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推しゴト!!  作者: 朱音小夏


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82/82

episode81

あの騒動の一件から、MIYUKIと水島のスクープはデマ。

ということが世間に知れ渡ったため、美幸は晴れてモデル、俳優業に精を出していた。

――そして時は流れ。


「MIYUKI。最近ちょっと頑張りすぎじゃないか?」

「何言ってるの!!だっていよいよ今日がLUMINOUSのドームツアーが最終日なんだよ?!姉さんのお陰で最終日の東京ドームツアーの関係者席に入れてもらえることが出来るんだけども!!自分でとったチケットが全外れとか......辛すぎる!!コネがあってよかった!!」

「......もうしっちゃかめっちゃかになってるぞ」


MIYUKIとしての生活にもすっかり慣れたし、バラエティー番組でLUMINOUSが出た瞬間に思わずはしゃいでしまい、世間公認のLUMINOUSファンになってしまった。

ちなみにバラエティー番組に出るようになって、お酒を飲みながら喋るという企画で、お酒に弱い美幸は派手にやらかした。

それは、"恋人がいて、相手はマネージャー"だと言うこと。

とんでもない爆弾を投下したせいで、一時期事務所はいろんな対応に追われる羽目に。

とうとう会見まで開いて、引退かな?と思った矢先、MIYUKIファンが「それでも好き!!」「アンチなんかに負けないで!!」と温かいコメントが来たので、黒川の顔が写らないようにツーショットを撮ってSNSに上げた。


「まったく、お前のマネージャーは疲れるよ」

「でも、自分以外に譲る気は?」

「100%ないな」

「フフッ。そういうとこ好きですよ」


美幸がそう言うと、黒川はキューブレーキをかけた。

美幸は「うわぁ!!」と声を上げてダッシュボードに額をぶつけた。......地味に痛いようだ


「お前なぁ!!運転中にそんなことを言うな!!」

「......照れちゃうから?」

「......行先変更しまーす」

「ごめんなさい!!早く行かないと最終公演始まっちゃう!!」

「ハァ。ハイハイ」


――そしてやって来たライブ会場。変装も完璧で今美幸はただの一般人にしか見えない。

会場に入る前に、楽屋に挨拶に行く。


「みんなー!!お疲れ様!!やっと最終公演だね!!......って、何事?」

「踊り疲れたぁ―足腰いたーい」

「喉潰れそー......」


......流石最終公演。みんな疲労困憊のようだ。

だが、ステージに立つと別人のようになるのだから、アイドルってすごいと美幸は感動する。


「......って美幸!!来てたんか!!」

「気づかなかったんかい!!」

「......みんな疲れてるだろうけど、オレ、LUMINOUSがあってよかったって思ってる。だから、最終公演、応援してるね!!」

「美幸にまで言われちゃあ、頑張らないわけにはいけないな。任せとけって!!最後の一発ドデカいもんにしてやるよ!!」

「「「「おー!!」」」」


そうしてLUMINOUSのみんなは舞台裏へ、美幸と黒川は関係者席へと移動した。


――そこからは夢のような時間だった。あの憧れていたLUMINOUSのドームツアー。

それを今、一番大切な人と観ている。

幸せだ。幸せすぎて怖いくらい。


そして、最後の曲。美幸が撮ったMVの曲だ

。聞いていて涙が出てきそうになる

。曲も終盤にかかったところで、何故かスポットライトが美幸達を照らし始めた。

そして翔汰と理が美幸と黒川をステージ上へと上げた。


「みんなー!!スペシャルなゲスト、MIYUKIだよー!!本人にはこのこと秘密にしてたんだー!!」

「そして、こちらがMIYUKIの敏腕マネージャーさん!!さぁ、スペシャルな舞台でミラクル起こしちゃって!!」


美幸は何が何だか分からないでいたが、黒川はそうではないらしい。

澪里が黒川にマイクを差し出す。


「MIYUKI、いや、美幸。私とこれからの人生一緒に歩んでいただけませんか?」

「え......それって」


黒川は跪くと指輪をとりだした。そして――


「私と結婚してください」


その黒川の"プロポーズ"に場内は割れんばかりの歓声で包まれた。


――そんなの答えは一つしかない


「貴方となら地獄の果てまで共にします。愛してますよ。」

「――こっちのセリフだ」


こんなところでプロポーズされるとは思ってもみなかった美幸だが、こんな幸せもう二度と訪れない。そう思いながら、黒川と誓いのキスをした。

ドームを揺らす歓声と、LUMINOUSのメンバー達の祝福の声に包まれながら――。


美幸と、黒川の新たな人生が始まった。


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