素材を売ろう!38話
世界の理は、いくつかある。
例えば、HPの回復手段が3つしか無い。
1つ目は、寝る事。
傷や、骨折、脱臼等の症状が無いのが前提だが、寝ればHPは全快する。
怪我がある場合は、症状により違うが、回復量が減少する。
2つ目は、職業の特性の、自動HP回復で、回復する。
エクストラ職のナイトが取得可能。
3つ目も、一応あるが現実的では無い。
世界樹の雫と、いう超レアアイテムが、HPとMPを全回復する。エルフの里の世界樹の木に年に1雫取れる。価格は1億円以上らしい。
魔法のヒールや、薬草は、傷を治すだけで、HPは回復しない。ただ、傷を治さないと、HPが徐々に減っていくので、重症な場合は、必須だ。
軽い症状の場合は、HPの減少は無い。
ただ、血を沢山失うと、傷は治っても、戦闘するのは無理である。貧血のまま、ふらふらで剣等、とても振れる訳が無い。
簡単に言えば、怪我しないのが前提での、戦闘を考えなければならない。1対4が理想だ。4対4等、愚か者のする事である。
そして、大事なのが、全員がアタッカーである。1匹のモンスターを全員で殴る。倒したら、回復する。
僕みたいなソロは、精々レベル10までしか通用しないのだ。
「ゴールデンミミズはソロで、倒せるモンスターではありません!」
ユリさんが、僕に怒った口調で言う。腰に手を当て、プンプンだからね!という感じだ。
「瀕死になると、地中に逃げますからね。」
「そうだけど・・・ちがーう!」
「まぁまあ、もう無理はなさるまい。」
医師が仲裁に入る。
「もう!プンプン!」
御冠のようだ。
「ごめん。心配かけたな。」
顔が、パァっとなって、抱きついてくる!
「お大事に。」
医師は、お腹一杯だったようだ。
「あ!そう、これクエスト達成報酬で、相殺ね。」
僕は、口があんぐりなる。
「ベッド使用料と、薬、診察料で、5万円ね。報酬が5万円だから、ジャスト!奇跡ね!」
僕は、ベッドに倒れた。もう、ヤダ。
素材を売るのに、解体屋へ行く。
何故か、ユリさんもついて来た。もう帰っていいですよ?
「すいません!これ買い取って下さい!」
僕は机の上に、素材を置く。
「うお!こりゃあ、クィーン大アリアントの頭じゃねーか!しかも、状態もいい!普通は、切り刻ませてくるんだぞ?」
僕は、ニヤリとした。毒殺ですよ、と。
「おほ!こりゃあ、眩しい!金の延べ棒じゃねーか!2本もあるだと!?アンタ一体何者だ?」
ユリさんが、誇らしげだ。
「いくらになりそう?」
オヤジは腕を組み悩む。
「うーん・・・・・75でどうだ?」
25+25+25=75万円か。高いのか解らん。
「お兄さん、私達お金が少し足りないの。もうちょっと、ね?」
ユリさんが、手を組み、上目遣いで問いかける。
「おまえら、新婚か!仕方ないなぁ。80、90でどうだ?」
「ありがとう!お兄さん!」
90万円で売れたよ。+15万円か。新婚て何だよ。まだ未婚だ!
「うふふ、いい指が買えそう。」
おい!上乗せ分の請求じゃなくて、全額回収ですか?!
今月の支払いと、生活費が幾分かいる事を伝えると、
「冗談ですよ!」
目は、笑っていなかった。笑顔がとても怖かった。




