第9話 俺って結構凄い人
主人公が自分の正体に気がつきます。
本編で説明されていない国や種族などは後々説明文を投稿させていただきます。
「ちょっと、待ってくださいお母様。今の話本当ですか?」
「ええ、本当よ。」
今俺はステラから真実を告げられていた。
それはもう到底信じられる話ではなかった。
だって話がぶっ飛びすぎてるもん。
「・・・で本当に僕はそのリヒテットシュタイン王国の王子様なわけなんですか。」
「ええ、正確には王位継承権あった王子アランの息子って話だけど。」
「つまり、お父様は王位継承権があったのにも関わらず出奔し、
行方を晦ましため弟のステインさんが王様になられた。
でも、ステインさんのお子さん達は皆が皆出来が悪く、
親の権力を自分の物だと思い込んで好き勝手しているため困っていた。
そこに、兄が子を持ったという話を聞き、
ぜひ一度整理が付いたら此方に養子として寄越してくれと仰ってきた。
それは子供達に自分の位を脅かす標的を与え、
奮起させるための起爆剤として呼ばれたということ。
そこで困ったお母様は僕に何とか自分の身を守れる位には
自立させてからステインさんに気づかれずに外の世界を自由に生きてもらいたかった。
そしてお父様はそれには反対でなるべくなら裕福な暮らしをさせてやりたいと僕がある程度
自分を守れるようになったら王国に渡すつもりだった。
そしてこの周りに人がいないのはそもそも誰も来れない場所を選んだからで、
スーベルおじさん達は監視の人達で月に何回か様子を見に来ていた。
そしてお母様達が此処二年間で時々出かけていたのは、王宮に呼ばれていたから。
そしてメイドのアリシアさんはお父様が出奔した際一緒に王宮を出た側近の一人だと。
話を端折るとこんな感じですね。」
「そ、そうね。大体あってるわ。」
「はぁー、通りで今まで僕が外に出たいと思ったたび止められるわけですね。」
「でも、アーちゃんには後9年はこの屋敷にいて欲しいの。」
「それはまたどうして?」
「子供が成人として認められるのが15歳だからよ。
だから9年たったらこの家を出て自由に何処へでも行っていいわよ。
私達は大丈夫だから。」
「ちょっと待った。聞き捨てならない話だな。」
ドアが開き、アランがかなり怖い形相で入ってきた。
今の話を立ち聞きしていたのかもしれない、趣味の悪い奴だな。
「アーサーは養子に行った方が幸せになれる。裕福な暮らし、贅の限りを尽くした暮らしが出来る。
それに旅に出るわけではないのだから、いつでも会える。
ステインも王宮で暮らす事を許可してくれた。」
「でも、それじゃアーちゃんの意思はどうなるの?決まった道を歩かせるなんてそんなの酷いわ。」
「時には、道を示してやらねば前に進めない時だってある。それが親のするべき行動だ。」
う~ん、あのね、お二人さん。言ってる事は二人とも正しいと思うんだ。
時には道を示してやる事も大切な事だと思うし、
子供を自由にしてやりたいって事も親としてはすばらしい事なのかもしれない。
アランもきっと自分が出奔してひもじい思いを経験してるから俺にそうなって欲しくないのだと思う。
ステラもきっと縛られた生活をして嫌になって出奔した経験から俺に言っているのだろう。
ん?二人とも出奔してんじゃん。
ま、そんなことはいいとして一番大事な事を忘れておられる。
「あの、僕の意見はどうなるのでしょう?」
まあ、此処は俺がいた世界とは違うから何でも親が
決めてしまうのかもしれないが多少話を聞いてくれてもいいだろう。
ましてや、俺はまだ6歳の子供。
そこんとこ理解しないと二人目からはきついぜお二人さん。
「そうだったな、アーサー。お前はどうしたい?」
「そうね、アーちゃんの人生だものね。」
どうやら二人とも物分りはよさそうだな。
「僕がいうのもなんですが、僕はお母様にもお父様にも迷惑を掛けたくありません。
出来ればお母様の言う事もお父様の言う事も
聞いてあげたい。そこで一つ提案なのですが、よろしいでしょうか?」
俺は二人の顔を見て、頷くのを待ってから話を再開した。
「僕の提案というのは、二人の意見を叶えることが出来るものだと思います。
僕自身も出来ればそうしたいと思っております。
まず、9年後に王国に行くという話しですが、これは喜んでお引き受けしましょう。
そも、そも僕が行かなかった場合お父様の立場も危ういですし、
個人が国相手に勝てるとも思いません。」
俺の言葉に二人とも図星を指された顔をしていた。
その後、アランは悔しい様な、安堵のような表情を浮かべていた。
そして俺は話続ける。
「私自身も王子というのには満更でもないので歓迎です。
そしてお母様の提案された自由に世界を回るのもやってみたいと思っておりました。」
その言葉にステラは目を輝かせ、反対にアランはどんよりと落ち込んでしまった。
俺、二人のお願い叶えるって言ったよね?
「なので、私は今日から世界に旅立ち9年間外の世界を堪能した後、此処に戻ってきます。
それまでは、スーベルおじさんはなんとか―――」
「「却下だ(です)!!」」
すげー、完璧にハモったよ。
で、何だ、何でダメなんだ?
いい案じゃないか。
「何故自分の意見が通らないのか分からない、といった顔だな。」
「いい、アーちゃん。貴方はいくら天才で、大人びていてもまだ6歳なの。
そのことを忘れないで。貴方はまだ可愛くて、可愛くて、しょうがない私達の大切な子供なの。
いくらなんでもそんな年で外に放りだすわけにはいかないわ。」
「その通りだアーサー。俺なんかお前が成長して外に出てるのだって心配なんだからな。
それを6歳で、なんて到底任せられるわけないだろ。」
あちゃー、しまった。余りにも壮大なお話に完全に俺の事、失念してたわ。
確かに6歳の子供を外の世界にポイできる親はそうそういないわな。
でも、俺もそろそろ外の世界行きたいし・・・もうちょっと踏ん張ってみるか。
ダメだったら、ダメだったで大人しく待って王国に行くとしよう。
「で、では護衛付きという条件ならダメでしょうか?
僕としては何人でも構いませんので・・・」
チラ、チラ
上目遣いでの、潤る潤るな瞳攻撃。
こいつ等は俺のふてぶてしい態度とこの攻撃によって幾度となく撃破されてきた。
今回は余り期待できそうにないけど・・・どうかな?
「ま、まあ、護衛付きっていう条件ならいいと思うますよ。」
効果は覿面のようだ!!
頬を若干染めて、時折チラチラと此方を見てくるあの仕草。
間違いない撃破された時のパターン2だ。
「お、おい!何を言っているそんな危ない事を許可できるわけが・・・」
「アラン。貴方の弟に頼んで選りすぐりの側近と騎士を数人つけて貰いましょう。」
「それくらいならやってくれるかもしれんが、だが、しかし・・・」
「そうだわ!私達がついていけばいいのよ!」
え、ありなんすか、それ。
じゃあ、話し合いの意味なくね?
「それは出来ん。私達はこの地を離れるわけにはいかんのだ。」
ですよねー、てか、離れるわけには行かないってどうゆう事?
「隣国との緊張状態が続いたままだ。もしかしたらステインに呼ばれるかもしれん。
それにステラも俺も兵士達に教える訓練課程の授業を終了していない。
もし、それを放り出せばそれこそステインは俺達を許さないだろう。」
戦争が近いって事?それに訓練課程って・・・ただ王宮に行き来してたわけじゃないのね。
まあ、内の両親は最強ですし、是が非でも教えを請いたのは分かる。
俺だってこんな短い期間でこんなにも強く慣れたしな。
それにしても、パパンいや、アランは弟の事が心配なんだな。
そりゃ自分が出奔したせいでめんどくさい王様なんて
仕事押し付けちゃった罪悪感とかもあるだろうしね。
「そ、そうだったわね。」
おい、おい今思ったけど子供の前で話すような話かこれ。
信用されてるって思えば気も楽になるけど。
「ま、とりあえず護衛付きだったらいいだろう。ステインにすぐに手配してもらおう。
強気で行けばいい部下達を残らず護衛に回せるかもしれんしな。」
「そうね」
「話は決まった。アーサーの意見を採用しよう。
ただし危ない目に遭ったり、帰りたいと思った時はすぐに帰って来るんだぞ、いいな。」
「はい、お父様、お母様。僕のために色々考えてくださりありがとうございます。」
俺は自分が出来る精一杯の笑顔で微笑んだ。
両親二人とも顔を真っ赤にしていた様子から俺の笑顔にはそうとうな破壊力があると思われる。
今後何かに使う機会があるかもしれないから覚えておこう。
こうして俺の今後の方針が決まったいよいよ近日中には世界を見て回ることができそうだ。
俺的には強いキャラとの遭遇を期待している。
(あ、なんかゲームしたいって気持ちが薄れてきたような気がする。
やばい、早くゲームをしなくては・・・)
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