第20話「トナートの剣」
皆さんこんにちは!またまた前田慎吾です。
そんなこんなで奴隷に落ちぶれた僕ではありますが、トナートの剣のお姉さま方に依って誤解を解いて頂きました。
では、何が誤解かと言うとこう云う事です。
俺が奴隷に対してのイメージはまず、第一印象として人間扱いされない事。
これはアパルトヘイト等の黒人等に対しての人種差別が平然として蔓延していた時代、それはもう酷い時代だったっと聞いております。
酷い話だと白人の女性に口を聞いただけで処刑されたりしたそうです。
これは、まあ極一部の話かも知れませんが、処刑方法の一つとしてお話なのですが、、、、。
ドラム缶に高温に熱したコルタール(防腐剤に使われたりする石炭由来の物質)に体を突っ込み、全身コールタール塗れになった体に鳥の羽を無数に付着させ、その余りにもの熱さに因って暴れまわる黒人を見て嗤っていたそうです。
補足ですが、熱したコールタールと云うのはドロドロにそしてベタベタにくっつく溶けた水飴の様な物です。
想像してみてください、、、、、それを頭から足の爪先まで全身に掛けられる拷問を、、、、。
最後には羽に火を付け全身火だるまになった黒人を見て更に嗤っていたらしい。
それは最早、人間の所業ではありません。
繰り返し言いますが、これは極一部の処刑方法です。
もしもケ〇ト・デリカットがこの話を聞けば「ユタハソンナトコジャナイヨー!」と、言うかも知れません、、、、ですが、この時代の黒人に対する処刑は村や町の娯楽の一つで、大人は勿論、子供が当たり前の様に楽しまれていたある一種のお祭りだったのです。
此処で言いたいのは人間が人間に依って非人間扱いされていたと言う事です。
そもそも奴隷なんて以ての外ではありますが、この時代の場合は下手をすれば家畜以下の扱いです。
決して時代や時勢で済まされてしまう様な断じて許される話では無いのです。
少々ヒートアップしてしまいましたが、非人間扱いされていた過去の奴隷制度に対して僕が良いイメージ等有ろう筈が無い事は理解して頂けると思います。
では、何が誤解だったのでしょうか?
まずこの世界の奴隷制度と云うものは、保護を主としているそうです。
これは大きな違いです。
地球での奴隷制度は迫害や搾取、差別が根本としたものであって保護とはかけ離れた制度なのです。
此の世界には奴隷法と云うものが制定されており、大まかに奴隷主に対して以下の義務が科せられます。
1・・・・奴隷主は奴隷に対し、生命と身の安全の保証をしなければならない。
2・・・・奴隷主は奴隷に対し、私怨を以って且つ無暗に罰則を与えてはならない。
3・・・・奴隷主は奴隷に対し、性行為を強要してはならない。
4・・・・奴隷主は奴隷に対し、一定の法に依って定められた賃金の支払いをしなければならない。
5・・・・奴隷主は奴隷に対し、財産や遺産の譲渡を強要してはならない。
、、、、と大まかに言えばこんな感じらしいのですが、要するに奴隷に対し不当で不利益な行為をしてはいけないと、国に依って細かく定められているそうです。
ちなみに奴隷管理局という機関が存在していて、これらの法を犯すと罰金や懲役、財産の没収されるそうです。
他にも、奴隷管理局に届け無く奴隷の売買や、借用書や契約書の類は禁じられています。
これらの話を聞いた時の僕のイメージでは奴隷と云うよりも雇用に近いと感じました。
今現在、僕は奴隷専用の首輪(スレイブ・チョーカーと呼ばれる)を装着しており、この首輪には翻訳機能と録音機能(奴隷主の違反防止と遺言の為)が付いているそうです。
仮に僕が死亡した時にこれらの首輪が無い場合には、奴隷管理局に依って調査され処罰されます。
とは言っても違法な闇業者も存在しており、悲惨な運命を送る奴隷も存在するそうです、、、コエ~。
僕達を保護、、、、強襲した獣人達はその手のハンターで、あいつらはSCが無い事を良い事に、事故と称して乱暴狼藉を働いたりする事が度々あって人攫い等と呼ばれ評判が良く無いそうだ。
ちなみにハンターの手取りは競売の売り上げの10%を報酬として貰っているらしい、、、あの野郎!
そう言った事情や制度を聞いた俺は、考えや態度を改める事にした。
それにこのお姉様方は優しいし美人だ。
「ん?どうかした?」
そう言って首を傾げる此のお姉さんはネルフ、ネルフ・ランバートさん。
イギリス出身の金髪のお姉さんだ。
こちらの世界に来た時は15歳でそれから7年の年月が経ち、現在は22歳だ。
目の色は青空を写し取ったかの様なブルーで、思わず引き寄せられてしまう。
体つきはスレンダーなモデル体型ではあるが胸も大きい、、、ハアハア。
正確も優しく、何かと気付かってくれる理想のお姉様で職業は魔法使いだ。
「え?いやいや、優しいお姉さん達に拾って貰ってよかったな~と思って、、、。」
「な~に言ってんだか、調子が良いんだから。」
「そうそう、最初は今に噛みつきそうな顔して睨んでたじゃない。」
そうネルフさんに同調するこの人はホビット族(小人)のアリア、アリア・マナベルカーナさんだ。
パーティー内ではアリアちゃんと呼ばれマスコット的な扱いで弄られ役でもある。
赤色の髪で目の色はグリーンだ。
身長120センチの割にBQBのナイスバディでアンバランス感が半端ない、、、ハアハア。
職業は魔法使いなのだが、短剣が得意で身の軽さを生かし、パーティーでの役割は主に斥候だ。
彼女の場合は俺達転生組と違い、此の世界出身者で13歳の頃から冒険者稼業を営んでいて現在20歳。
彼女曰く「ホビットの冒険者は珍しんだよ~?」との事だ。
ムードメーカー的な存在で、お調子者でもある。
「うっ!あんまり弄らないで下さいよ~。」
「アハッ!まあ誤解も解けて良かった良かった、、、さあそろそろ出発しようか?慎吾、準備は良い?」
「はい!何時でもOKっす!」
ネルフ姉さんに促され、荷物を背負い立ちあがる。
パーティー内での俺の主な役割はポーター(運搬人)だ。
ポーターは冒険者の間では割とよくある制度で、狩った獲物の素材を運んだり、野営や食事の準備をしたりする雑用係だ。
お金に余裕のある冒険者は馬等を飼って運搬するのだが、馬は貴重で奴隷よりも高いらしい、、、、なんか虚しいっす、、、、。
中には魔物を育て戦力にしたり、労働や運搬時に役立てたりするテイマー(魔物使い)と呼ばれる職業の人達も居るのだが、テイムされた魔物は大変有用で、冒険者で稼ぐよりも軍や大きな商会等に高給で召し抱えられので、あまり冒険者稼業を営む者はいないらしい。
そんなこんなで冒険者に買われる奴隷の大体はポーターが多いとの事だ。
約180Cmと中学生にしては大きい身長の俺は、ネルフ姉さん曰く「将来も見越して買ったw」と言って笑いながらそう話してくれた。
「慎坊、今日はホースイーターを狩るから危険だ。だから余り離れず私かネルフに付くんだぞ?」
そう言ってくれるのはパーティーの裏リーダー的存在であるアルペ、アルペ・ダベルさんだ。
彼女はエロ、、、いやエルフ族で年齢は教えてくれない。
容姿は絶世の美女かっ!って位のレベルでエメラルドグリーンの髪と瞳で現実感が無い位綺麗だ。
、、、、もう何もかもが完璧で綺麗だ。
ハッキリ言って惚れた、、、、僕のサクランボ摘んじゃってくださいっ!初物ですよ?
スレンダーなボディーだが迸る色気は、中学生の俺にたまらんです、、、ハアハア。
そんな彼女の職業はこの世界でも珍しい魔法剣士だ。
彼女は余り無駄口を叩かないが優しい正確の持ち主で、俺は密かに隠れツンデレと呼んでいる。
「、、、、、。」
「、、、、、。」
最後に紹介するのは無口な双子の猫獣人姉妹のアルーニャ&ハルーニャだ。
獣人族は苗字を持たない種族で、代わりに~森の〇〇だとか、~草原の〇〇だと云った土地の名称等を名乗るらしく、彼女達の場合はこの街トナートの生まれなので「「トナート街のアルーニャにゃ!」ハルーニャにゃ!」となる。
彼女達は何故無口なのかと云うと、最初俺は二人の無口さ加減に受け入れられていないのかと思って、アリアちゃんに相談してみたのだが、どうやら照れているだけで訛りが恥ずかしいだけらしい。
そんな話をしていると、獣人特有の五感の良さで聞き取ってしまった二人は、顔を赤らめて「「アリア!は余計な事を言うにゃ!」」と言い放ち、自分の言葉でまた顔を赤らめていた、、、、く~悶えるぅ~!
そんな彼女達の容姿は二人とも銀髪でアルーニャは フェミニンなショートカットでハルーニャはナチュラルウェーブのロングだちょこんと頭の上に付いている猫耳が可愛い。
目の色は共にブラウンで瞳の形は猫の様に縦に細く、耳としっぽと相まって獣人だな~と関心する。
体格は二人共にスレンダーで野性的なしなやかさは色気を感じる、、、ハアハア。
獣人特有の身体能力の高さは斥候、前衛、中衛をカバーする事が可能で、犬や狼タイプの獣人に比べ鼻は効かないが夜目が効き、野営の見張りや夜襲には最大限の能力を発揮する。
二人の武器は、アルーニャがショートソードでハルーニャが槍で二人とも共に盾を装備している。
以上、俺を含めた6人構成が現在のトナートの剣だ。
奴隷身分の開放は俺の当面の目標だが、場合によってはこのままでも良いかも知れない、そんな午後の昼下がりでした。




