北風
落葉樹の青葉が紅葉し、その葉がパラパラと落ちて見た目にも寒そうになる季節・・・・
暦はどんどん減って行き、とうとう1986年の最後の1枚を残すのみになっている・・・
そんな中、「自称ヤンキー」の俺はちょっとだけ地味に中ランに若干細めの38センチのボンタンの姿のまま、眼鏡を「クイっ!」とさせ2人の女性の勉強を見ている・・・
一応自分の中では地味な制服・・
たまに勉強を教える事になった。
取り敢えず両人「テスト出る範囲の怪しい箇所」を中心に勉強か・・・
時間ない中で効果上げなら・・得意分野だけ・・かな、
まあ俺の勉強の復讐も兼ねてるんだけどね、
「スイスの有名な湖は?」「レマン湖」。「中東のサウジアラビア近郊の国をひとつ上げなさい。」「オマーン」
「めしべにおしべが受粉して・・・・」
うん、勉強熱心だ。
12月になって、俺は晶子と付き合った。
「晶子、俺と付き合わない?」「やった!!」両手を掴まれてぶんぶんされた・・・・
まっきーにも説明した「・・・諸般の事情がありお付き合いする事になりました・・・・よろしくね?お姉ちゃん♪」
超爆笑されました・・・・・ その後、「うーん、そんな気もしてんだけどね・・・・この子むっちゃんの話ばかりだったんだよ?」
「お姉ちゃん、それ言わないでよ・・・」
「でも、なんで前の彼女・・・・・」「すまん、これはこの場では・・・」晶子の方をちらり見る「そか、ごめん。」
で、「晶子うちの学校来たいって、」「家政科なら勉強しなくても行ける」「あんたそれ聞いたら親泣くよ?」
「そうだ!むっちゃんに教えてもらいな?親は絶対まだ中学生じゃ付き合い許さないし家入れないででしょ?」
「でも、私がむっちゃんから勉強教わる事にして一緒に勉強教われば・・・って訳、」
「すなわち”おうちデート”ですか・・・」策士ですな、
「晶子を大事にして泣かさないでね?」これもすっごい真面目に言われた。
後日、一応、親を納得させるために「これを」持ってきた。「戻って来た中間テスト」である。
【国語:92点 英語:48点(まだまだ発展途上なのです) 理科:82点 社会:98点 数学 76点】
錚々たる成績だ・・まあベルが高くない学校ってのもあるが・・・
「あー、むっちゃん地味に勉強は昔から出来てたよね、特に社会科・・・」
「うん、特に経済は株や資本主義経済と国際社会の流れまである程度の理解済みだ。」株じゃ必須だからね、
晶子が「なんか呪文来た・・・これゲームのリプレイさせる”じゅもん”て奴だよね?」
・・・・秋雄ちゃんちでドラクエでもやってたのか?
一応「小学校、中学校一緒だった、」って言う言葉は大きく、テストの印象も強い為、「じゃあ教えてもらいなさい」・・と言う事になった。
晶子の進路の事で意外と悩んでたのかもね、だから「若校は無理だけど泉美の普通科行きたい」って言わせた。
勉強や仕事、自分の知識や技術を教えるって事は、逆に自分のそれを再確認や反復する事でさ、
逆に自分も勉強になったり今までを反省したりで良い事しきりなんだ。
たまにそう言う事をする事になった。一応晶子には「頑張ったら良い物クリスマスにやるよ」と言っといた。
「え?プレゼントくれるの?」
「俺もそうだけど晶子がクリスマスと正月に彼氏いた方が良いだろ?だから今回のタイミングで付き合うんだよ。」
「むっちゃーーーん・・・愛してるぅ・・・・・・!!」
「俺へのプレゼントは裸にリボン巻いて・・・プレゼントは・・・わ。た・し」でも良いぞ、
・・・真面目に考えやがった・・・・・
「冗談だよ」「冗談か・・・そか、冗談・・・・」「中学生にそれしちゃ流石にまずいだろ・・」
「そだそだ、むっちゃん、1回あれやって?」「あれってセックスか?どんなプレイ・・」
「違うよバカバカ!!」被された・・・
「学校迎え来て!!・・・ホットロードで春山君がやった奴!」
「いや、お前学校前へ高校生がバイクで玄関迎え言ったら確実に内申点下がるでしょうよ?」
「下校時間に学校の近くまで行ってやるよ。」下校時間指定であれば、学校もサボレまい・・ふふふ、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バイクの咆哮音は響く、とても高らかに・・・乗り手を鼓舞するように・・・
CBXはやはり良いバイクだ、だけど、スペアのノーマルタンクセット、揃えるかな?水色/白は族族しててね・・
ちなみに当時の流行じゃないけど、電車に付いてる「吊り輪」とか特急に付いてる「指定席」のサボを付けたりもする。
指定席サボは裏が「自由席」で、彼女がいる場合は「指定席」いない場合は「自由席」になり、ナンバーを付ける場所に付けたりする。
CBXのケツは晶子の指定席かなあ・・・
下校時間となり、学生がたくさん下校している時間に中学生の通学路をバイクで慎重に道を通る。
結構周り見ないで列組むからな・・・・
待ち合わせ場所の学校へ入る交差点の横のバス停にバイクを止める。
「あ、むっちゃーん!!」晶子が来た。
晶子とその友達・・・中には溝口家で見た顔もちらほらいる。
「あ、むっちゃんさん、こんにちわー、」「晶子の友達だねー、どうもねっ!」愛想よく話す。
・・・なんかジト目・・
俺は晶子に来てた「ドカジャン」を着せて半キャップを被せる。
「ちょっと晶子借りるね、」「彼氏のお迎えだからさー、またね、」
なんか晶子が自慢げな気がする・・・
中3とは言え女子だもん、彼氏のお迎えってのは羨ましいだろうし、してもらいたい事の一つだろな、
まあなんとなくは分かる。
今日はバイトも休みだし、勉強もやらない日。
俺の部屋で「今年買ったコタツ」に一緒に入ってる。
4角あるのにその1画に肩を並べて入ってる。
「おー、やっぱコタツいいわぁー」「寒かったねー」
「どれどれ_」って頬に両手を付けて晶子の頬の冷たさを確認する。
そして手を握る。
「晶子の手、冷たいな・・」
「手が冷たい人は、心が温かいんだよ?」
そう言って抱き着いて来た。
そんなどこかで聞いたような事を、晶子は話した。




