仲間を作ろう。39話
モンスター、
それは何処からとも無く沸いてくる。
魔王城に近づくと、最高クラスのモンスターが沸く。そこから、遠くなればなる程、モンスターは弱くなる。
知能のあるモンスターもいて、その代表となるのが、魔王だ!魔王は復活した!竜に変身するらしい。
特技 調べる発動!
「魔王の名前は?」
『竜子。以上。』
竜子だと!?女なのか?もしかして、りゅうし、と読むのか?現実逃避した。解説は、心の中に響くので、文字で間違う事は無い。
無情にも、現実では腹が減る。
ここは酒場だ。仲間を募集したいが、遊び人じゃあ誰も来ない。ビールを一気に飲み干す。
「カー!この一杯に生きてるよな!」
僕は、ドンと机にジョッキを置いた。
何やら騒がしいぞ。
「うすらボケ!よく聞け!我こそは、勇者アイである!」
皆が騒ぐ。
「おい!勇者だってよ?」
「神の神託が、降りたのかよ?!」
「マジか!女だぞ!」
「あんなチンチクリンで、勇者だと?バカが!」
僕は、マスターにビールの御代わりを頼む。そして、一口つけた。
「耳をかっぽじって、よく聞け!我こそは、勇者アイである!」
ぶー!!ビールを吹き出す。あの子、アホなの?二回言ったよ。
「やっぱり勇者だってよ?」
「神託聴きてえ!」
「俺けっこう好み。」
「ルーイは、ロリだな!あははははは!」
「勇者は絶滅したんだよ!ルーイ!お前こそ、勇者だ!」
枝豆を食べ、傍観を気取る。面白いのは大好きだ。
「むぐぐぐぐ!貴様ら!よくも!!」
ズンズン走って向かってくる!
ははは、勇者が本物なら、あいつら終わったな!
何故か、僕の目の前に来て、胸ぐらを掴む!
え?僕は一言も発してませんよ?
「我の大好物の枝豆を!貴様ぁ!!!」
え?怒るとこそこ?!これ頼んだの僕ですよ!
「この枝豆は、僕のですよ!」
「言い訳するとは、何事か!?」
「しゃあ、譲ります!勿論、タダで!」
肩を震わせ、僕を睨みつける。
「では、仕方あるまい!仲間にしてやろう!」
僕は凍りついた。こいつ聞く耳ねぇー!
特技 調べる発動!
「こいつ何とかならんか?」
『回答を拒否します。以上。』
何だよ?拒否って。もしかして、今までで、最高にヤバい奴なんだろうか?
「仲間はどうでもいい!それより勇者って本当なのか?」
「仲間がどうでもいい!だとぉ!貴様は!」
勇者もどきは覇王の剣を抜く。
「ちょっと待ったぁ!!」
「今更、命乞いか?」
「違う!お前は勇者だ、」
「ほう?何故そう思う?」
お前さっき名乗ってただろ!こいつ真性のアホだ!僕の周りには、何故アホばっかり集まるのだろうか?
「その剣は、勇者専用装備だからだ!」
「して?」
「して?ん、ああ、覇王の剣だ!そいつは!」
勇者もどきが、勇者になる。まぁ、訂正しただけだ。
剣を納め、枝豆を食べ出す。
旨そうに、しかも、嬉しそうだ。
おい!何か言えよ。僕は、椅子に座り、ビールを煽った。
「喉が渇いた。」
勇者はビールを凝視し、枝豆を、また食べる。
「さっき叫んでたからな。」
「ああ、そうだ!勇者だからな!ははは。」
笑うトコなの?どこに笑いが?拾えないよ?
僕は、ビールを飲み干す。
「グビグビ!プッハー!」
勇者は、肩をまた震わせる。
「貴様!我の超大好きなビールを飲み干すとは!笑止千万!命無いと思え!」
もう意味すら解らねぇ。涙目になってるぞ!
僕は、席を立つ。
「ほう?やる気か?」
「マスター!追加ビール二杯!!」
「あいよ!」
「な、なんだと!?」
このループ何時まで続くんだ?




