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ヤンキーの多い世界に転生・・かと思ったら過去にタイムスリップしただけでした。   作者: ぽるしぇ
高2 秋

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合唱大会

 二学期も始まって早や1ヶ月過ぎ、季節は夏の面影もなくなり秋が深くなって行く。


ああ、夏服の女子が眩しい季節ももう終わりだなあ・・・・


二学期は一年で一番行事が多い。


合唱大会、体育祭、修学旅行、文化祭と続く。そこに中間テストがあるのだから鬼畜だ。


てな訳でまず「合唱大会」なる物が始まる。手か始まった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


俺は歌を唄うのが好きである。


自分の歌を自分で評価する事は出来ないが褒められた事はあるが下手と言われた事がない。


ある意味「前世」で唯一人並み以上に出来ると「自分で思っている」趣味だからだ。


声替わり前に音楽の先生に気に入られ発声練習受けてたからなあ、


某国営放送の画面が映らない時の音楽で小学校のオーケストラが演奏出来た時期(上手くなきゃ駄目)があったんだけど、


うちの小学校何回か演奏してた。それを指導してたのがその先生だからかな?


カラオケボックス草創期の一時間で5000円近く消費した頃、


キャバクラでおねえちゃんに歌をせがまれたあの頃、


ラブホで彼女と一緒に風呂入ってる頃にも歌歌ってた位に好きなのよ、


「その歌○○だよねー」とか他愛ない話しながらね。


そんな事が走馬灯の様に・・・


んでも、ヤンキーの特性でさ、真面目に頑張るのが恥ずかしいって考えがあってね、


挙げ句にクラスの打ち合わせで決まった歌が「背番号のないエース」って歌で全然合唱に合わない。


ちなみにアニメの「タッチ」のエンディングの歌だね。


最初から勝負に負けてる訳だ、エンディングの歌なだけに・・・・


合唱だけに女子の高音部をメインに男子の低音を付ける様な合唱の歌にすりゃいいのにねえ・・・・


ちなみに結果は音楽の先生担任の女子クラスの家政科2-H組の女子クラスがぶっちぎり!


確か「あの素晴らしい愛をもう一度」だったかな?


次位が何故か2-Fのヤンキーだらけの工業科でした。


聞いてても「おおおお!」とは思う位。


後で武藤と清に言ったら担任の松山せんせが「入賞したら皆にカツ丼奢る」って約束してたらしい、


あー、だから入賞決まった時に「うおおおお!」ってなったのか・・・・


あれって先生の給与はボーナスの評価に繋がるのか?


うちの担任は「ジュース1本」だったぞ、


だから「背番号のないエース」なんだよ(笑


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


土曜日の放課後、学校の近くに隠したバイクに千恵を乗せて人の少なくなった海岸町の海に行った。


季節外れの海は夏の賑やかさの面影もなく、俺たちの周りには誰もいない。


打ち付ける波の音だけが響いている。


その波打ち際近く、靴が濡れないぎりぎり近くを二人で歩く。


漫画とかで湘南の海をさ、学生が歩くあれ。


あれに憧れあったのかもね・・・・・・


「制服テートだなあ、」「んだねー、でも夏服てじゃ寒く感じる様になったねー。」


「もう夏服も終わりだけどな・・・・」「冬服は見た目がもさいからねえ」


砂浜とサイクリングロードを区切る座れる段差に海を見ながら二人で座る。


手にはお揃いの缶ジュース。懐かしいスプライトだ。


「あの合唱大会って一体何だろうねー」千恵が言う。


「先生らが飯や物で生徒釣ってやる気出させてるから先生の内申みたいのがあれで決まるんしゃないの?」


「うーん、大人の考えだねー、」


「背番号のないエース・・かぁ・・・悪い歌じゃないんだけどなあ・・・・」


二人立ち上がり、空き缶を捨ててまた波打ち際近くを手を繋いで歩く。


「手汗をかかない良い季節だな(笑」「あんた良く覚えてるね」


「付き合い始めた日の事だから、覚えてるよ・・」


たまに波が「ざざぁーっ」と俺達の進路を塞ぐ様にに近づいて来る。


それを避けつつ手は繋いだまま照れながら、背番号のないエースを口ずさむ。


「ほら、全然悪い歌じゃない。合唱より独唱が合うけどね」


「・・・むっちゃんって歌上手いじゃん・・・」「人前で歌える程じゃないけどな・・・」謙遜しておく。


「んじゃ私だけが聞けるんだね。」「他じゃ歌えんw」


西の空に太陽が沈もうとしており空は茜色が増していく・・・・


「もう日暮れも早くなったね‥‥」





俺たちの話声とと波音だけが秋の夕暮れの海岸にに響いていた・・・・・






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