文化祭終了!
「結局あのまま戻れなくてごめんなさい」
ちょと青白い顔の部長がぺこりと頭を下げた。
部活のみんなは
「気にしないで!」
「部長こそ大丈夫?」
「無理しないでよ?」
と、それぞれ口々に部長を気遣った。
みんな、部長の事が大好きなんだよね。
「ありがとう!
みんなのおかげで無事に今年の文化祭も終えることができました。
では、みんなの労をねぎらって乾杯したいと思います!
お疲れ様!かんぱ~いっ!!」
『かんぱ~~~いっっ!!』
かちんとグラスを重ねて、アタシ達は文化祭の成功を祝った。
いろいろあったけど、結果的には黒字だって会計の先輩が言ってたし、。
みんながわいわいと話をしている中でちょっと浮いているのは彼――ロミオな弟(?)さんだ。
彼は部長のことを心配そうな顔で見ている。
……結局ホントの弟なのかなぁ?
そんな事を考えてしまうアタシって、ちょっとうわさ好きのおばさんっぽいかも?
なんだか部長とロミオさんを見ていたら目が離せなくなって、うっかりロミオさんと目が合ってしまった。
慌てて眼をそらしたけど、ロミオさんは私の方へとなぜか歩いてきた。
「さっきはどうも……姉が変なことを言ってしまって……」
ちょっと恥ずかしそうに話すロミオさん。
「あ、えっと……
あの、部長さんの弟さん……なんですよね? 」
アタシは他の部員に聞こえないようにちょっと小さな声でロミオさんに聞いた。
「あ……はい。
俺、鈴木優輝と言います。
弟です。
姉は結構微妙な事を言うんで……あんまり真に受けないでください」
そう言うとロミオさんは部長の方をちらりと見た。
鈴木比奈季に鈴木優輝……。
どうみても『姉弟』って感じの名前だよね……」
んー、アタシの勘違いだったのか。
そうちょっと思ったんだけど、なんかロミオさんの視線にちょっと熱い物を感じてしまう。
『道ならぬ恋』
なのかな。
とか思っちゃうアタシって、駄目な奴かも。
そんな事を思いつつ、ちょっとした打ち上げは終了した。
先輩たちの話によると、いつもは『二次会』なるものが存在していてカラオケに行くのがセオリーらしいけど、今回は部長の体調が良くなってからってことになったのだった。
部長の体調は心配だけど弟のロミオさんが居るんなら、まあ大丈夫だよね?
ロミオさんは部長のかばんを持って、センセーにぺこりとお辞儀をしている。
センセーが「俺が車通勤だったら送って行くんだけどなぁ」と言うのが聞こえてきた。
そう言えばセンセーって電車通勤だったな……。




