第11話「虐めに対する防衛中篇」
さて?麗治の作戦とは?
『・・・という作戦だ』
昨日麗治は全員に作戦を伝え決行は明日と言った。
そして、その日が来た・・・。
都葉沙の教室。
そこでは都葉沙とはじめがいる。
どうやらはじめが恐ろしくて周りの女子は手を出せないようだ。
「ごめんなさい、ちょっとトイレに・・」
「御意、ここで待とう」
すぐに女子の目が光る。
女子トイレ。
「ガチャッ」
トイレのドアが閉まる音を確かめ女子たちがバケツに水をいれる。
閉まっているドアは1つ、
つまり都葉沙一人。
「バッシャアーン!!」
案の定水を上からかける。
「クスクスクス」
「どう?頭冷えた〜?」
いじめ成功とたかをくくっている女子は次の衝撃な場面にあいた口が塞がらなかった。
「ガチャッ」
「何のつもりですの?私に何かうらみでも?」
出てきたのは、西条花鈴、びしょ濡れで怒った顔をしている。
無論、学園の長の娘であり、財力、地位のあるお嬢様をこんなにさせたのでは、
「ち!ちがうんです!!私たちは!!」
言い訳も効く筈がない。
「あら?何か理由でも?もっとも、お父様にこの事を言えばあなた方は即退学ですわ」
「い、いえ、その・・」
まさかここでいじめていたと言えば更にまずい事になる。
都葉沙のせいだと濡れ衣を着せるにも本人がいない。
「その・・、これは」
「もういいですわ、こんなにお人がいるのに誰一人として答えれないなんて、でも、わたしも鬼ではありませんわ、一応、この事を黙ってあげますわ」
「あ、ありがとうございます!」
《第一作戦!クリアですわ!》
《そうですね!ご苦労様です姉さん!》
女子たちが外へ出たのを見計らい超小型のピアス型無線機で悠里と連絡をとる花鈴。
「もう大丈夫ですわ都葉沙さん」
そう呼びかけると、
掃除道具入れのドアが開く。
そう、もともとダミーの花鈴をわざと狙わせ、
盲点である掃除道具入れに都葉沙を隠す作戦。
はじめはあくまでも教室での見張り、
わざと相手をこう仕向けるようにしたのだ。
これであいての弱みを握った。
《第二作戦!茜さん!》
《あら?やっと出番のようね》
体育の時間前。
都葉沙は女子更衣室で着替えグランドへ向かう。
案の定、またいじめ集団が動き出す。
一人が更衣室へ、都葉沙のロッカーの前に行く。
カギなどは設置されていない、簡単に開いた扉の中の制服を取り出す。
そのまま持ち去ろうとした時。
「見〜ちゃった♪」
更衣室のドアがいつの間にか開いており、茜がカメラを持って立っている。
「カシャッ!」
「あ!」
シャッターを押し、決定的瞬間を撮る。
「レズ疑惑!?女子生徒の制服持ち出す!!、う〜んいい題名!」
情報屋茜、悪魔、悪代官、茜の通称はいくらでもある。
そして、ネタをすぐバラす。弱みを握る、
相手をゆするのは当たり前と来た危険人物。
「ち!違うわよ!!レズなんかじゃ!!」
「え〜?じゃあなんでぇ〜?・・ハッ!まさかいじめ?これもネタね、先生に売れるわ」
売るって何だよと訊きたいところだがそれどころではない。
「い、いじめてるの私一人じゃないもん!!」
「へ〜?じゃぁ他に誰が?」
「〇〇ちゃんも〇〇さんも・・・・」
「ふんふん、合計35名、よし、情報ゲット」
その言葉で我に返った女子【一名】は、
また弱みを握られた事になる。
「あと〜、花鈴が怒っていた水かけの件についても詳しく」
「いやぁーーーー!!!」
全てを知っているという恐怖を突きつけた茜、
精神崩壊一歩手前の女子は泣きながら制服を投げ捨て走って出て行った。
《うまくいったよん♪》
《・・・すごいですね、経験あるんでしょ?》
《え〜、訊いちゃう?悠里くん聞きたい?》
《いいです・・・》
屋上
「今第二作戦完了しました」
悠里が麗治とこころに伝える。
「うん・・・その・・・よくやった」
「逆にすごすぎませんか?」
「まぁ・・・そういう奴らだ、あとは俺達だな」
いじめ集団の女子達はだいぶ気が立っていた。
いじめがことごとく失敗し、今も都葉沙にははじめがいる。
だが、ここではじめが動いた。
「では、我は時が来たので、おいとましよう」
「はい、わかりました」
もちろん女子達がこの機を逃すわけがなかった。
「ちょっと」
「体育館裏に来なさいよ」
いよいよ防衛編最終章。




