「いつやるの?」「参加希望です・・」
と、お話が来てるが晶子さんからのSTOP命令の為に開催は無理な状態だ。
合コンは晶子の周囲で問題があった為に行っただけであって問題が無ければ開催するつもりはない!!(心の声)
そんな暇あったら晶子さんに膝枕でもしてもらうわ・・・
って事で今家で膝枕してもらっている。
膝枕いいよ膝枕。
上を見上げれば薄いブラウスの中に成長途中の晶子の胸の膨らみが、
頭をずらし横を見てめくれば晶子のパ・・・・が、
寝心地の良さ、頭を撫でてくれる事といい寝心地といい・・・・
うーん、俺ってまったく年上の甲斐性がない・・・・
「あきこー、そ言えばもう誕生日じゃん、約束してた買い物行くかー、」
「そう言えば水着が欲しい!」
「あんま刺激的なのはダメたよー」
「もー!むっちゃんは焼きもち焼きさんだなあ・・」
晶子の膝に顔を埋めてぐりぐりしながら話す。
「こら、制服が皴になる!」
・・・とても幸せを感じる・・・・
もう・・ね、前回の件で凄くヤバさをを感じたから余計にこうなる・・・・
もしも別れてたらこんな事やれないしね、
「競馬の払い戻しまだあるし、今週末行くか、誰か誘う?」
「んーん、2人きりがいいな・・」
「了解。」
最近はバイトを減らした為、比較的晶子との時間が取れる。
バイトは5月末で辞める報告をしたのだが、オーナーからSTOPが掛かった。
「仕事とは報酬以上の仕事をしてこそ仕事だ!」と言うモットーを持つ俺はオーナーから気に入られているのだ。
「お前、月35やるから来年うちに就職しろ」との言葉まで頂いては仕方ない・・・
なので、お手伝い程度で働くことになった。
なお、オーナーには前世でも気に入られてた。
「そう言う考えは社畜の考えだろ?」と思われるかもしれない。
でも違う。全員が全員楽したいばかりだと文明なんて進まない。
会社に100円の利益しかないのに120円の賃金なんか出ないのよ。
楽したいなら売り上げや作業効率を上げて楽できるシステムを作ればいい。
そしてそのシステムを作った人が評価されなきゃどうして社会が楽になるのか?・・・って話。
権利を主張するにはまず義務を励行するべき。
そして他人まで巻き込んで自分を含めて楽をしながら全員が得をする。
これが目標なのよ。
そう言う訳でバイトはは継続・・って訳だ。
「むっちゃん誕プレ何くれるの?]
「うーん、まだ決めてないから現地かな、期待させて悪いけど今色々暇がないのよ・・・」
「大丈夫。むっちゃんが一緒に祝ってくれればそれで・・・」
俺の心と股間が熱くなる・・・・
「晶子・・・」
「むっちゃん駄目だよ、そんな所・・・」
そしてまたまた愛を深めるのであった・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さてさて、またまた週末の若葉駅。
梅雨入り前の暑い日に晶子と待ち合わせ。
若葉駅を「たまり場」にしている先輩たちも「代替わり」で1個上の先輩が多くなり、逆にエアコンでガソリン代が掛かるのか兄貴たちは夕方過ぎにならないと集まって来ない。
今日は駅にいた1個上のフルエアロの130Zに乗った石原さんから声を掛けられた。
「おう、むっちゃん、デートの待ち合わせか?」
「はい、青春っしょ?w」
[若けえっていいなあw」
「でしょw」
って話を返した。
俺はウォッシュジーンズに上が半そでの黒と灰色のローラーっぽいシャツでライダースの長財布でチェーンがじゃらじゃらしている。
腕には50年代っぽいアンティークの銀の時計。
晶子が来た。
「お待たせ!」
晶子は白に水色の横縞のストライプのブラウスに白の膝ちょい下のスカート。
若さを感じながらも清楚な印象を与える感じの服装。
「相変わらず決まってるねえ、」
「むっちゃんもね。」
2人で顔を合わせて笑い合う。
「さて、行こうか。じゃ、先輩また。」
「おー。」
電車の車内は夏らしくエアコンが聞いていて涼しく快適で、見回すと乗客も週末の為かお出かけ仕様な人達が沢山いる。
そんな季節の為か、車内販売のおねえさんもビールの販売で忙しそうである。
「ビールかぁ・・・・」
「むっちゃんは当分ビール禁止だからね(怒」
「反省してます・・・・」
「ふふふ、信じてるから大丈夫だよ。」
「晶子・・」
やべえ、ラブコメ臭が・・・・
列車はA駅に到着。A駅からは私鉄に乗り換えて舟橋市の「るらぽーと」に向かう。
るらぽーとはA県が誇る「日本一のショッピングセンター」と言う鳴り物入りでオープンした施設で、東京から電車で30分弱という至便さもありかなり賑わっている。
服を買うなら大体自分が理想としてるだろう服装に近いものが探せるし、遊ぶ所、食事する場所も選び放題で全部を見るなら1日以上かかる。
「んー、大きいね。」
「其のセリフ違う場所で言ったらエッチに聞こえるよな、」
「むっちゃんはそんなんばっかだね(笑」
「・・・まあ見に行くべ。」
早速施設内を徘徊する・・・
と言っても始めてくる施設(和は初めてではないが記憶がおぼろげ・・)なので「お上りさん」の様に右見て左見て・・って感じになる。
前世であればスマホでチェックだろうけどねえ・・・
今の時代・・・そんな便利な物はない。
ざっくり流しながら良さそげな店を「リアル自分の目ブックマーク」して回る。
晶子さんは前回の2万円の臨時小遣いがあるけど女性の服ってのは結構安くはなく2万円などあっという間に消えたりするので店巡りはは大事だ。
晶子さんは下着の売ってる店を見つけた。
「むっちゃん、ここ見たい!入り口で待ってる?」
「晶子はどうがいい?あっちでカップルもいるが・・・」
「じゃあ来て?」
俺はそう言うのを気にしないタイプなので(ちらちら周り見ないからな、)一緒に入る。
ただ、口を出すと変態なのがばれるから簡単な感想だけを述べる人と化す。
「むっちゃん、こんなのは?」
「色がいいね」
「これは」
「晶子に合いそうで可愛いね」
「むっちゃん感想がなんか無難なのばっか・・・」
「だってよ、”ハァハァ、こっちの方がエロっぽくていいべ・・”とか言ったら嫌でしょ?」
「・・まあね。」
下着は好きなんですよ?大好きって言って良いくらい。
女性の下着は女性を刺身とすれば下着は刺身の「つま」であり、女性をとんかつとすれば下着はとんかつのキャベツのみじん切りであり、女性が花束の薔薇であれば下着は花束のカスミソウなのだ。
なければなんか物足りない。それは主人公しかいないドラマの様に・・・
下着は女性という華をさらに輝かせる・・・・
女性という素敵なメインディッシュをさらに美味しそうにする・・・
そんなアイテムだ。
「ちょっと買ってくる。」
そこで何かをお買い上げした様子。
「あとで見せたげるね、」と、
・・・表で待ってても良かった。
ただ前世よりも若くなってる事で許される面がある訳で、年上な店員や他のお客の目線からすれば「高校生カップルが初々しいわね」位の物。
まさに役得って奴だ。
そんな事をしてる間に時間はあっという間に過ぎる。
「ご飯にしようぜ?」
「うん、おなか空いたね。」
昼食をサラダバーのあるレストランで食べた後、「ブックマーク」の店へ戻って買い物し、最後に店舗内の水着売り場へ向かう。
「あ、晶子、水着代は俺が払う。」
「え?いいの?」
「誕生日プレゼント・・かな?」
と言うことで一緒に付き合う事に、
「むっちゃん、試着するから見て?」
「おー、役得だねえ、」
・・と試着室を前に晶子さんの試着を色々見ます・・が俺な結構NGを出したりもしする。
晶子も際どいのは選ばないけど・・
結局、黒のビキニをご購入。
俺的には「ほかの男の目が・・・」って言ったのだが、
「今日歩いてて一番可愛かった子って思い出せる?」
「お前?」
「・・それ以外・・」
「正直女は見ちゃうけど気にしてない、」
「それと一緒だよ、水着も。よほど過激じゃなければね。」
うーん、仕方ない・・・・
と言う事でご購入。まあ、大人っぽくて似合ってるんだけどねえ、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
買い物も終わり、私鉄の駅に向かい帰路に就く。
釣果はばっちりみたいで晶子も買った紙袋を見て満足そう。
「そだ、むっちゃん、これあげる。」
「・・・何これ・」
「タクティクスの香水。」
「袋入ってないよ?」
「かっぱらって来た♪」
「・・・・・・・・・・・・・・」
あー・・・・この年頃の不良の子ってこう言うの普通なんだよなー・・・・
俺も良く中学の頃やってたわ・・・・そこから窃盗にまでエスカレートしたわ・・・
でもなー・・・・デート&自分の誕生日の買い物に来てこれやられても・・・・・・・
「ごめん、要らない・・・・正直嬉しくない。」
「え?なんで?」
「俺セブンのアルバイトだから・・な、やられる方の気持ちを考えたら無理。」
不良が言うセリフじゃないって言えばそう。
でも、嫌なものは嫌なのだ。
なのでそれからあまり喋らなくなった。
「むっちゃん?」
「うん・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
電車の切符だけは買って渡したけどずっとこんな感じ。
こういう時は何故か時間の経つのが遅い・・・・
ほぼ無言なまま若葉駅に着いた。
別れる前に「じゃあ俺ここで帰るわ。晶子、これあげる・・・・」 と水色の小さい袋をあげた。
ティファニーのリボンの銀の指輪なんだけどな、
色々晶子の友達からサイズ聞いたり膝枕の時に手触ったりして調べたんだけど・・・
なーんだかな・・・・・ちっと冷める・・・
晶子に話しかける。
「晶子と付き合ってもう半年か・・・」
「晶子・・・俺が晶子にあげるこれと晶子が俺にくれようとした万引きした香水ってどっちが相手への気持ちこもってる?」
「俺は自分の努力の結晶で晶子にプレゼント。晶子は盗んだものを俺に・・・か、」
「俺からはそれだけ、じゃあな、」
・・・彼女が万引きをして俺にプレゼント・・・はリアルにありました・・・・




