第35回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園2(35) 相良 凌
3 解けゆく謎(13)
そんなことをしているうちに、富士田奈々が応接室に、戻ってきた。
富士田奈々子は、書類の入った大きめの封筒を手に、先ほど自身が座っていた場所に座る。
その封筒は、富士田奈々子の部屋にあった金庫に入っていたものだ。
「遺言書は、持って来ましたが、見せるのは、遺産の分配方法についての契約書を締結後です・・・秋本さんもその契約書にサインしてください」
やや虚勢を張った、富士田奈々子。
「えっ? 私もですか?」
西園寺は、驚きを隠せなかった。
小夜子が、言う。
「それは、約束と違うのでは・・・」
湯月は、間髪入れずに、持ち前の追及術を見せ始める。彼女は、富士田奈々子を、涼しげな表情で見つめながら、
「富士田さんですね?」
富士田奈々子に問うた。
応じる、富士田奈々子。
「はい」
「御当主の残された遺言書には、あなたにとって、有利な事と共に、不都合な事が書いてあるんじゃないですか?」
「存じ上げません」
「恐らく、あなたも遺産を受け取れるような内容なのでとって置いた・・・つまり血縁関係を必須とする内容では、無い・・・もし血縁関係が必要ならば、とっておく必要は、無いと思いますが・・・」
「存じ上げません」
「秋本さんにも、契約を迫ったのは、恐らく・・・遺言書には、血縁に関係なく、『遺産を発見した者が、遺産を全て受け取れる権利がある』といった内容だと私は推測します。あなたは、遺産を発見できなかった・・・」
「存じ上げません・・・」
と、答える富士田奈々子の眉は、震えていた。
「だとすると・・・私が遺産を全て受け取れるんですか?」
西園寺は、当惑した。
西園寺を睨みつけながら佳代が言う
「もし、それが本当だったら、どうする気?」
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探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)




