35話 ある冒険者たちの末路《Un Happy END》
大規模ダンジョン
明らかになる
全貌
朽ちた
未来
夢を見た
冒険者の代償
副官は、一拍と置かずに身を翻して駆けだす。
俺たちも急ぎ合わせ、自然と早駆けの形になった。
風が頬を叩く中、姫騎士が馬上の斥候へ短く問う。
「なぜそこが入り口だとわかったのですか?」
「先に入りこんでいた冒険者の生き残りを保護しました! 現在、我が隊で事情聴取と治療を行っております!」
アフロディーテの視線が鋭く細まる。
「……容態と性別は?」
「性別は女性! かなり精神的に衰弱している模様! もし救助が半刻と遅れていたら精神崩壊を患っていたでしょう!」
馬上のアフロディーテが、唇をきゅっと結んだ。
それは悔しさにも似た表情を孕む。なにかを噛み殺すような沈黙が、一瞬だけ隊全体を覆う。
「――急ぎます」
果敢なひと言とともに、彼女の繰りだされる足がさらに速度を上げた。
花の隊の列がざわりと揺れたかと思うと、蹄鉄を打ち鳴らす1頭が前へ躍りでる。他の騎士たちはなおも整然とした速度を保ち、斥候のみが風を裂いて先導する。
土煙を蹴立て、疾風にたなびく。騎士たちの鎧が微かに軋む。無言の緊張が隊全体を覆う。
「さっき言ってたサイキックフォールって、なんだ? たぶん良くないバステということだけはわかった」
「失敗した冒険者が患う病の総称。とくに全滅できなかったパターンで良くあるヤツ」
ああ、なるほど。
シセルの説明は、ひどく端的だった。
しかし俺が理解するにはそれだけで十分すぎる。
先に入りこんだ冒険者は、失敗したのだ。
そしてダンジョンで命からがら逃げ延びた者たちに、安息など存在しない、後悔など生ぬるい。
待つのは、望まぬ結末と凄惨な末路。己の力量とパーティーの戦力を見誤った結果、陥る。
「先行した部隊が見えてきました!」
馬上の斥候が振り返りざまに声を張る。
次の瞬間。頭のてっぺんから膝下まで血が一気に冷えた。
「っ!」
「これがダンジョンなんですか!?」
俺と勇者ちゃんは、魂を抜かれるが如く、絶句した。
視界の先、爪先の向こう側。草原の地平をスプーンでくり抜かれたかのような巨大クレーターが口を開けていた。
縁には、花の隊と同じ意匠の銀鎧をまとった兵が5、6名ほど。彼女らはなにかを囲むように、槍を地面に突き立てたまま動かない。
その中央に、うずくまる女性の姿が見えてくる。全身を小刻みに震えさせ、頭を抱えるように膝を舐めている。遠目にもただならぬ空気が漂っていた。
クレーターの縁に立っていた兵の1人が足早に近づいてくる。
「保護した女性はこの御方ですね?」
「はい! しかし混濁しているようで、まったく話が通じません!」
槍を抱えた兵たちの間を抜け、姫騎士はうずくまる女性の近くへ進む。
そこにいたのは、冒険者だったはずの女の成れの果てだった。
髪は泥と血で固まり、服は裂けて外套以外なにも身につけていない。さらに鎧も武器も影も形もなく、裸足の足裏は切り傷だらけで土にまみれている。
目は厚ぼったく腫れ、爪の数枚は剥がれ、どこからか据えた異臭漂う。明らかに暴力と過剰な欲望を流しこまれた痕跡だった。
「あの瞳が……まだ、こっちを見てる……たくさん、こっち、見てる見てる見てる……!」
想像に易い。
「足音が、消えない! もう歩けないのに! どこかへ行ってェェェェ!!!」
想像を絶するなにかが彼女を襲ったのだ。
「扉、開いたらまた喰われる! ……光は嘘……闇だけがほんとう……」
そこに意味はない。
「返して……返して……あたしの、なかに入、てこないで……」
あるのは失敗したという現実のみ。
「あの歌が……頭から離れない……やめて……やめて! 止めてとめて聞きたくないの!」
もう彼女は平穏に帰ることは難しい。
「みんな、笑ってた……首だ、け――ンギイイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィイ!!!!!」
甲高い絶叫とともに、女は自分の首を両手で掻きむしりはじめた。
爪なき指が皮膚を滑る。乾いた血や泥がぱらぱらと地面に落ちていく。
「この女性を止めなさい!」
アフロディーテの一喝が鋭く響き渡った。
声の余韻が消えるより早く、斥候部隊の兵たちが女へ殺到する。
槍の柄や腕を絡めて押さえこもうとするも、痩せ細ったはずの体は異様な力で藻掻き、暴れる。
「いやだあ!! いやだいやだいやだ!! ギャ”ギア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!!」
もはや断末魔だ。女は押し倒されててもなお這いずろうとしていた。
そこへアフロディーテが真っ直ぐに歩み寄っていく。
「……。瘴気の根源に喰われてしまったようですね」
腰の小袋から白い粉を掴みとり、女の口元でふっと吹きかけた。
ハーブと薬草の混じった甘い香りが漂い、女は数度むせ返った後、急に力を抜いた。
がくりと項垂れ、荒かった呼吸が徐々に落ち着いていく。
「……鎮静粉。これでしばらくは意識が戻らないはずです」
アフロディーテが短く告げ、兵たちは女を毛布で包みこむ。
さっきまで地面を引っかきつづけていた指先は、すでに血と泥で真っ黒になっていた。
「斥候部隊は彼女の保護と近隣の施設で身体浄化。目覚めても暴れるようであれば拘束しても構いませんが見張りだけは欠かさぬよう」
淡々とした指示だった。
受けた兵たちは、即座に女を馬に乗せて括り付け、颯爽とこの場から去って行く。
決してアフロディーテの感情が消えてしまったわけではない。見送る眼差しには静かな覚悟が秘められている。
「な、ナエ様……いまのって」
背後から、かすかな震えとともに声が漏れた。
振り返ると、勇者ちゃんが俺の後ろに隠れている。身体を小さく縮こませ、青ざめきっている。
「いきなりグロいもん見ちゃったねぇ。初っぱなであれやられちゃうと萎えるでしょ」
「逆にお前は平気なのかよ」
「ん、平気じゃないよ。ただ慣れてるってだけ。毎回、胃のなかにクソが詰まったみたいな気分になる」
シセルと俺たちは、しばらく佇んでいた。
黙って、馬が見えなくなっても、女性の去る方角を見つづけていた。
あれが冒険者にとって日常茶飯事なんて、思いたくない。
「それにしても情報のひとつくらいは引きだしたかったですね」
「いかんせん、あの状態ではなにも得られなかったでしょう。ですから当初の目的通り、我々花の隊で開拓と攻略の両方をこなします」
さすが騎士。あれだけのことがあったのに団結がとれている。
中心にいるのは姫騎士で。補佐するように副官が付き添う。騎士たちもまた整然としながら2人の指示を待つ。
「とはいえダンジョン発生の元凶くらいは知っておきたいですね。この規模ならば歪みの元となる強力な異物か、凶悪な主がいるはずですが……」
副官は吊り上がった眉をひそめ、唇から悩ましさを解く。
鎧をまとっていてもS気のある目鼻立ちが否応なく魅力を漂わせる。
均整のとれた身体つきも美しく、アフロディーテの隣に立っていても目を惹かれるような存在だった。
「しかもこのダンジョンはまるで魔界そのものを移しているかのよう。未知の罠の類いも多でしょうし、探索のみでさえ苦戦を強いられると予想されます」
「それについては織りこみ済みです。なにしろ王都でベテランを名乗る冒険者を連れてきておりますので」
まずは姫騎士が。
しばし遅れてため息交じりに副官もそちらを見る。
美女2人と騎士たちの視線が、1点に集った。
「にひっ♪」
満を持しての登場である。
王都の騎士はいても、王都でベテランを名乗る冒険者は1人しかいない。
「たぶんこれランダムダンジョン系だろ。しかも巨大で突発すぎるし、魔剣とかの遺物が偶然この地に落ちてきて、それを喰った魔物が奥にいるんじゃないか」
「私の出番とらないでぇ!? そんでもって私より上の考察するのやめれぇ!?」
だが原作者を舐めるなよ。
副官は、半泣きになるシセルを無視し、片眉の端をひく、と動かす。
「まさか貴方も冒険者なのですか?」
「え、まあ? いちおうそんなとこです」
「なーーんーーれぇぇーー!? なんれ私の活躍場所とっちゃうのぉぉ!? いまから格好良く元同僚にどや顔するところだったのにぃぃ!?」
出鼻を挫かれたシセルが縋り付いてくる。
だが、今日の俺は少しだけ真剣モードだ。うるさいシセルの頬を押しのけて制したまま応対する。
「少し時間をもらえるのなら可能な限り偵察をしてみます。わかったことは全体で共有しましょうか」
「ナーエーナーエーっ! なんだかんだ頼りになるヤツの称号ほぢがっだのに”ぃ”ぃ”ー!」
「では予想で構わないので敵種のタイプや動向など思いついた事柄をご推察いただけますか? すべてを信用はすることは不可能ですが情報は1つでも多いほうが助かるので」
眼光がキラリと瞬き、まさにエリートって感じだ。
副官に務めるモノといった理路整然とした思考回路をしている。しかも鉄仮面とかがサブタイトルにつくタイプ。
許諾を得た俺は、縁からダンジョンを見下ろす。と、手をOKサインにしてから片目で覗きこむ。
「《遠視》」
なにも珍しくはないスキルだった。
ただ指の輪に遠方の景色を映すだけの簡素なスキル。
ごく平凡な初心者御用達、この間たまたま4個くらいでた。
「(40キロ制限のついたアスファルトに道路標識、クマ注意の看板、ゲルニカっぽい絵、ステンドグラス、変な植物、イス……予想通りバグのバーゲンセールだな)」
網膜を通して視界いっぱいに混沌が映しだされていく。
剣や槍が魔方陣を抱えながら空を飛翔する。内蔵剥きだしの魔物が共食いしている。
それくらいならまだ優しい。肉のなる植物や湯気立つ茶色の毒々しい泉まで。なにからなにまでフザケテやがる。
「(ん?)」
あれは。思わず口が言葉を紡いだ。
副官は異変を見逃さず、俺の隣にきて踵を揃える。
「なにかわかったのですか?」
その問いに、俺は遠視をといて副官のほうへ見た。
たぶん、いや、間違いない。この領域の支配者の名は。
「……グレーターデーモンだ。牛頭馬頭の模様がそこら中にあるから十中八九だろう」
「グレーターデーモンですって!? ここのヌシは悪魔族のなかでも最頂点に君臨する絶対支配者だというのですか!?」
説明ご苦労。
大物の名がよほど大物の名が予想外だったらしい。
副官の鉄仮面が一瞬のうちにして剥がれ、驚愕の表情へと塗りつぶされる。
ざわっ、と。花の隊もまた全体が揺れた。
「グレーターデーモンですって!?」
「冗談でしょう? 書物にしか描かれていないほど、魔物のなかでもかなりの希少種よ……」
声を潜めながらも、明らかな怯えが滲みでる。
「もし相手が本当にグレーターデーモンならこの人数で制圧するのは相当難しいはず」
「でも命令は受けてる……引き返せば軍規違反にならずとも花の隊の名誉は失墜する」
「……でもそんなものをこの少数で相手にして、生きて帰れると思う?」
騎士たちの握る槍が、かすかに震えていた。
無駄口ひとつ叩かない忠義に重い面々が、小声で必死に不安を吐きだしていた。
しかしそんななかでさえ姫騎士は臆す表情を微塵も見せず。
「よろしければその帰結に行き着いた理由をお聞かせ願えますか」
浮き足立つ兵が、その声だけで一斉に静まりかえる。
威光。まるで勇敢な彼女に当てられたかのような。信頼が見てとれた。
「そうだな、まず……」
そこから俺の知りうる情報を明かしていく。
気づいたのは、魔法陣の模様と、クレーター内の魔物の種族だった。
至る所に牛頭馬頭の模様が描かれており、発生している魔物がすべて悪魔で統一されている。
しかもクレーターのなかには、悪魔が群れを成すように混生していた。悪魔族は個体が凶悪なため統率などとらず各々に領地をもつ生き物のはず。
「………………」
こくり、こくり。姫騎士は頁を読み解くように俺の声に耳を傾けつづけていた。
そして俺が語り終えると、彼女もまた閉ざしていた桃色の唇を開く。
「つまり……ここにはそれらすべてを束ねられるだけの凶悪な頂点存在がいる。ということですね?」
「ああ。それに加えてさっきの女の人が生きていたという点もだいぶエグいぞ」
「……?」
再び姫騎士の口が固く閉ざされた。
シセルや勇者ちゃん、騎士たちもまた、固唾を呑んで俺を見つめていた。
だから俺は、ひと呼吸ほど間を置いてからゆっくりと語りはじめる。
「あの女の人の腹を見ただろう?」
「え、ええ。酷く痩せていましたし痣もありました。ですが、それがなにか?」
「暴行のあとがあった。にもかかわらず経産婦じゃなかった」
おそらくここにいる全員が確認していただろう。
暴行の跡。腹のなかにいらぬ生が宿っていないか、と。
事実、俺もそうだった。ほぼ無意識に性的な被害の跡を追ってしまっていた。
「妊娠をした直後なら女性の腹は皮が伸びている。中身が入っていたなら膨らんでいる。でもあの女性はそのどちらでもない」
「っ……失礼しました。つづけてください」
肌を刺すような冷えた空気が、嫌な流れかたをしていた。
無言で、それ以上語らないでほしいと言っているような、悍ましい流れ。
俺だって別に追い詰めたいわけじゃない。でも、わかってしまったから伝えねばならない。
「あの子はクレーターから脱出できるような精神状態じゃなかった。その上、人の情に訴えかけられるギリギリのラインを保っていたのも、気にくわない」
「……それで?」
「たぶん、外から新しい獲物を呼び寄せるための撒き餌だ。それだけ頭の切れる悪魔を俺は1体しか知らない」
ざわ、と。戦慄の旋律が聞こえるかのような衝撃が奔った。
歯を強く軋ませる音や、誰かが喉を鳴らした音さえ、やけに大きく響く。
騎士の2人が、鎧越しにもわかるほど肩を震わせ、押し殺した悲鳴を漏らす。
「そ……そんな残忍なっ」
別の騎士も唇の端を引きつらせていた。
握った槍の先が怯えではない、強い激情のようなものによって揺れている。
だが、その戦慄の只中で、姫騎士はゆっくりと息を吐き、俺を見据えた。
「やはり、貴方を連れてきたのは正解でした。もしかしたらこれは運命なのかもしれません。運命が私をナエ様のもとへ導いてくださったのです」
歌うように紡ぐ、花が綻ぶように微笑む。
血の気を失った騎士たちの中で、咲き誇る。たおやかな笑顔だけが異質で、底知れない光を帯びていた。
まるで恐怖など存在しないかのよう。無垢ではない、むしろ無謀な戦を愉しんでいるように思えてくる。
「では、参りましょう」
姫騎士は微笑みをたたえたまま、わずかに顎を上げた。
安らかな瞳は、恐怖に怯える部下たちを射抜く。
胸の奥に冷水を流しこむような凛とした響きをもって告げる。
「これよりダンジョンの主をグレーターデーモンと仮定! 我が騎士の御霊に賭けてでも、全身全霊をもって、この討伐任務を完遂する!」
彼女の声は、剣の刃より鋭く、炎よりも熱かった。
騎士たちは一斉に背筋を伸ばし、鎧が打ち合う硬質な音が重なる。
「──はっ!」
花の隊は瞬時に整列し、戦の空気が場に満ちた。
さっきまで押し寄せていた戦慄の波は、いつしか士気という名の炎へと姿を変える。
それを焚きつけたのは、目の前で笑うこの姫騎士。彼女こそ恐怖をも味方に変える、戦場の花だった。
どちらが呼び寄せられたのか、どちらもが引き合ってしまったのか、創造者の俺でさえ完璧な正答をもたない。
「(アフロディーテ・エロイーズ・サクラミアとグレーターデーモン? これは本当に偶然なのか?)」
だが、その魔物は、記憶に固く結びついている。
なぜなら別次元で姫騎士アフロディーテを終わらせる魔物と同じ名だったから。
「ナエ様行きましょう!!」
思考していると、触れられていないのに背が叩かれた。
振り返れば勇者ちゃんが鼻息荒く佇んでいる。
「……いまの話聞いて怖くなかったの?」
「怖いですっ!! ですがさっきのお話しを聞いて引くことはままなりませんっ!! 絶対にそのヒドい魔物を倒してこれ以上の被害を減らしてみせますっ!!」
勇者見参。
もし彼女に本来の力が備わっていたらそんな感じだったかもしれない。
つづけて俺の背がぱぁん、と。景気よさを通り越した強さでひっ叩かれた。
「私の仕事とったことはひとまず置いといてあげる! でもここからエリート冒険者としての本領発揮させてもらうんだから!」
「いって……オモックソ八つ当たりしてるヤツがなに言ってんだ……」
「ナエナエっちとアフロディーテを巡り合わせたのもこの私なわけ! つまりナエナエっちの功績の半分はこの私のものってことになるってこと忘れるんじゃないわよ!」
見事な横暴だった。
立ち直ったというより、反発に近いか。どうやら俺に仕事をとられたことで、エリート冒険者としてのプライドに傷がついたようだ。
シセルは、仁王立ちをしながら、俺に明確な敵対心を滾らせている。
「(やれやれ、どうしたものかな。またダークマターレベルの強敵とか笑えん)」
俺は、腰の鞘刀を握りしめた。
間違いなくこれは、レベル10くらいの冒険じゃ済まない。
RPGならほぼ終盤。40か50くらいの死闘。
「(こちとら2週目じゃねぇんだぞ……なのに序盤からガチハードなランディング求めてきやがる)」
修正しなければならない。
この狂った世界の大改革を、この手で。
「ここでまずアフロディーテの因縁を断ち切れってことかよ」
俄然、悪くない。
だってそれは俺の望んだ欲望の世界だ。
しかもこの任務が終われば、2つ。解決する可能性だって見えている。
「よしっ! ここなら魔物が入れ食いだ! 狩って狩って狩りまくるぞ!」
「おーっ! がんばりますよーっ!」
「ねねねっ!? このチームリーダーって私でいいんだよね!? なんで無視すんの!?」
バッドエンドがアンハッピーエンドくらいになるかもしれない。
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最後までご覧いただきありがとうございました!!!