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王妃?え、時代は騎士でしょ!  作者: 吉那 薫
28/43

28.誕生日です

いやー、今日で私もやっと10歳だよ。

もう朝からお風呂とマッサージのエンドレスだよ。

貴族ってみんなこうなのかな。

私の家だけだったらほんと怒るからね。

お風呂は一回で十分だし、マッサージとかそんなにやっても変わらないって。


「お嬢様、今朝早くにグレイス・マカダミア様よりドレスが届きましたので、本日そちらをお召しになるのはいかがでしょう」

「ほんと!嬉しいなぁ…ん?」

おやま。

ミス・グレーのドレスだから、てっきりいつも通りセパレートとか戦闘用かなと思ってたんだけど…。

これって、どっからどうみても普通のドレスだ。

ま、せっかくのプレゼントだしこれにしようかな。


薄いグリーンでお花が散りばめてある可愛らしいものだ。

靴も膝下まで伸びる薔薇が足に巻きついて見えるお洒落なヒール。

「リリー!誕生日おめでとう」

「お兄様、もう急に入ってきて私が着替えていたらどうするつもりだったのです」

「大丈夫、ドアの外でタイミングをちゃんと見計らってから入ってきたから」

お兄様、それは一歩間違えると変態です。

お兄様の顔だから、兄弟だから許されるですよ。

「それにしてもドアを開けた瞬間、森の妖精がいるのかと思ったよ」

「ふふっ、ありがとうございます」


「はい、これは僕からだよ」

髪を結ぶリボンだ。

かわいい。

これなら、普段から使えるっ。

「お兄様、ありがとうございます!」

ほのぼのとした会話の後、私たちは会場に向かった。


軽くみんなの前で挨拶をした。

さすがに緊張した。

でも話し終わった後、父が頭を撫でたくれたので失敗はしてないと思う。


「リリー様っ、お誕生日おめでとうございます!プレゼントは普段から使えるものが良いと思い、最近隣国から輸入したクナイというものです」

「あ、ありがとうキャシー様。大切に使いますわね」

忍者だよね?

絶対隣国に忍者いるよね。

クナイて…あと普段から使えるものとして、誕プレで渡すものじゃないよきっと。

ま、ありがたく使うけどさ。


「おーいっ、リリアナ嬢!誕生日おめでとう!」

「ニノラス様、ありがとうございます」

「今日はな、友達の少ないリリアナ嬢に紹介したい奴がいるんだっ」

あいかわず失礼な奴だな。

これで悪気がないんだから怖いよ。

「ま、まぁ。ありがとうございます」


そう言ってニノラスの後ろに控えていた令嬢が前に出る。

…うそだろ。

いや、誰か嘘だと言って。

「お誕生日おめでとうございます、リリアナ・クロノス様。ルルビア・マイハードでございます、以後お見知り置きを」

いったい誰を紹介してくれてんだニノラスゥゥゥ。

もうストーリーめちゃくちゃだよ。

もともとめちゃくちゃだけどさっ。

「は、初めてまして。こちらこそ、どうぞよろしくお願いします」

うっはぁ。

よろしくしたくねぇなぁ。


「…クロノス様、よろしければ2人でお話ししませんか?私、以前からクロノス様に興味がありまして、お話してみたいなと思っておりましたの」

「も、もちろんよろしくてよ」

やだぁぁぁぁぁぁぉ。

よろしくないよ、ちっとも。

ニノラスめ、あんたは犬じゃなくて、鳥だったよ!

それも不幸を運んでくるなっ。

とりあえず、なんで私がヒロインに呼び出し喰らわなきゃ行けないわけよ。

ほんと誰か私と変わって。

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