episode4
東京都新宿区某所、某日。とある事務所に集められた五人の男子達。五人が五人ともそれぞれ系統の違った華やかさがあった。皆、何故事務所に集められたか分からないと言った有様であった。
「おい、マネージャー。今日はなんなんだ?」
「そ、それが自分も何も聞かされていなくて......。君らを事務所に呼ぶようにと社長直々のお達しで......」
「オレ筋トレしたかったんだけど」
「オレもゲームしたかったー」
「3人とも。白田さんを責めるんじゃありませんよ」
「......晴。お前オフなのに"王子"やってて疲れないん?」
「別に僕はいつも通りですよ?」
「僕お菓子食べたーい!晴君、1個!1個だけダメ?」
「......澪里。僕にあざとさ見せなくて良いんですよ」
「えー?なんの事ー?」
「ハァ......。頭が痛い」と晴、"黄田 晴"が言うと同時に事務所の扉がガチャリと開かれた。
「皆ー、揃ってるわね?」
「「社長!」」
「うんうん。皆元気で結構!貴方達の事だからオフに呼ばれて文句ダラダラでしょうけど、今日はどうしても紹介したい子がいるの。美幸、入ってらっしゃい」
喜子に呼ばれて美幸が事務所に入っていく。すると五人はザワついた。「美幸って......、ずっと前にライブに来てた?」「あのもったいない、もさメガネ?」と口々に声を上げた。その中に美幸が入っていくと、五人は口をあんぐりと開けて美幸を見た。昔の面影が無いからだ。
「えっと......桃瀬 美幸です」
「皆昔のライブで面識あるわよね?実は今日から貴方達の生活のお世話をお願いする事にしたの。貴方達、アイドルなのに食生活乱れてるし、掃除も洗濯も出来ないでしょう?いつまでもマネージャーの白田君に任せる訳にはいかないし......。この子、家事の腕前はピカイチだから安心してちょうだい」
「......要するに家政夫って事か?」
「そうね。ちなみに住み込みだから」
「仲良くやってちょうだい」と喜子はそう言うと、美幸の背中をトンと押した。
「えっと......美幸君?改めまして。黄田 晴です。メンバーの中では"王子"って呼ばれてます。よろしくお願いしますね?」
「久々だなぁ、もさメガネ!赤羽 翔汰だ!一応オレ様キャラやってる!」
「青柳 理。筋トレが趣味のパワー系。」
「僕ね、緑川 澪里!なんでかあざといって言われるんだよねぇ」
「オレはぁ、紫藤 聖ー。よろしくねー」
五人が自己紹介をすると、美幸は顔を下げワナワナと震え始めた。皆「なんだなんだ?」と思っていると、美幸はバッと顔を上げ頬を紅潮させ、目をギラギラさせながら五人との距離を縮めた。
「お、オレ、昔ライブ見た時から大大大ファンで!CDも全部持ってます!ちなみに箱推しです!皆さんのお世話が出来るだなんて光栄です!よろしくお願いします!!」
そんな美幸の勢いに五人は押され気味になったが、こんなに熱心なファンがいる事が嬉しかったのか、滅多に見せない照れ顔を見せた。その照れ顔に美幸は「照れ顔ご馳走様です!」と心の中で爆発したのであった。




