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エラリア:300年の虚無を経て、ゼロから歩む人生  作者: interwal228


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第12章:獣の腸を進む道

# 第12章:獣の腸を進む道


さらに2週間が過ぎた。生活の規則は変わらない――ただ、吐き気がするほどに慣れきってしまっただけだった。2、3日おきに房の扉が軋みを上げて開き、処刑人がエリアンを引きずり出して拷問台に載せた。


*(またあのクソッタレな肉挽き器か)*。背中や手首の新しいケロイドが、粗野な鉄の鎖に引かれて石畳を引きずられる前から疼き始めるのを感じながら、ケイルは冷徹にそう思考した。


ドレイヴンとその処刑人は、頑なに築かれたその呪われた壁を何とか打ち破ろうと狂ったように暴れ回っていた。顔をめちゃくちゃに傷つけられた8歳の少年は、奴らが望むような悲鳴を上げることを頑として拒絶し続けた。爪床の残骸を引き剥がす赤熱したペンチも、太腿の筋肉に突き刺さる錆びた針も、新鮮な傷口に注ぎ込まれる刺激的な塩酸溶液も、彼を屈服させることはできなかった。ケイルはただこの器の知覚を遮断し、自分自身を傍観者へと変えていったのだ。*(折れよ、クソ野郎ども、好きに切り刻め。これはただの肉の塊だ、俺自身じゃない)*。錬金術の毒「アゴニー」によって肉体が痙攣している間も、彼の内なる声はそう囁き続けていた。


だが、今日は勝手が違った。血まみれになり、半裸のまま、すっかり燃え尽きたようになって藁の上に放り投げられたエリアンだったが、今日の拷問の後、扉は二重にかぎが掛けられることはなかった。


やってきたのは首席看守だった――鼻の曲がった大柄で髭面のクソ野郎で、鎖帷子の上に脂ぎった革のベストを着込み、安い酒と汗の悪臭をぷんぷんと放っていた。その傍らには、錆びた重い鎖の束を持った痩せこけた巨漢が控えている。


「毒や独房はもう十分だ」髭面の男が唸り声を上げ、エリアンの頭のすぐ傍の汚れた床にドロリとした唾を吐き捨てた。「旦那がおめぇに飯代を稼いで もらうってよ。この頑固なガキはまだ息をしてるんだ、藁の上でくたばるより、雑役で働き詰めにされて死ね。あの化け物を立たせろ」


容赦はなかった。巨漢男が鉄の首輪と足枷を荒々しく引っ張り、エリアンを震え、折れそうな両足で無理やり立たせた。手首と足首の抑制の鉄が新鮮な潰瘍に食い込み、骨に達するほどの激痛が走ったが、少年は声を一切漏らさなかった。ただ、その完全なまでの冷たさと虚無を湛えた薄灰色の瞳に、死の影を帯びた決意の光がかすかに揺らめいただけだった。


彼は外へと引きずられていった。


独房からドレイヴンの屋敷の深部へと続く道は、まるで巨大で腐り果てた怪物の腸の中を歩いているかのようだった。最初は湿った岩肌を直接くり抜いた狭いトンネルを進み、壁からは油じみたネバネバした湿気が滲み出ていた。やがて道は分かれている。エリアンは、頑丈な鉄で補強された重い木製の扉にいくつもの閂(かんぬき)が下ろされているのに気づいた――その向こうからは、くぐもったヒステリックな女のすすり泣きや、酔っ払った下劣な笑い声、石床に生肉が打ちつけられるような卑劣な水音が漏れ聞こえていた。下層の閉ざされた区画では、バロンとその客人たちが奴隷の女たちや慰みものの少年たちを玩具にし、生きた人間を用済みのごみのように消費していたのだ。


もう少し進むと、道は横道の錬金術実験室へと続いており、そこからは硫黄や焦げた獣毛、化学薬品の耐え難い悪臭が漂ってきた。


やがて彼らはさらに下へと降りていき、巨大な地下の採掘場――屋敷の石切り場へと辿り着いた。


ここりの空気は濃く、重く、息が詰まるほどだった。石炭の粉塵、松明の刺激的な煙、排泄物と汗と血の臭いが染み付いている。黄色く煤けた松明の光が揺らめくこの石の檻の中で、数百人もの奴隷たち――痩せ衰えた人間や、背中を丸めた亜人、傷だらけのオークたちが壁際に群がり、重いツルハシの鈍い打撃音と金属の擦れ合う音を地下のドームに響かせながら働かされていた。


*(これが、このクソッタレな世界の底か)*。この強制収容所を見渡しつつ、ケイルは冷ややかで毒のある思考を巡らせた。


周囲では野蛮な悪夢が繰り広げられていた。通路から少し離れた場所で、骸骨のように痩せこけた人間と、頑健なドワーフの2人の奴隷が、泥まみれになりながら床に転がっていた半腐れの硬いパンの切れ端を巡って、獣のように必死で殴り合っていた。彼らは容赦なくお互いの顔面を拳で殴りつけ、目を引っ掻き合い、荒い息を吐きながら歯で衣服を引き裂き、完全に狂乱した獣と化していた。他の囚人たちは振り返りもしない――誰もが生き残ることで手一杯だったのだ。


棘のついた鞭を持った2人の看守がすぐ近くに立ち、その醜い争いをニヤニヤと眺めていた。そのうちのひとりが旨そうに唾を吐きかけ、哄笑しながら乱闘する者たちの背中へと鞭を振り下ろし、肉を裂いた:


「おい、面の皮を閉じろ、ウジ虫どもが! 食い物だと? このクズ野郎どもが! 両方くたばりたくなかったら、さっさと働きやがれ!」


別の奴隷が、巨大な岩の塊の重さに耐えかねて通路の真ん中に膝から崩れ落ち、バケツをとり落とした。重い岩が男の足を押し潰す。男が激痛に吠え声を上げたが、看守は歩調を緩めることすらなかった。男に歩み寄ると、躊躇いもなく重い鉄の斧を振り下ろし、その首をはね飛ばした。低く下品な笑い声が漏れる。胴体が血を噴き出しながら泥の中に倒れ込み、もうひとりの警備兵が即座にその死体を足首を掴んで引きずり、ネズミどもが集まる深い汚水溝へと投げ捨てた。


「おい、新入り!」看守のひとりが、エリアンの背中を槍の石突で荒々しく突き飛ばし、思考の海から引き戻した。「お前の寝床はここだ。岩の破片を運び、一番奥の区画から排泄物を掻き出すんだ。一言でも余計な口を利いてみろ、あの溝の肉片より早くくたばせてやるからな!」


エリアンは、石炭の破片が散らばる冷たい石床の上、重い錆びついた二プード(約32キロ)の石車の手前に投げ飛ばされた。手足の鎖が不気味な音を立てて鳴り響く。


ケイルは血に染まった歯茎を食いしばりながら、ゆっくりと立ち上がった。その顔は無機質な冷酷さの仮面を被っていたが、8歳の少年の内側では、冷たく計算された炎が燃え盛っていた。爪のない指先が地獄のように焼け焦げ、抑制の鉄が関節を締め付けていたが、彼はすでに重要な事実を悟っていた。


*(生き延びろ。耐え抜け。すべての顔を、すべての鎖を、このクズ野郎どもの面構えをすべて記憶しろ)*。ケイルの頭の中でそう響き渡った。


彼は両手で手車の冷たく汚れた鉄を掴んだ。ゲームは始まったのだ。この地下の地獄は、いつの日か自身の血の海に溺れることになる。

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