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やんでれ、むかしばなし『にんぎょひめ』

楽そうだから人魚姫を題材にしてみした。


昔話風の語りは何か難しいですね。

 人の進化には二通りあった。

 陸に住む人間は科学を手に。

 そして、海に住む人間は魔法を持った。

 互いに干渉しない暗黙の理を陸の人間が忘れて数百年の月日が流れた………。



「ちょっと!この寒い中で寒中水泳マジあり得ないんですけど!!」


 彼女は海に住む人間…人魚マーメードである。


「ねぇ!寒いんです!死んじゃいます!訴えるぞゴラァ!!」


 彼女の名前はヤンデレ。

 黒い長い髪が綺麗でときどき丘に上がって歌を楽しんでいる少女。小学生みたいな体型で下半身が魚の娘。


「小学生言うなー!よく見ろ!」


 ささやかで奥ゆかしい胸に貝を着けておる……実に奥ゆかしい、なだらかな胸囲♪


「見んな!お前の家のFAX酷いことになれ!10年後に足腰痛くなれ!ばーか!」

「あらあらヤンデレちゃんはどなたと話してるの?」

「デレデレ母姉さん……。」


 ――このキャスト無理!母なの?姉なの?まさか伯母さん?――


「ヤンデレちゃん深く考えたら負けよ♪」

「………最近ワタシの扱いが酷くて。」


 そんな楽しい人魚の生活に変化がありました。

 ある荒れた海の日に1せきの船から一人の少女が波にのまれて深く暗い海の底へ沈んで行きました。



 その日コンビニに週刊誌とコーラを買いに出掛けたヤンデレの目の前に少女が落ちてくるのが見えました。


「ヒャッホー♪女だー!!天から降ってくる少女は美少女に決まってるぜ!」


 降ってきた少女はヤンデレの予想以上に可愛らしくフワフワしていました。


「この人陸の人だわ!急いで陸に!!」


 ヤンデレは何度も落としそうになりながら少女を陸まで連れて行きました。


「…これで大丈夫だけど、本当にデカイな!本当にデカイな!……じゃなくて綺麗な娘。」


 少女の胸から顔に視線を変えるとヤンデレは顔を近づけていった。

 後少しでキスが出来そうな時、浜辺を歩く別の人間の足音が聞こえた。


「見つかったら問題だからここを離れなくては!」


 ヤンデレは慌てて海へ潜り少し離れた場所から浜辺を見ていました。

 掩蔽えんぺいはヤンデレの得意分野です。

 そして浜辺を歩いて来た少女は巨乳少女を連れて行ってしまいました。


「これで安心ね。」


 胸につかえる物があったけど気にしない事にしました。

 しかし、つかえていた物はどんどん大きく激しくなり……ヤンデレは食事も喉を通らないほどでした。


「ヤンデレちゃん少しは食べないと身体に悪いわよ?」

「食欲が無いんだ。デレデレ母姉さん。」

「あらまあ。それはどうしたの?」

「……実は………。」


 ヤンデレは包み隠さずありのまま話をした。


「そう。それは恋ね。」

「恋!?」

「何も驚くほどでも無いわ♪でも思いを伝えないと完治しないから大変ね。」

「あの人は陸の人。どうやって伝えるの?」

「魔法の薬を病院で処方して貰わないと駄目ね!」


 ヤンデレは町の整形医院に行って保険の範囲内での治療をお願いしました。

 ただ、薬は後発品ジェネリックにした為に副作用が強くでて、鱗は剥がれ落ち陸の人のような脚になってしまうのと声が2年ほど出なくなる。そして、飲んで3日以内に告白出来ないと溶けて死んでしまうのです。


「無理しなくてもいいのよ?おっぱい目当てなら私のもあるのよ?」


 デレデレ母姉さんは自慢のおっぱいを掬うように持ち上げました。


「デレデレ母姉さんありがとう。でもワタシはあの人に一目またお会いしたいだけなの。」


 そう言うとヤンデレは薬を飲みました。

 するとみるみる鱗剥がれ落ち太からずそして痩せすぎではない美しい脚を手にしました。


「あぁヤンデレちゃんの素足に挟まれたい!」


 ヤンデレはそんなデレデレ母姉さんを残念に思いながら陸の人の世界へ泳いで行きました。


 ――服は漁師小屋から失敬したから良しとして何処で会えるのだろう?――


 ヤンデレは適当に歩くとあの時の娘と隣を歩くもう一人。


 ――あれってあの時の浜辺のビッチじゃね?――


 ヤンデレは慌てて後をついていきました。

 ギリースーツ無しでもヤンデレの隠蔽いんぺい能力は高くまず気づかれる心配は有りません!

 しかし声が出せない以上対象の娘が一人になった時点で行動するしか方法は無く。

 見付けて30分くらいしかなくて、彼女の氏名・住所・年令・三人までの友人・電話番号・学校と学年くらいしか分からなかった。


 ――ワタシも腕が落ちたわね――


 仕方ないので携帯番号でメールを作成する。


『デレデレちゃんの事をいつもみてます。 ヤンデレ。』


 ――これでよし!――


『あなた誰ですか?』


 目の前でデレデレは携帯を見ながら震えていた。


 ――誰だ?デレデレちゃんを怖がらせる悪い奴は!―――


『ワタシは海の中からデレデレちゃんを浜辺まで連れていったヤンデレだよ♪』

『本当なの?』

『うん。事情があって浜辺からは他の人に任せたの。』

『今何処にいるの?お礼がしたいの』

『なら、デレデレちゃんと二人きりで話がしたいの。駄目かな?』

『解った。あと1分後ね!』


「じゃあ、モトヤンちゃん私用事出来たからまたね♪♪」

「えええええ!」

 ――――ええええええ!!――――


『ヤンデレちゃんどこかな?』

『後ろにいます。』

「はじめましてなのかな?ヤンデレちゃん?」


 コクコクと頷くヤンデレ。


「会えてうれしいです!何処か落ち着く教会へ行きましょう!!」

『まって!』

「声出せないの?なら人気の無い公園のほうが良かったかしら?」

『違うよ!(ヾ(´・ω・`)お話がしたい!』

「わかったわ。喫茶店で手を打ちましょう…調べるわね?『検索 カップル喫茶』っと!」

『までやゴラァ!(゜o゜)\(-_-)』

「なんですか?ボディトークじゃないのですか?」

『デレデレちゃんは誰でもそういうことをしてるのですか?』

「違うよ!ヤンデレちゃん以外を襲ったりしません!キリッ」( ・`д・´)


 取り敢えず普通の喫茶店へ行って話をすることに成功した。


「ふんふん。そうか、ヤンデレちゃんあのね…お願い!お礼の手紙を書きたいからここに名前と住所と生年月日と電話番号を書いて?」


 紙に言われた通り素直に書いていく。


「今日印鑑持ってる?」


 ――印鑑?………この紙二枚ある?―――


 ペラッ!


 白色の紙の下から『婚約届』……!


「うふふふふふふ♪」

『あはははははは♪』

「ごめんね?」


 ――全くもう!――


『それ貸しなさいよ!仕方ないから書いてあげるわよ。』

「返さなくてもいい?」

『返品不可!』



 めでたしめでたし。


天の声との掛け合いやメタ発言はやり過ぎると台無しになるから注意!


締めが単調だな。


まあ、題材によっては昔話は可能だね。


では。ありがとうございました。


また、次回。


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